映画「エンパイア・オブ・ライト」を映画館で観てきました。
映画「エンパイアオブライト」は名匠サムメンデス監督がアカデミー賞女優オリヴィアコールマンを主演に迎えた作品である。2作の007シリーズや一筆書きワンショット作品の「1917」とサムメンデスの作品にはハズレがない。晩年のポールニューマンが出演した「ロードトゥパーディション」が個人的にお気に入りである。今度は80年代の映画館を舞台にしたヒューマンドラマのようだ。
80年代の英国、海辺に建つ映画館エンパイアで館内マネジャー的存在のヒラリー(オリヴィアコールマン)は、館長のドナルド(コリンファース)のセクハラに耐えながら働いていた。映画館に新しく入ったスティーヴン(マイケルウォード)は建築家になる夢をもつ黒人の若者だ。人種差別の観客からスティーブンをかばううちに、2人の間に信頼関係を超えた絆が生まれる。
居心地の良い映画である。
バックに流れるピアノベースの音楽のセンスが良い。映像もきれいで伝統的な造りの映画館の階上の大きな窓から見える景色が素敵である。そこで2人が近づいていく。単調な暮らしに疲れているオリヴィアコールマンが徐々に変わっていく。ずっと年下の黒人男性に惹かれていくのだ。その女性としての仕草の変化に注目してしまう。
それだけでは、ストーリーは成立しない。コリンファース演じる館長との不倫関係、黒人従業員スティーブンへの人種差別、精神不安定なヒラリーのパフォーマンスなどで物語をつくっていく。黒人に仕事を与えると、我々の仕事がなくなると白人たちがデモをするシーンには、現在は日本に比べて移民に寛容な英国でも80年代にこんな人種差別があったのかと驚く。
でも、かなり辛辣な場面はあれど、居心地が良い気分を保てた。これだけ大暴れをしても、同じ映画館で働き続けるヒラリーの姿を見てホッとしたのかもしれない。
オリヴィアコールマンは「女王陛下のお気に入り」でのアン女王や「私が愛した大統領」での英国王ジョージ6世夫人などで皇室の女性を演じたり、「帰らない日曜日」では高貴な家の夫人をコリンファースと共演している。アッパークラスな出立ちの役も多いが、今回はごく普通の精神を軽くわずらう一般人だ。でも、アン女王を演じた時とキャラに大きな遜色はない。
オリヴィアコールマンがいると、コリンファースがいないとバランスが悪いのかもしれない。2人のアカデミー賞俳優に変態不倫関係を演じさせるのはサムメンデス監督ならではなのかもしれない。さすがである。
映画「エンパイアオブライト」は名匠サムメンデス監督がアカデミー賞女優オリヴィアコールマンを主演に迎えた作品である。2作の007シリーズや一筆書きワンショット作品の「1917」とサムメンデスの作品にはハズレがない。晩年のポールニューマンが出演した「ロードトゥパーディション」が個人的にお気に入りである。今度は80年代の映画館を舞台にしたヒューマンドラマのようだ。
80年代の英国、海辺に建つ映画館エンパイアで館内マネジャー的存在のヒラリー(オリヴィアコールマン)は、館長のドナルド(コリンファース)のセクハラに耐えながら働いていた。映画館に新しく入ったスティーヴン(マイケルウォード)は建築家になる夢をもつ黒人の若者だ。人種差別の観客からスティーブンをかばううちに、2人の間に信頼関係を超えた絆が生まれる。
居心地の良い映画である。
バックに流れるピアノベースの音楽のセンスが良い。映像もきれいで伝統的な造りの映画館の階上の大きな窓から見える景色が素敵である。そこで2人が近づいていく。単調な暮らしに疲れているオリヴィアコールマンが徐々に変わっていく。ずっと年下の黒人男性に惹かれていくのだ。その女性としての仕草の変化に注目してしまう。
それだけでは、ストーリーは成立しない。コリンファース演じる館長との不倫関係、黒人従業員スティーブンへの人種差別、精神不安定なヒラリーのパフォーマンスなどで物語をつくっていく。黒人に仕事を与えると、我々の仕事がなくなると白人たちがデモをするシーンには、現在は日本に比べて移民に寛容な英国でも80年代にこんな人種差別があったのかと驚く。
でも、かなり辛辣な場面はあれど、居心地が良い気分を保てた。これだけ大暴れをしても、同じ映画館で働き続けるヒラリーの姿を見てホッとしたのかもしれない。
オリヴィアコールマンは「女王陛下のお気に入り」でのアン女王や「私が愛した大統領」での英国王ジョージ6世夫人などで皇室の女性を演じたり、「帰らない日曜日」では高貴な家の夫人をコリンファースと共演している。アッパークラスな出立ちの役も多いが、今回はごく普通の精神を軽くわずらう一般人だ。でも、アン女王を演じた時とキャラに大きな遜色はない。
オリヴィアコールマンがいると、コリンファースがいないとバランスが悪いのかもしれない。2人のアカデミー賞俳優に変態不倫関係を演じさせるのはサムメンデス監督ならではなのかもしれない。さすがである。