映画とライフデザイン

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映画「最後のマイウェイ」 クロード・フランソワ

2014-03-04 21:28:50 | 映画(フランス映画 )
映画「最後のマイウェイ」は2012年公開のフランス映画だ。
フランスの歌手クロード・フランソワの伝記映画である。

最近の若者はともかく、中年以上で「マイウェイ」の歌を知らない人はいないだろう。少し前は英語の歌詞で「マイウェイ」を飲み屋で陶酔しきったように歌って、周りに迷惑をかけているオヤジは多かったものだ。
フランク・シナトラのバージョンがもっとも有名で、ポールアンカの曲だと40年間個人的に認識していた。ところが、この映画の存在を知った後にクロード・フランソワの作曲であることを初めて知った。フランスの歌手と言えば、ジョニーアリディやシルビーバルタンが有名で、ミッシェル・ポルナレフには随分と凝ったものだ。クロード・フランソワの存在すら知らなかった。

この映画はフランスでかなり観客を動員したという。ここで特筆すべきは色彩設計である。現代フランス映画は美術の巧みさが光るが、この映画は際立っている。それに加えて音楽の映像への交わりがすばらしい。あと20分程度短くまとめた方がいいかもしれないが、よくできている。

1939年のエジプト。クロード・フランソワはスエズ運河の通航を管理する父と派手好きな母の間に生まれる。裕福な家庭に育ったが、スエズ運河が国有化され第二次中東戦争が勃発すると父は失職。モナコへ移住した後、クロード(ジェレミー・レニエ)は地元の楽団で働くようになる。それは家計を助けるためであったが、厳しい父は彼の仕事を認めようとはしなかった。クロードは音楽界でめきめきと頭角を現し、スターダムに躍り出る。

酒にもドラッグにも手を出さず、自らダンサーに振付をし、歌い、踊る。作詞・作曲の才能を発揮し200もの曲を生みだす一方、プロダクションを立ち上げ、才覚を見せるクロード。そんな彼の成功の裏では、歌手フランス・ギャルとの密愛、大スターへの嫉妬、マスコミ操作、ひた隠しにした息子たちの存在など、傲慢で神経質な面を見せる……。
(kine noteより引用)

ジェレミー・レニエはひたすら歌いまくる。ロックもソウルも自分のテイストに合うものは何でも取り入れる。フランクシナトラが自分の曲を「マイウェイ」としてカバーしたことを知って喜ぶシーンがこの映画のピークだろう。

モナコのシーンが出てきた時、ジャニスイアンの「at seventeen」が流れる。高校生のころ好きだったなあ。当然フランス語の歌詞なんだけど、あれこれジャニスイアンの曲じゃなかったけ?そんな感じで外国ではやった曲をカバーする曲が多い。
最初はツイスト、シュ-7プリームス調のモータウンサウンド、オーティス・レディングも登場させる。
ステージの観客との一体感がいい感じだ。GSのようにアイドルで売り出しているので隠し子もいる。女とみたらすぐ誘い出す。

そういう軟派ぶりを前面に押し出すが、この時代ドラッグで身をつぶした人間が多いだけにまだマシだ。

いずれにせよ映像の美しさに注目したい。

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