一緒に世界の将来について考えよう

世界の将来について、一緒に考えていくブログ
-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

大恐慌!?その196 モノラインの格下げは早ければ今日にでも、との観測記事あり。。

2008-01-30 13:36:34 | 世界経済

早ければ今日(水曜日)にでも格下げが行われるかもしれない、という観測記事。

◎Bond Insurers Face Downgrade Despite Call for Delay

 
Wall Street bond rating agencies are poised to downgrade two big bond insurers, Ambac Financial Group and MBIA, even though New York state insurance regulars would like to get a postponement until the state can develop a bailout package, CNBC has learned.

Losing a Triple A rating could be devastating for the bond insurers, preventing them from drumming up new clients -- and possibly forcing them out of business.

Barring some last minute agreement on a bailout package, the downgrades could come as early as Wednesday.

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大恐慌!?その195 米住宅市場:12月は下落継続。失われる資産価値は6~700兆円?

2008-01-27 23:38:12 | 世界経済

サブプライムだモノラインだと表面的な事象で騒いでいるが、本質的には永遠に上がると思っていた不動産価格が下落したことによる損失を誰がかぶるのか、という議論で、その根幹の住宅市場が反転しない限り良くならない。そして、その住宅市場は、大恐慌!?その188 大予想:2008年は世界大恐慌元年かで触れた様に、当面回復の見込みが立たない(販売数自体は、いずれ底打ちしようが、価格の下落は当分続くだろう)。例えば、

・サブプライムだけでそんなに騒いでんの? http://blogs.yahoo.co.jp/giantchee2/39186861.html

で書かれているOption ARMの様に、次のサブプライム問題候補には事欠かない。

ということで、米住宅市場の現状を把握しておく事が肝要なわけだが、今月はすっかりフォローできていなかったので、遅まきながらキャッチアップしたい。

12月の中古住宅販売数は前月比2.2%減、住宅着工件数は前月比14.0%減、先行指標となる住宅着工許可件数は、前月比8.1%減と、相変わらずの下落トレンドが続く(※1、※2)。

メリルリンチは、住宅価格が全米で30%下がる可能性があるとしているが、これは6兆ドル(≒660兆円)の資産が失われることに相当すると言う(※3)。住宅の含み益をホームエクイティとして使ってきた米国人によって、6~700兆円の不動産資産の目減りにより、含み益が減少することは、消費に重大な悪影響を与える可能性が高い。15兆円の景気刺激策でなんとかなるレベルはとっくに過ぎているように思われる(確か日本のバブル崩壊で失われた資産価値は1,000兆円を超えていたと思うので、今のところそこまではいかない計算のようだが)。

 

※1

◎12月中古住宅販売高:489万戸  1/24

http://www.daikiusa.com/indicators/past/existinghome_sales.html


NAR(全米不動産業者協会)発表の12月中古住宅販売高は、前月比2.2%減の489万戸となった。市場予測は495万戸。

販売価格の中央値は前年同月比6.0%低下の20万8,400ドル。

一戸建ては前月比13%減の431万戸。

マーケットでは、住宅市場の減速傾向は続いていると評価されている。引き続き在庫が高水準となっている一方、価格が低下しても需要が喚起されておらず、ボトム形成にはなお時間が必要と見られる。

More on December Existing Home Sales

http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/01/more-on-december-existing-home-sales.html


Annual Existing Home Sales and Year End Inventory Click on graph for larger image.

 

 

※2

◎12月住宅着工件数:100万6,000戸 1/17


米商務省発表の12月住宅着工件数は、前月比14.0%減の100万6,000戸となった。市場予測は114万5,000戸。

先行指標となる住宅着工許可件数は、前月比8.1%減の106万8,000戸。

一戸建ては前月比2.9%減の79万4,000戸(前月は81万8,000戸)、集合住宅は40.0%減の21万2,000戸(同35万5,000戸)。

マーケットでは、住宅市場の先行きに対する警戒感は根強い。2007年通年で前年比25%もの大幅な落ち込みとなっているが、住宅市場がボトムを形成する兆候は一向にみられず、今後も景気減速傾向を主導する見通し。

◎More on Housing Starts

On Thursday, the Census Bureau reported housing starts were at the lowest level since the 1991 recession. Here are some more thoughts on starts:

Housing Starts Click on graph for larger image.

 

 

 

 

 

 

※3 

Merrill Lynch: House Prices May Fall 30%

http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/01/merrill-lynch-house-prices-may-fall-30.html

From MarketWatch: Merrill Lynch says U.S. nationwide home prices may fall 30%

Merrill Lynch forecasts nationwide U.S. home prices could decline 25% to 30% over the next three years ...
And Bloomberg quotes Rosenberg: U.S. 2008 Growth Forecast Cut in Half by Merrill
``Rising unemployment, $6 trillion in lost housing wealth combined with slumping equity valuations, and the lack of participation from the baby boomers for the first time in three decades likely will result in the worst consumer recession since 1980,''

大恐慌!?その194 モノライン救済を巡る情勢はいまだ不透明・・・

2008-01-27 23:00:18 | 世界経済

この週末もモノラインに関するニュースフローが相次いだ。モノライン格下げで銀行は最大1430億ドルの増資迫られるとの見方がある中、S&Pは金融保証会社への150億ドル支援、規模は十分とするものの、事業の持続性等の課題が残るとしている。また、モノライン各社は、格下げされる可能性を否定しないが税金投入による救済は求めないとしている。また、ニューヨーク州エリック・ディナロ保険局長は、調整に時間がかかる見込みであることを認めている。

