一緒に世界の将来について考えよう

世界の将来について、一緒に考えていくブログ
-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

中東情勢04.30「安保理とIAEA」

2006-04-30 21:14:19 | 中東問題
想定された通り、事態は悪化の一途を辿っているように見える。イランは時間稼ぎに出ているが、安保理では中ロの反対でまとまらず、米国、イスラエルを中心とした制裁措置等に進むことが考えられる。米国も時間をかけることが得策とは思っていないと考え、事態が急速に進展する懸念もある。


◎(4/30)イラン、4%超えるウラン濃縮成功表明
 イランのサイディ原子力庁次官は29日、国営テレビの討論番組で、濃度4%を超えるウラン濃縮に成功したと表明した。国際原子力機関(IAEA)に製造を申告した3.6%を上回る濃度。イランは核問題を国連安全保障理事会からIAEAに差し戻すべきと主張しており、濃縮作業を進めながら米欧の譲歩を引き出す狙いだ。

 イラン外務省のアセフィ報道官は30日の記者会見で「イラン核開発問題を(制裁を発動できない)IAEAで論議するのならば、核施設への査察で最大限の協力が可能」と述べ、IAEAによる抜き打ち査察の受け入れ再開を示唆。さらに、「(ロシアの合弁会社に濃縮を委託する)ロシア案は机上にある」と語り、核問題解決への協議に応じる姿勢も見せた。


◎(4/30)米ボルトン国連大使、イラン問題は有志国だけでも進める
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt96/20060429AS2M2900K29042006.html
 イランの核開発を巡り、米国が国連安全保障理事会で、議長声明より拘束力のある決議の採択を目指している問題で、米国のボルトン国連大使は28日、「常任理事国5カ国の全会一致が望ましいが、そうでなくても、我々は前進する用意がある」と語った。

 常任理事国が合意できなくても、国連の枠外で英仏などを巻き込んだ「有志連合型」の制裁に踏み切る可能性を示唆した。決議に消極的な中国やロシアを揺さぶるねらいがあるとみられる。


◎(4/29)IAEA、イラン核で報告書・低濃縮ウランの製造確認
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt96/20060428AS2M2803I28042006.html
 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は28日、国連安全保障理事会にイラン核問題報告書を提出した。IAEAはイランが民生用核燃料の低濃縮ウランの製造に成功したことを確認するとともに、同国の協力が不十分で「疑惑解明に進展が見込めない」と非難した。国際社会がイランに圧力を強めるのは必至だが、イランは産業規模のウラン濃縮に向け、活動を拡大する意向を変えていない。

 IAEAはイランから4月18日に採取したサンプルで、同国が民生用核燃料となる濃度3.6%の低濃縮ウランの製造に成功したことを確認した。3月から164機の遠心分離機の連結を1セットとする「カスケード」と呼ばれる装置に六フッ化ウランを投入して濃縮ウランを製造している。報告書はイランが新たに2セットのカスケード設置に着手し、濃縮活動を拡大していると指摘した。

 報告書はイラン核問題を安保理に付託する材料となった前回の2月末の報告と比べイランに一段と不利な内容になった。

米国経済動向04.27

2006-04-27 13:19:24 | 世界経済
足元の景気の堅調さを示す指標が出たことから、米国株式市場は歴史的な高値圏で、更なる上昇を続けている。一部に減速感が見られる中、米連邦準備理事会(FRB)の舵取りの困難さは増してこよう。利上げの継続による景気の減速、イラン情勢の緊迫化による原油高の更なる進行等のリスク要因が、急速に顕在化しやすい神経質な局面が続くだろう。


◎NY株6年ぶり高値・米長期金利5.1%に上昇
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060427AT2M2700T27042006.html
 26日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比71ドル24セント高の1万1354ドル49セントと、2000年1月以来、約6年3カ月ぶりの高値で取引を終えた。企業の好決算が相次いだうえ、同日発表の耐久財受注、新築住宅販売件数などの経済指標が市場予想を上回り、米景気拡大が続いているとの見方から買いが集まった。

 好調な経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)による利上げが続くとの観測が強まり、債券相場は下落した。長期金利の指標である10年物国債利回りは前日比0.03%高い(価格は安い)5.10%で終えた。


◎米経済の拡大続く、消費や住宅には懸念も・地区連銀報告
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060427AT2M2700Q27042006.html
 米連邦準備理事会(FRB)は26日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表した。3月から4月半ばにかけて「米経済の拡大が続いた」との総括判断を踏襲し、物価上昇圧力の高まりを警戒する姿勢を維持した。ただ、個人消費や住宅投資の一部に減速感が出てきた点に触れ、景気の先行きも注視する姿勢を示した。

