花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆11月5日 映画「女は夜霧に濡れている」を見た

2019年11月04日 | この映画見ました

花椿です。

つい数日前にスカパーでオンエアした「女は夜霧に濡れている」をリアルタイ

ムで見た。 俺の場合は映画作品は録画してから見るのが普通で、録画しなが

らリアルタイムで見るのは珍しい。 今年は3月放映の「花真珠」をリアルタ

イム視聴して以来じゃないかと思う。 


それだけの期待感をこの作品に感じたわけやけど、その理由は2つあった。 

一つはヤフオクで日本映画のポスターを物色していた時に、この作品のポスタ

ーが非常に気に入ってウォッチリストに入れた時から見たい作品である。


もう一つは原作が川内康範で脚本が下飯坂菊馬じゃん。 川内康範はメロ映画

「誰よりも君を愛す」や「東京の夜は泣いている」で俺を感動させているし、

下飯坂菊馬は80年代後半の昼メロとして圧倒的な視聴率を誇った高木美保、

渡辺裕之主演の「華の嵐」とその姉妹作である「夏の嵐」の脚本を書いた人だ。


30年前、「華の嵐」を見てウルトラ感動した俺の脳内では下飯坂菊馬=メロ

ドラマの巨匠みたいなイメージが出来上がっている。 したがって、この二人

がタッグを組んだメロ映画なら絶対に感動するはずとの思いがあった。


しかもカントクが江波杏子の「女賭博師」シリーズを大ヒットさせた井上監督

とあらば、まさに鬼に金棒であろう。 見る前からワクワクするはずである。


しかし見終わった印象としてはやや盛り上がりに欠けたと思う。 良く言って

水準作、悪く言えば凡作だ。 叶順子、藤巻潤、田宮二郎と役者は揃っている

が、いまいち何か不足感があった。 


一体何が不足なのだ?と俺なりに考えてみたら、俺の場合は松竹のドロドロし

た男女関係の奴とか(恋人が敵になるとかの)、すれ違いドラマが好きなのよ

ね。 大映のこの作品はドロドロ感もなければ、すれ違いもない。 オマケに

藤巻潤はメロドラマ向きの俳優じゃない。 本郷功次郎の方がまだ良かった気

がする。

(テレビ版の「愛染かつら」も藤巻潤じゃあねぇ・・・みたいな気がした。 

ザ・ガードマンのようなアクション系とかミステリ系の作品は良いけどね。)


ストーリーは実に簡単で、建築家の田宮二郎と別れて愛人業に身を落とした叶

順子が建築家志望の大学生・藤巻潤を好きになってしまうわけ。 藤巻は米国

留学を目指しているが、選考委員の一人が田宮である。


田宮は藤巻が叶の恋人であると知って、田宮との結婚を断れば藤巻を選考から

外すと叶を脅かした。 結局、叶は藤巻に米国留学をして欲しい一心から田宮

の要求を受け入れた。 藤巻を空港で陰から見送った叶はその日の夜、霧の中

で涙ぐむのだった。 1962年(昭和37年)2月4日封切。 総天然色。


■写真1

叶順子と藤巻潤。

■写真2

夜霧の中で涙ぐむ叶順子。

■写真3

藤巻に留学させるため田宮の要求を受け入れた叶が「私の体は汚れている」と

か言って藤巻に別れ話を持ちかけた。

■写真

悪役を演じた田宮二郎と叶順子。


なお、写真の切り出し作業をしていて気が付いたけど、監督の趣味なのか人物

のシーンは上半身だけの大写しがやたら多かった。 叶順子の足元まで写るシ

ーンが極端に少ない。


じゃまたね、

2019年11月4日、22時10分記。
コメント
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