ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

日本留学への障害

2008年11月20日 | 日本語学校

ミャンマー人学生にとって日本に留学するために(=国立など日本の良い大学に入るために)大きな障害になっているものは数学である。

これまでの経験や生徒から聞いた話など総合して言うと、ミャンマーで教えられている数学と日本の数学はかなり違うということだ。

特に試験問題の出し方に大きな違いがあるらしい。

日本の数学の問題を解くためにはある種の「ひらめき」が必要で、教科書の内容をただ勉強するだけでは解けない。
自分で解答への道筋を考えて探して行かなければならないのだ。

日本留学試験(EJU)もそのような形式の問題が出題されるので、ミャンマーの受験者は良い点が取れない。(ミャンマーの大学で数学を教えている先生ですら60~70%しか取れない。)

これまでの生徒で平均点以上の点が取れた生徒はまだ見たことがない。
日本の数学はミャンマー人の受験者にとって大きな悩みになっている。

話は変わって、HORISON INTERNATIONAL SCHOOLという私立の学校が「数学コンテスト(MATHMANIA CONTEST)」を行なった。
ヤンゴン市内の小中学校の生徒やヤンゴンに在住する外国人の子どもたちが参加した。

その結果、ミャンマー人の子どもたちのほうが外国人の子どもたちより成績がずっと良かったそうである。

ジャーナル誌には「ミャンマーの子どもたちは数学が得意!」と大きく出ていた。

外国人というのは日本人が含まれているのかどうかわからないが、意外な結果となっている。

実はミャンマーの子どもたちは数学がよくできるのだが、日本の数学が特殊なためにできないのだろうか。

自分は「数学」というものは世界共通、万国共通だと思っていたが、日本の数学だけが特殊なのかもしれない。

今年の8月からわが日本語学校でもEJU対策のための「数学」の講座を開いているが、生徒たちは日本の数学の難しさに戸惑っている。