 報告は17日までの経済指標に基づき、全米12の地区連銀が管轄地域の景気動向をまとめた。景気の総括判断は3月15日の前回報告と同じだが、強弱両面の材料が混在していることを強調する内容になった。

 消費については「大半の地区で改善した」としながらも、最近のガソリン高が観光収入や自動車販売、小売売上高を圧迫しつつあるとの懸念を表明した。金融引き締めの効果が浸透し、住宅も「多くの地区で減速している」と報告した。

中東情勢04.27「28日のIAEA安保理報告に向けた動き」

2006-04-27 13:11:34 | 中東問題
28日に予定されているIAEAの安保理報告に向け、事前の神経戦が繰り広げられている様だ。イランのこれまでの強硬姿勢からすると、厳しい内容の報告となる可能性が高いが、それに対する制裁措置について、大国間でどこまでの一致が見られるかが当面の焦点となろうか。


◎(4/27)イラン核問題、IAEAが28日に安保理報告
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt96/20060426AS2M2601Q26042006.html
 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は28日、国連安全保障理事会にイラン核問題に関する報告を提示する。核開発を進めるイランを批判する内容とみられるが、主要国の間でイラン制裁の決め手にはならないとの観測が出ている。

 エルバラダイ事務局長はニューヨークの安保理で演説せず、安保理とIAEAの理事国に電子メールで報告する。イランに対しては、3月末に安保理が30日以内の濃縮活動停止を求める議長声明を採択。イランはこの求めに対応する姿勢を見せず、核燃料用の低濃縮ウラン製造に成功したと発表した。このため今回の報告がイランに厳しい内容になるのは確実だ。


◎(4/26)イラン最高指導者「米が攻撃なら全世界で反撃」
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt96/20060426AS2M2601Y26042006.html
 26日のイラン国営テレビによると、同国の最高指導者ハメネイ師は核開発計画を巡り、米国の攻撃を受けた場合は「米国の利益を代表する全世界の拠点が攻撃を受ける」と述べた。ハメネイ師が軍事攻撃に対する報復に直接言及するのは異例。


◎(4/26)イランとIAEA、核開発問題で協議・報告書提出直前に
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt96/20060426SSXKD088426042006.html
 イランのアガザデ原子力庁長官は26日、ウィーンの国際原子力機関(IAEA)本部で、エルバラダイ事務局長や保障措置(査察)部門の最高責任者、ハイノネン事務次長と会談した。

 IAEA側が求めている「核の闇市場」との関係などイランの過去の秘密核開発に関する情報提供について協議したもようだ。

 28日に予定されるエルバラダイ事務局長の国連安全保障理事会などへの報告書提出直前にIAEAへの協力姿勢を示すことで、国際社会の批判を和らげる狙いがあるようだ。

 IAEAに近い外交筋によると、エルバラダイ事務局長の報告書は、イランのウラン濃縮拡大を確認し、イラン側の情報開示が十分でないことを指摘するなど、イラン側に厳しい内容となる見通し。

中東情勢04.26「沈静化??」

2006-04-26 23:05:27 | 中東問題
イラン情勢について、目だったニュースフローがなくなると、一見沈静化した様な錯覚を抱きがちだが、以前も指摘した様に、時間が無為に経過すればするほど、イランにとって核開発を進める時間が稼げる訳で、ほうっておけば事態が好転するような状況ではないだろう。当面の焦点は「28日に迫ったウラン濃縮停止の履行期限」でのイランの対応、イランが強硬姿勢を貫いた場合に、より強い制裁措置に移る国際的合意が得られるか(得られなかった場合、米国、イスラエル等による強権発動が視野に入ってくるか)などだろう。


◎核技術、他国に移転の用意…イラン最高指導者
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060426i412.htm
 イランの最高指導者ハメネイ師は25日、同国を訪問中のバシル・スーダン大統領との会談で、イランが開発した核技術を他国に「移転する用意がある」と述べた。

 核など大量破壊兵器(WMD)の拡散問題を安全保障上の最大課題とする米政権を刺激するのは確実。28日に迫ったウラン濃縮停止の履行期限を前に、改めて強硬姿勢を示したもので、国際社会の反発は一層強まりそうだ。

 同国国営テレビによると、ハメネイ師は「イランの科学者が持つ知識や経験、技術」を移転させることが可能と述べた。バシル大統領は「イランの濃縮ウラン(の生産)はイスラム世界の偉大な勝利だ」と応じた。