モノライン各社の経営者にとっては、税金投入に伴い責任を問われることは必至のため、格下げによって世界経済が大混乱に陥っても、税金投入は避けない、という意向かもしれないが、いずれにしてもいまだ不透明感が漂う展開である。

 

米モノライン各社、税金投入による救済を求めず=業界団体

MBIA、アムバックなど米金融保証(モノライン)会社が加盟する金融保証保険協会は25日、金融保証業は税金を投入した救済を望んでおらず、求めてもいないとした。

 ・・・・・・・あるいは、たとえ格下げされることがあっても格上げを目指す強い意向を持っているとした。

 ・・・・・・・

金融保証会社への150億ドル支援、規模は十分=S&P

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、協議されている金融保証会社への総額150億ドルの支援について、適切な自己資本には十分な規模との見方を示した。

・・・・・・・

 ただ、金融保証会社が最上位の格付け「AAA」を維持するには、事業の持続性を含め他の問題も解決されなければならないとした。

モノライン格下げで銀行は最大1430億ドルの増資迫られる可能性=バークレイズ

バークレイズ・キャピタルのアナリストは25日、金融保証会社(モノライン)の格付けが引き下げられた場合、世界の銀行は損失を相殺するため最大1430億ドルの追加増資を余儀なくされる可能性があるとの見方を示した。

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大恐慌!?その193 モノライン救済には20兆円が必要!?議論の焦点は公的資金投入か?

2008-01-25 13:01:55 | 世界経済

話題となっているモノライン救済について、AAAの格付けを保つためには、2,000億ドル(約22兆円)の資金投入が必要との意見がある(※1)。市場に安心感をもたらしたニューヨーク州エリック・ディナロ保険局長による救済案の規模は150億ドル(約1兆6千億円)程度であり、焼け石に水だと言う。200兆円の保証の1割の焦げ付きで20兆円であり、20兆円はあながち誇張した数字ではないかもしれない。

20兆円という規模となると、資産家・銀行等の協力を仰ぐという今のスキームではなく、公的資金投入が必要となる水準であろう。市場の動きに合わせた速度でそうした議論が今後なされるか、が当面の焦点であろう。 

モノラインについては以下のブログで、何度か分かり易く紹介している。

http://blogs.yahoo.co.jp/toushizantetu/53088458.html

 

※1 

Egan Jones: Monolines Need $200 Billion in Capital

http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/01/egan-jones-monolines-need-200-billion.html

From The Times: Mortgage bond insurers 'need $200bn boost'

America's biggest mortgage bond insurers collectively need a $200 billion (£101 billion) capital injection if they are to maintain their key AAA credit ratings, a figure that dwarfs a plan by New York regulators to put together a capital infusion of up to $15 billion ... Sean Egan of Egan Jones Ratings Company, said.
The next few weeks should be very interesting for the monoline insurers.
 

大恐慌!?その192 米経済は12月に既にレセッション入りか、レセッション時の株価下落は平均25%

2008-01-24 18:13:03 | 世界経済

米フィラデルフィア地区連銀が発表したデータによると、前年12月、全米50州のうち約半数で経済活動が縮小したことが明らかとなった。※1のグラプで示したとおり、既に過去のレセッション時の水準に達しており、米経済は12月に既にレセッション入りした可能性がある。また※2にレセッション時の株価下落の歴史的推移(月末終値ベース)を引用しているが、S&Pの過去9回のレセッション時の下落率平均は約25%であるが、1974年、2000年などでは50%近い下落となっている。ちなみに、下のグラプで世界大恐慌時にはDOW平均は約90%下落した様だ。レセッションに入るかどうか、ではなく、どれだけ深刻なレセッションとなるかどうかが、まさに問われている。 

※1

◎Philly Fed State Coincident Indexes

http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/01/philly-fed-state-coindicent-indexes.html

The Federal Reserve Bank of Philadelphia has released the coincident indexes for each of the 50 states for December 2007. The indexes increased in 20 states for the month, decreased in 23, and were unchanged in seven.

Cleveland Fed Funds Market Expectations Click on graph for larger image.

This is a graph of the monthly Philly Fed data of the number of states with increasing activity.

I've added the current probably recession. At least half of the U.S. was in recession in December based on this indicator (and probably the entire U.S. economy).

Note: the Philly Fed calls some states unchanged with minor changes. The press release says 20 there were states with increasing activity, but including small changes, there were 23 (as graphed).

◎全米約半数の州で12月の経済活動が縮小=フィラデルフィア地区連銀

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-29932520080123

米フィラデルフィア地区連銀が発表したデータによると、前年12月、全米50州のうち約半数で経済活動が縮小したことが明らかとなり、広範な景気後退に陥る可能性があるとの見方を裏付けた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

※2

◎Bear Markets and Recessions

http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/01/bear-markets-and-recessions.html

When looking at this graph, monthly closes within 5% of so of the three year high usually indicates the market was setting new three year highs.

S&P 500 Bear Markets Click on graph for larger image.

Note: the probable 2007/2008 recession is shown starting in December 2007.

 

 

 

Recession Year Market Correction
1953 -12.5%
1957 -19.4%
1960 -12.1%
1970 -33.5%
1974 -47.8%
1980 -15.8%
1982 -24.6%
1990 -17.8%
2000 -47.4%
2008 -15.9% (through last friday)
Median (previous 9 recessions) -19.4%
Average -25.6%

DOW
DOW Bear Markets
Here is the same chart for the DOW (I used four year max to capture entire Depression decline). I'd ignore the WWII period

 

 

 

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