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道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

歴史教育が必要な日本の閣僚級政治家

2009年12月29日 | 天皇制
天皇は江戸城より京都か広島に 亀井氏、昼食会で進言(共同通信) - goo ニュース

このエピソードに、一瞬凍り付いた。閣僚と陛下の昼食会だから、隣の席だったのだろうか。亀井というのは、どこまで馬鹿なのだろうかと思った。

ありえない会話なので、ブログで話を広げる価値もないと思ったが、「天皇制」をめぐっては、俗談まがいがまかり通る日本なので、話としてゼロではないから、嫌になる。ましてれっきとした現職閣僚である。

京都だけでなく広島を挙げたのは、いかにも上目線である。東京から追い出されたら、広島で引き取りますよ、と言わんばかりである。京都は、さすがに全否定できないところが、日本の歴史であるが、広島=亀井の選挙区はない。
テレビ番組で、24日に開かれた天皇陛下と閣僚との昼食会で「権力の象徴である江戸城にお住まいになるのは立場上ふさわしくないのではないか。京都か広島にお住まいになってはと、陛下に一方的に申し上げた」と述べた。この後、亀井氏は記者団に「明治期に権力の象徴の跡に入られたことが、その後の歴史で政治利用みたいな形になった」
ここで「象徴」と「政治利用」がキーワードになっている。前者は、権力の象徴ではなく、権威の象徴になれという意味か。憲法上は国民統合の象徴だが、それなら首都におわすのが当たり前である。都落ちは、権威を失う状況でしかありえない。

元々は、特例会見問題の「政治利用」に引っ掛けた軽口には違いないが、明治以来の歴史で政治利用みたいな形とは、恐れ入る。もう、訳の分からない歴史観である。もはや、日本人かどうかも疑わしい。

オランダの歴史教育の目標(抄)
  • 現在の社会の基礎を作った歴史構造や歴史過程について知識と理解を与える。
  • オランダの政治制度が現在の構造と機能を持つに至った事についての知識と理解。
ちなみにオランダは王制であるが、やはり「市民社会」というべきか。実に、教育方針がしっかりしている。日本では、閣僚にすら、基礎的な歴史教育の必要がある。軍事教育も必要なのだが、そこまで言い出すと、日本に政治家の資格者はいなくなるのだった。

戦後日本にまともな歴史教育がない所以は、そもそも共通理解がないからかもしれない。いまだに騎馬民族説(小沢談)が政界で生きているのだから、道は遠い。

皇室と王制との相違を知ればわかる男系の意義-中西輝政京大教授
世界の君主国と比較すれば、いかに日本の現行憲法の天皇に関する規定が異常かよく分かります。なぜ、そうなったか。もちろん現行憲法が占領軍によって起草されたからですが、当初、アメリカの方針には「この地位は主権の存する日本国民の総意に基く」という後段の部分はなかったのです。最近公開されつつある連合国の日本占領政策に関する史料をつぶさに調べれば分かりますが、あの条文を入れ込んだのはソ連なんです。ソ連が将来、国民の意思によって天皇制を廃止できると解釈できる文言を入れ込んだのです。ですから、第一条は、連合国の対日戦略とイデオロギー対立の妥協の産物なんです。この矛盾を放置したまま我々は、国民主権か、君民共同の民主政体ないしヨーロッパのような本来の立憲君主制なのか、という議論を戦後ずっとしてこなかった。ここに戦後の国民の天皇観を歪めつづけるいわば「時限爆弾」が仕掛けられていたのです。
確かに、問題の根幹は「時限爆弾」である。その仕掛けのまま過ごした60年が、民主党政権下の一連の政治家の発言を生んだのだ。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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歴史は知識ではない (金 国鎮)
2009-12-29 14:13:54
人が知識によって成長すると思うのは思い上がり。
年を重ねて多くの知識を身につけて日本を議論するのも
同様です。
若ければ人はありとあらゆる物に触発されて反応します。
年を重ねて次第に知識に偏りそしてそれを信じなければならなく事を見ることはつらいことです。
それでも若い時に体験した何気ない人の出会い、風景は
その知識の偏りを浄化させる働きがあるようです。
江戸時代の日本人は一生に一度お伊勢参りに出かけることを夢見たそうです。
故郷を旅立ち、多くの宿場を通り、徒歩で伊勢にまでお参りした彼らは何を感じ、何に想いをはせたのかは知りませんが、それも又日本でしょう。
文明開化という美名の向こうに日本の歴史があるように見えます。
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