一緒に世界の将来について考えよう

世界の将来について、一緒に考えていくブログ
-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

中東情勢05.01「イラン包囲網は困難か?」「クルド人問題」

2006-05-01 21:13:11 | 中東問題
イラン包囲網に向けた米国の画策は、最初から困難な情勢の様だ。中国、インド、パキスタンなどが潜在的な米国の反対を尻目に、イランとの経済協力を進める方向性を打ち出し、イランは日本に対しても、対米追随をやめるようにとのメッセージを発している。米国はイラク政策で傾きかけた国際的求心力を益々失っていくのか。

一方で、クルド人の活動も活発化しているようで、隣国との衝突が頻発している。イラクの宗派間分裂が深刻化し、シーア派がイラン・イラクで結集しようと言う動きが高まれば、国境を越えたクルド人の一体化の運動も高まろう。今後、中東情勢が流動化する中で、これも大きな不安定要因である。


◎米国務長官「国連内外からイランに圧力」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060501AT2M0100301052006.html
 米国のライス国務長官は30日、イランの核問題に関して国連安全保障理事会が迅速に対応できない場合、「追加的な措置を積極的に検討する友好国」と共同歩調をとると述べた。国連を通じて外交圧力を強めるとともに、安保理から離れた枠組みも活用する構えを示した。

 ライス長官は米テレビ番組に出演し、安保理での外交交渉を最優先する立場を改めて表明。その上で、安保理がイランの核開発を容認するような態度をとれば、その他の政策でも国連の発言力が低下してしまうと述べ、安保理メンバーにイランに対して厳しい姿勢で臨むよう促した。


◎中国、イランと石油・天然ガス開発か・イランで報道
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060501AT2M0100L01052006.html
 中国とイランがイランで大規模な石油・天然ガス開発に乗り出す。中国の劉振堂・駐イラン大使は専門家による事業化調査が終わり、近く両国政府がプロジェクトの実施に関する書類に調印すると語った。総事業費は1000億ドル(約11兆3000億円)に達する。イランのメヘル通信が伝えた。

 メヘル通信によると、劉大使は「いかなる国も契約を妨げることはできない」と言明。同通信がイラン核問題で強硬姿勢をちらつかせる米国が契約に署名しないよう中国に圧力をかけた場合の対応を質問した際には、「米国は(同じ量の)石油を中国に売ってくれるのか」と反発。近くイランの代表団が中国を訪れる際に、正式契約を結ぶ意向を明らかにした。

 イランの核問題では米英などが強く反発。米国はイランへの制裁に踏み切る可能性を示唆している。一方、中国とロシアは消極的な態度をとっており、今月初旬から始まる国連安全保障理事会での議論がスムーズに進まないとする見方も多い。


◎イランからのパイプライン建設、6月に調印へ・インド
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060501AT2M3000N01052006.html
 インド石油天然ガス省のスリニバサン次官は30日、イラン産天然ガスをパキスタン経由でインドに輸送するパイプライン建設計画について、6月にテヘランで開く3カ国石油相会合で正式調印できるとの見通しを示した。3カ国は5月中旬にイスラマバードで専門家会合を開き、最終合意案をまとめる予定。

 パイプラインは総延長約2600キロで、総工費は約74億ドル。米国はイランの核開発疑惑などを理由に、同計画に強く反対している。

 イランのホセイニアン石油副大臣は先月26日、ガスパイプライン計画の実現によって「インド、パキスタン両国は原油輸入量を日量100万バレル減らすことができる」と強調、早期合意を促した。


◎日本の米追随をけん制、イラン外務省報道官
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060430id30.htm
 イラン外務省のアセフィ報道官は30日の記者会見で、同国の核問題をめぐり、米国が日本に対し、イラン南部のアザデガン油田の開発を中止するよう要請していることについて、「日本は、自らの国益に基づき独自の判断をすべきだ」と述べ、国連安全保障理事会での核問題審議に際し、対イラン制裁を視野に圧力を強める米国に同調しないよう求めた。


◎イラン軍、イラク領に侵入・クルド武装勢力拠点を攻撃
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060501AT2M0100101052006.html
 イラク国防省は30日、イラン国軍が4月中にイラク北部の領内に5キロメートル侵入し、クルド民族の独立国家建設を目指す武装勢力、クルド労働者党の拠点に180発を超える砲弾を撃ち込んだと発表した。

 イラン国軍の侵入時期は29日との情報があるが、イラクのクルド勢力が指摘していた21日の攻撃を国防省が追認したともいわれる。イラク北部のクルド自治政府高官は「21日のイランの攻撃で4人が負傷した」と述べた。

 クルド民族は中東各国に分散居住している。イラン北部では国軍との衝突が頻発しており、双方に多数の死傷者が出ている。イランはイラク北部に拠点を持つクルド労働者党がイランの武装勢力を支援していると非難、掃討作戦を始めていた。

コメントを投稿