花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆11月19日 映画「メスを持つ処女(おとめ)」を見た

2020年11月18日 | この映画見ました

花椿です。

1951年(昭和26年)に東宝が製作した「メスを持つ処女(おとめ)」を見た。 

最近の俺は昭和20年代のメロ映画を視聴する機会が多いが、見終わってすぐに2回目

を見たのは前にこのブログでも書いた「恋しかるらん」以来かな。

(「恋しかるらん」も竜崎一郎が主演だった)


一口では説明できないが明らかに心の琴線に触れるものがあった。 俺の場合は集中的

に4~5本の作品を視聴するけど、「恋愛特急(1954年)」「若い人(1952年)

」「若い娘たち(1951年)」を見た後でこの作品を選んだ根拠は主演が竜崎一郎と

いうそれだけ。


女優陣は浜田百合子と杉葉子であるが、この年代の東宝映画ならまあまあという感じ。 

河内桃子がデビューする前だし、島崎雪子や月丘千秋ばかりじゃ飽きるわけだし・・。 

で、見始めたらすぐに引き込まれた。


ストーリーを簡単に書けば地方の医大に勤務する竜崎一郎が上京して短期間だけ女子医

大に研究に来るわけだ。 そこで女教授(東山千栄子)の助手を務める浜田百合子や女

子医学生の杉葉子と知り合う。 浜田は竜崎の研究を手伝ううちに段々と竜崎に惹かれ

て女に目覚めてしまった。 一方、杉も竜崎に一目ぼれした状態。 


2人とも互いに竜崎を愛しているのを自覚しているが、浜田は愛に生きるよりも学問へ

の道を優先して内に秘めたまま一歩引き下がった。 やがて夏休みになって竜崎が地方

へ戻る時が来た。 医学生たちは地方研修の旅へ出るため竜崎と同じ青森行きの列車に

乗った。 浜田は竜崎への愛を秘めたまま上野駅で竜崎や杉の一行を見送るのだった・・

・。


映画を見始めた時は杉葉子がヒロインなのだろうと勝手に解釈したんだが、これは俺の

勘違い。 浜田百合子がヒロイン役で明らかに浜田の悲恋物語だった。 愛を秘めたま

ま竜崎一郎を見送る切なさ、悲しみが浜田百合子の後ろ姿を見ただけで伝わって来たね。

俺が感動したのはこの部分じゃわ。 画面見ながらホロホロと泣いたよ、俺。


それはともかく、一方の杉葉子。 青森行きの車内で竜崎の隣に座ったがアクションは

何にもなし。 あとは適当に想像してくれ、、みたいな終わり方であった。 1回目に

見た時はこのエンディングにはやや不満が残ったが、2回目を見たら最後をはっきりさ

せないモヤモヤしたエンディングでかえって良かったと考えが変わった。 悲恋物は余

韻を残す方が良いと思う。


俺の評価はランクA(かなり面白い)だ。 1951年(昭和26年)の東宝作品。 モ

ノクロ。


■写真上

竜崎一郎と浜田百合子。

■写真2番目

同じく竜崎一郎と浜田百合子。 浜田は「恋愛特急」でわがままなダンサー役を見たば

かりなので、ちょっとイメージが違っていた。

■写真3番目

浜田百合子(手前)と杉葉子。 杉も竜崎を愛していると知って浜田がショックを受け

た場面。

■写真下

青森行き列車の車内。 竜崎一郎と杉葉子(手前左)。


じゃ、またね。

2020年11月19日、午前2時50分記。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする