大恐慌！？ その107 米カントリーワイドCEO（続き）

そのまま日経の記事にもなっていたので以下に引用。

◎カントリーワイドＣＥＯ「住宅減速で米景気後退に」

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070824AT2M2400W24082007.html

　【ニューヨーク＝財満大介】信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題で資金繰りが悪化した米住宅ローン最大手、カントリーワイド・ファイナンシャルのアンジェロ・モジロ最高経営責任者（ＣＥＯ）が23日、米ＣＮＢＣテレビに出演し、「住宅市場の減速で米経済は景気後退に陥る」と悲観的な見通しを語った。

　同社は米国の住宅ローン最大手だが、金融市場の動揺で経営危機説がささやかれた。前日夕に大手銀バンク・オブ・アメリカから20億ドル（約2300億円）の出資を受けたと発表し、この日の株式市場で朝方に株価が急騰したものの、その後は売られて結局横ばい。住宅ローン市場に対する市場の不信感の強さを印象づけた。

　モジロＣＥＯは「信用市場の混乱は終わっていない」とも発言。住宅ローン最大手の経営者の悲観論に影響されてか、長期金利が一時低下する局面もあった。取引終了時点で長期金利は横ばい。ダウ工業株30種平均も、前日比25セント安の1万3235ドル88セントで引けた。(13:01)

大恐慌！？ その106 米カントリーワイドCEO、住宅市場低迷が景気後退に繋がる可能性を示唆

米住宅ローン大手で、経営破たんが懸念されていたカントリーワイドだが、バンク・オブ・アメリカの優先株取得で、一時的にせよ破たん懸念が後退した。

モジロCEOは、CNNテレビとのインタビューで住宅市場低迷が景気後退に繋がる可能性があるとの見方を示した。半世紀以上金融業界に身をおいていた同CEOは、住宅価格の下落が住宅所有者の心理悪化、消費縮小に繋がると指摘した上で、以下の様に述べたと言う。

「以前にも同じ映画を見たことがある。この映画の結末はいつもある種の景気後退（レセッション）だ」

「規制当局、FRBの政策が中断されるほど、景気は大幅に減速するだろう」

米住宅市場は「非常に深刻な状況が続いている。この環境が改善していないのは明らかだ」

 

以下関連記事。

◎Countrywide's Mozilo: Recession Coming

http://calculatedrisk.blogspot.com/2007/08/countrywides-mozilo-recession-coming.html

UPDATE2: CNBC video of Mozilo (hat tip crispy&cole)

From Market Update:

CEO Angelo Mozilo [said] in an interview on CNBC there is still a tremendous liquidity problem and that he thinks the housing slump will lead [U.S.] into a recession.

From Reuters: Indexes drop as Countrywide sees tough market

[Countrywide CEO Angelo Mozilo, , speaking on CNBC television] said the market environment was "certainly not getting better." ... [he] also said the commercial paper market isn't improving.

経産省、民間から温暖化対策公募・革新的技術を発掘

環境ネタ。具体的成果がどれだけ出るのかはやってみないと分からないが、こうした試み自体は面白いと思う。

◎経産省、民間から温暖化対策公募・革新的技術を発掘

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070821AT3S1702321082007.html

経済産業省は、地球温暖化を防ぐ技術を民間から公募する制度を来夏新設する。電力消費の少ない工場や交通システムなど50件の具体策をインターネットなどで募集。二酸化炭素（ＣＯ2）の排出抑制や希少資源の代替に有効な提案に最大数億円の資金を提供する。企業だけでなく、非営利組織（ＮＰＯ）や個人も応募できるようにし、革新的な技術が死蔵されるのを防ぐ狙いだ。 　新制度では、民間が持つ技術や知的資産を取り入れ、官民共同で技術開発を進める。経産省があらかじめテーマを細かく特定せず「エコイノベーション（環境分野の技術革新）」「希少資源の代替策」など大ぐくりな形で提案を募る。(18:05)

 

 

大恐慌！？ その105 米ミシガン大学消費者信頼感指数8月速報値は1年ぶりの低水準

 米ミシガン大学消費者信頼感指数の8月速報値は、7月の90.4から急落し、83.3（市場予想88.0）と1年ぶりの低水準。金融市場の不安定さが消費者心理を悪化し始めているとの見方があるが、より単純に住宅価格が下落する中、株高傾向に歯止めがかかった事で、ネガティブな貯蓄率を維持する事が困難となりつつあると言う事かもしれない。

 

大恐慌！？ その104 米住宅市場の落ち込みはこれから。HMIと着工件数

サブプライム問題により世界の金融市場が大荒れとなっているが、サブプライム問題は象徴に過ぎず、米国を筆頭とした過去に例を見ない規模の不動産バブルの発生と崩壊が今回の騒ぎの本質なので、大きな流れとしては、まだまだ崩壊は始まったばかりである。

7月の米住宅着工件数は、前月に比べ6.1％減り、1997年1月（135万5000戸）以来、10年半ぶりの低水準となった（※１）。また、住宅建設業者の市場の見方を示す指標である7月のHMIは、22と１９９１年１月（20で市場最低）以来の低水準（※２）。在庫が危機的な高水準にあるため、米住宅価格の下落が本格化するのはこれからであり、住宅ローンを巡る事態は、加速する価格の下落にあわせ、一層深刻さを増していくだろう。

※１

○７月の米住宅着工、6.1％減・10年半ぶりの低水準

　【ワシントン＝小竹洋之】米商務省が16日発表した7月の住宅着工件数（季節調整済み）は年率換算で138万1000戸となった。前月に比べ6.1％減り、1997年1月（135万5000戸）以来、10年半ぶりの低水準を記録した。

　米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）の焦げつき問題なども手伝って、住宅在庫の削減が進まず、住宅市場の調整が予想以上に長引いていることが浮き彫りになった。 (22:19)

○Housing Starts and Completions for July

The Census Bureau reports on housing Permits, Starts and Completions. Seasonally adjusted permits decreased:

Privately-owned housing units authorized by building permits in July were at a seasonally adjusted annual rate of 1,373,000. This is 2.8 percent below the revised June rate of 1,413,000 and is 22.6 percent below the revised July 2006 estimate of 1,774,000.

Starts declined:

Privately-owned housing starts in July were at a seasonally adjusted annual rate of 1,381,000. This is 6.1 percent below the revised June estimate of 1,470,000 and is 20.9 percent below the revised July 2006 rate of 1,746,000.

And Completions declined slightly:

Privately-owned housing completions in July were at a seasonally adjusted annual rate of 1,512,000. This is 0.1 percent below the revised June estimate of 1,513,000 and is 22.2 percent below the revised July 2006 rate of 1,944,000.

Click on graph for larger image.
The first graph shows Starts vs. Completions.

 

 

 

 

 

※２

○NAHB: Builder Confidence Falls in August

Click on graph for larger image.

The NAHB reports that builder confidence fell to 22 in August, from 24 in July. The record low was 20 in January 1991.

NAHB Press Release: Credit Tightening Weighing On Builder Confidence In August

Highly visible problems in the housing finance system are contributing to a wait-and-see attitude among prospective home buyers and reducing builder confidence in the single-family housing market, according to the latest National Association of Home Builders/Wells Fargo Housing Market Index (HMI), released today. The HMI declined two points to 22 in August, its lowest level since January 1991.