 イランは今月11日に、濃縮ウラン生産の成功を宣言した。


◎イスラエル、偵察衛星打ち上げ・イランを監視へ
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060426AT2M2601N26042006.html
 イスラエル政府は25日、イランの核開発を偵察するための人工衛星「エロスB」を打ち上げた。地上70センチの物体まで鮮明に把握できる最新型。イランがイスラエルへの敵対姿勢を強める中、イランの核施設の動静や、長距離ミサイルの発射拠点を常時監視下に置く態勢が必要と判断した。

 2000年に打ち上げた「エロスA」は1.5メートルの物体を把握する解像度しかなかった。

 オルメルト暫定首相は同日、ビデオ中継を通じ在米ユダヤ人の集会で演説し「アハマディネジャド大統領の脅迫は真剣に受け止めている。イスラエルは強く、自己防衛できる」と述べた。 (21:00)


中東情勢04.25(イラン、「核」対応でNPT離脱も」)

2006-04-25 09:40:38 | 中東問題
イランが強硬姿勢を崩していない。中露など米国の路線と一線を画す大国がある中、イランは一枚岩の国際的な圧力を感じることはないだろう。中露としても、米国の暴走を許したイラクの二の舞は避けようと、ぎりぎりまで独自路線を貫こうとするであろうし、打ち手の無い中では着々とイランの核開発が進んでいく事態も考えられる。一方、中東情勢での失政続きもあり、ブッシュの支持率は最低を更新した様だ。イラクで中途半端な強権を発動したが、レイムダック化する中、世界の混乱だけが拡大する良くないシナリオへの道を進んでいるようにも感じる。

○イラン、「核」対応でNPT離脱も・大統領会見
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M24025%2024042006&g=G1&d=20060424
 イランのアハマディネジャド大統領は24日、テヘランで記者会見し、同国の核開発の権利が認められない場合は国際原子力機関(IAEA)と核拡散防止条約(NPT)を離脱する可能性があると表明した。イラク安定に向けた米国との直接対話については「必要がなくなった」と述べ、消極姿勢を示した。

 大統領は「IAEAへの協力とNPTの順守がイランの基本方針」と説明した一方で、核開発の権利が保障されなければこの方針を「見直すだろう」と語った。

 28日を期限にウラン濃縮活動の停止を求める国連安全保障理事会の議長声明は「誤った決定だ」と批判、停止を拒む姿勢を鮮明にした。

 米国は安保理でイランへの制裁発動を主張しているが、大統領は「(安保理は)それほど愚かではない」と述べ、安保理による制裁発動は想定していないと強調した。

 受け入れを表明していたイラク安定化のための米国との直接対話については、イラクで次期首相の指名など本格政府の発足に向けた具体的な動きが始まったことに言及し、必要性を否定した。


○イラン大統領、ウラン濃縮継続方針を改めて表明
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060424i417.htm
 イランのアフマディネジャド大統領は24日、テヘランで記者会見し、イラン核問題を巡り、「いかなる脅しにも屈しない」と述べ、ウラン濃縮活動継続方針を改めて表明した。

 先の国連安全保障理事会議長声明は、イランに即時濃縮停止を求め、その順守状況について国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長に今月28日を期限として報告するよう求めている。今回の大統領発言は議長声明拒否を言明したものであり、安保理で対イラン制裁を視野に入れる欧米と、慎重な中露との協議が一層激しくなりそうだ。

 大統領はまた、核開発は核拡散防止条約(NPT)の枠内で行うと強調しつつ、「我々の権利が受け入れられないのならば、政策を見直すことになろう」と述べた。


○ブッシュ大統領支持率、過去最低の32%・不支持は60%
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060425AT2M2500K25042006.html
 米CNNが24日に発表した世論調査によると、ブッシュ大統領の支持率が32%と主要世論調査の中で過去最低を更新した。不支持は60%に上り、政権浮揚を狙ったホワイトハウスの人事刷新や各地での遊説も効果が上がっていないことが浮き彫りになった。

 調査は21日から23日にかけて18歳以上の1012人を対象に実施した。支持率はCNNとギャラップ社、USAトゥディが3月中旬に合同で実施した調査での36%に比べ4ポイント下落。前年同時期に比べると16ポイントも落ち込んだ。

 大統領について「正直で信頼できる」と答えた人は40%と2月末の調査に比べ7ポイント減少。「強く決断力がある指導者」とみる人も52%から46%に減った。

 高騰するガソリン価格に関しては69%が「家計を圧迫している」と回答。うち「深刻な負担」を感じている人は23%と昨年秋に比べ7ポイント増加した。