映画とライフデザイン

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映画「完全なるチェックメイト」 トビー・マグワイア

2016-01-06 20:21:19 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「完全なるチェックメイト」を映画館で見てきました。


映画「ボビーフィッシャーを探して」というチェス好きの少年の成長物語がある。そこでチェスの名人ボビーフィッシャーという名前は知ったが、どういう人物だったのかは知らない。今回スパイダーマンのトビー・マグワイアボビーフィッシャーを演じるというのも見に行きたいと思った理由だ。超人的な能力を得てもどこかナイーブな姿を見せていたスパイダーマンでのトビ―の演技が好きで、勝負の駆け引きをどう演じるのかが気になっていた。

ここではブルックリンで育ったボビーフィッシャーの子供のころからの成長物語と最強チェス王者ソ連のボリス・スパスキーとの世界王者をめぐって対戦する試合の様子を描く。50年代から70年代の世相を選曲のいい音楽を合わせながら的確に映し出しているのに好感が持てる。頭の使いすぎなのか精神が不安定になっているボビーフィッシャーの奇怪な行動をトビ―・マグワイアが表情豊かに演じている。
ただ、2人の対戦が終わった後、あっけなく映画が終了してしまう。あれ??これで終わりなの。と思ってしまうのは何か物足りなかったのかもしれない。

ブルックリンに生まれたボビー・フィッシャー(トビー・マグワイア)は幼い頃からチェスの才能を発揮し、1958年に史上最年少の15歳でグランドマスターとなる。弁護士ポール・マーシャル(マイケル・スタールバーグ)を代理人にし、チェスの名手ビル・ロンバーディ神父(ピーター・サースガード)をセコンドに付けたボビーは快進撃を展開する。


だが、IQ187の天才はチェスにのめり込むあまり精神のバランスを崩し、奇妙な言動が増えていく。1972年、ボビーはいよいよソ連のボリス・スパスキー(リーヴ・シュレイバー)への挑戦権を手に入れてアイスランドのレイキャビクで対決する。当時は冷戦時代、この勝負には米露両国の威信がかかっていたのだ。


小学校の時、チェスの盤を買ってもらって友人と遊んだことがある。でも全くうまくならなかった。将棋とちがうのは得た駒を打つことができないことだが、駒の進み方は将棋と似ている。電脳チェスがチェスのチャンピォンを破った記事が気になってもう一度トライしようとしたが、歳を重ねた後では難しかった。

ボビーフィッシャーも幼くしてチェスが好きになり、腕自慢の大人をまかすほど強くなる。日本の将棋名人たちは神童と周りに認められると、小学生時代から奨励会に入ってプロの道を歩んでいく。大学からスタートして奨励会育ちの神童たちに追いつくことなんかそうはできない。チェスも将棋も同じようなものだろう。我々には到達できないエリアだ。

1.トビー・マグワイアとリーヴ・シュレイバー(少しネタバレあり)
トビー・マグワイアも以前ほど主演作が多くはない。この映画でも製作に携わっているが、むしろプロデューサー業に関心を持っているのかもしれない。最近作「華麗なるギャツビー」のニックキャラウェイ役は適役だったし、ボビーフィッシャーの奇行も表情豊かなトビ―ならではの絶妙な演技でこなす。


でも、この映画でうまくいったのはライバルであるボリス・スパスキー役のリーヴ・シュレイバーのキャスティングであろう。比較的冷静沈着なのに、自分の立場が悪くなってきて見せるパフォーマンスがおもしろい。それにしてもあの場面での拍手って実際でもやったのかな?中盤というよりも序盤から新手の連発だったようで、とてつもない「常識外の新手筋」だったのであろう。勝負はあくまで2人なので受ける方の演技がうまくいかないとダメなだけによかった。

2.冷戦時代
いつのまにか冷戦時代の米露両雄ニクソンとブレジネフの代理対決になっている。キッシンジャーからボビーフィッシャーに直接電話が入ったり、スパスキーが優勢になったことでブレジネフが機嫌がよくなって19世紀の貴重な酒に手をつけたりする言葉が妙におもしろい。

3.60年代から70年代にかけてのバックミュージック
味のある曲が流れていて、いずれも映像にぴったり来ていた。
その中の3曲をピックアップ、どれもこれも好きだ。

まずはベンチャーズ「ウォークドントラン(急がば廻れ)」
日本でもいまだにファンが多いよね。全米ヒットチャート2位
全盛時代の映像です↓リードギターのノ―キーエドワーズも若い



CCRの「トラベリンバンド」
CCRは全米ヒットチャートでこの曲も2位だ。CCRは2位が多いんだよね。。
これもその曲の一つで、リトルリチャードばりのオーソドックスなロックンロール



ドゥービ―ブラザース「リッスントゥザミュージック」
このバンドだとすぐサーファーロックの「チャイナグローブ」か「ロングトレインラ二ング」だけど、これもいい感じだよ。



(参考作品)

完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯
文章でボビーフィッシャーの生涯を追うノンフィクション


ボビー・フィッシャーを探して
ボビーフィッシャーに憧れるチェス好きの少年の成長物語



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