遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

五山送り火

2022-08-17 15:20:34 | 鶴舞公園へ行って来ました
令和4年8月17日(水)

大文字 : 精霊送り火

盆の精霊送りの行事の中で一際目を惹くのが「大文字」
と云われる送り火である。
8月16日に京都の東山にある如意ヶ岳で、「大文字」
点火が行われる。

次いで「妙法」、うち「妙」は松ヶ崎の西山(万灯籠山)

で点火され、「法」は松ヶ崎の東山(大黒天山)で点火。


「舟形」は西加茂の船山で点火、「左大文字」は大北山、

最後に「鳥居形」は嵯峨鳥居本の曼荼羅山で点火される。

山の中腹に「大の字形」に薪を積んで火床とし、一斉に
点火する。
地元の保存会では早朝から総出で、松の割木を井桁に積
んで「大の字」を作り準備し、夜の点火に供える。

夜空にあかあかと燃え上がるので盆の送りとしては最も
規模が大きく、遠くからもよく見える。
他の送り火も5分づつ間隔を置いて順次点火される。
京都市街の至る所に見学所が設けられ多くの人が集まる。
この「五山送り火」の起源は諸説あるが、大文字の字形
になったのは、江戸の寛永年間と云われている。

8月16日、京都の伝統行事「五山の送り火」が京都市
街を囲む山々で行われた。
新型コロナウイルス対策の影響で、2020,21年は
見物客の密を避けるため、「大文字の文字形一つ当りの
点火個所を削減したり、各所で規制を行ったりしていた
が今年は3年ぶりに、通常通りの開催となった。
開始直前に激しい雨に見舞われ、点火開始時刻を10分
遅らせて午後8時10分の点火となった。
最初に東山如意ヶ岳の大文字(長さ60m)に点火され、
順次5分間隔で「妙」「法」、「舟形」、「左大文字」、
「鳥居形」と点火が始まった。
鴨川沿いや各所(見学所)には大勢の人が集まり「雨の
心配をしたが、ハッキリ大の字が見る事が出来よかった」

私はNHKの「京都五山送り火2022」をテレビ指定席
で見学、、「先祖への感謝と祈り」と題し、3年ぶりの
風景が始まった。京都市右京区に在る京都新聞社の屋上
にTVカメラが設置され、全国に中継された。

ゲストは、京都出身の俳優田畑智子さんと、宗教学者の
釈徹宗さん。

雷鳴がとどろく中、夫々の地元「保存会」の方が待機。
大粒の雨が落ちて来る中、左大文字奉賛会の方達が傘を
挿し大松明(重さ50㎏)の火を消さぬように、、、。

出発の合図、地元の寺から山の中腹迄凡そ1kmの道程
を担ぎ歩いて行く。

昼間、俳優の田畑智子さんはこの道程を挑戦するシーン


が写し出される。「結構険しい山道、夜間の暗い中での
灯りは松明のみ、でこぼこ道、、大変ですねえ、、、、」
「先輩達が皆登った道ですから」淡々と受け継いだ若者
は語っていた、、、、。

今日の1句(俳人の名句)

大文字夜風が消してゆきにけり   粟津松彩子