サンラザール駅から地方へ行くのは初めてだ。以前ヴェルサイユに行くときに、1回だけ利用したことがある。
駅員さん(右の帽子の人たち)
始発駅はどこも大体こういう感じ
これも駅員さん 手前は女性の駅員さん
一等車は乗り心地も良く、行きたいと思っているジベルニーやルーアンを通過し、ル・アーヴルについた。
車内の様子 通路を挟んで2列と1列 これが二等ならどちらも2列
ルーアン駅 通過
ル・アーヴルは第二次世界大戦で町のほとんどが破壊され、その後の復興が見事になされたことから世界遺産になったところだが、おかげで古い建物はほとんどなく、見るべきものはなかった。
駅の男性トイレは、閉鎖されていたし、駅の雰囲気もいまいち良くなかった。というのは駅にいる人達の中に変な人を見かけるからだ。
それにコインロッカーも荷物預り所もない。仕方ないので持ち運んだ。
ここからバスに乗ってオンフルールへ行くことにしていたので、駅のカフェで時間をつぶした。
メニューを見るとコーラやワイン、エスプレッソがありエスプレッソが一番安かった。水よりワインの方が安いのには流石フランスだと思った。
ワインは1.9ユーロ
水は2.3ユーロ
エスプレッソは1.3ユーロ
バスでセーヌ川を渡り、遠く工業地帯を眺めながら、やがて古い港町に着いた。
バスから見えるセーヌ川と工業地帯
オンフルールの旧港
ところが観光案内所はあっても、ここにもコインロッカーも荷物預り所もない。仕方ないので持ち運ぶしかなかった。
一番先に目に着いたのはサント・カトリーヌ教会の鐘楼で、その向かいに教会があった。
サント・カトリーヌ教会の鐘楼(木造)
鐘楼の向かいの教会(木造)
教会の全体像
教会内部
何でも15世紀に、このあたりの船大工たちが建てた教会で、木造だった。このような教会は他では見たことが無い。
教会内にいると、突然一団の日本人客がやってきた。そしてガイドが何か話したなと思うと、あっという間に出て言った。私は呆気にとられた。「えっ?あれでお終いかい?」
しばらくすると先ほどの日本人の内、数人がばらばらで再びやってきた。どうやら自由散策になったらしい。
それから私は外に出て緩い石畳の坂道を上がり、町には入って行った。「ブータン」と言う印象派絵画の土台を築いた人の美術館があった。
「ブータン」と言う印象派絵画の土台を築いた人の美術館
モネをスケッチに誘っては光の描写の大切さを教えたそうな。でもこの美術館はパスした。
岡から降りてくると今度は天才作曲家「サティ」の生まれた家があった。家の外観写真だけは撮らせてもらい、ここもパスした。
天才作曲家「サティ」の生まれた家
上の写真の反対側の道からの「サティ」の生まれた家の入り口(右手)
やがて旧港に戻り、海岸を歩いているとある店の前に潜水服の頭部が飾ってあった。
よく見ると「TOKYO]と刻印してある。
ここで突然「日本」に出会ってびっくりした。
右下の部分にTOKYOと刻印があった。
海岸沿いのカフェで休憩した。
昔港の長官のいた砦のようなものもあった。
昔港の長官のいた砦のようなもの
海岸沿いのカフェ
大道芸人が操り人形に、器用にチェロを弾かせていた。
ここは小さい素朴な田舎の港町と言った、安心感のある町との印象が残った。
古い木組みの家
またバスでル・アーヴル駅に戻り、エトルタから迎えに来てくれるヴィルジニを待った。
バスで帰るときのセーヌ川を渡る橋
駅の待合室は、つい警戒感を持ってしまう雰囲気だった。
やがてヴィルジニと初めて会った。
「ごめんなさいね。遅れて」と明るい笑顔に、正直ほっとした。
彼女の車でそこからエトルタまで1時間ほどかけて走った。
エトルタの話は此の次に譲る。