映画とライフデザイン

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映画「17歳」 フランソワ・オゾン

2014-09-16 05:03:57 | 映画(フランス映画 )
映画「17歳」はフランス映画の鬼才フランソワ・オゾン監督の2013年の作品
ちょっとしたきっかけで中年男性との売春に手を染めるようになった17歳の少女の物語だ。


何はともあれ、主人公マリーヌ・ヴァクトが美しい。その要素だけで映画が作れてしまう。ゲイを自称するフランソワーズ・オゾン監督が、ずいぶんと素敵な星を探してきたものだ。17歳になった彼女の一年を春夏秋冬に分けて追いかけていく。

夏。パリの名門高校に通うイザベル(マリーヌ・ヴァクト)は、医師の母シルヴィ(ジェラルディン・ペラス)とその再婚相手の義父パトリック(フレデリック・ピエロ)、弟のヴィクトルと共に、リゾート地でバカンスを過ごしている。

ある夜、こっそり外出した彼女は、ドイツ人青年フェリックスと海辺で抱き合い、初体験を呆気なく済ませる。翌日、再び会いに来たフェリックスに対して、イザベルは素っ気なかった。バカンスが終わると、別れの挨拶もないままイザベルは去って行く。

秋のパリ。イザベルは、SNSを通じて知り合った不特定多数の男たちと密会を重ねていた。
放課後駅のトイレで身支度を整え、待ち合わせ場所へ向かう。
名前は「レア」身分は20歳の大学生と偽っていた。帰宅すると、男たちから受け取った300ユーロをクローゼットに隠す。たびたび連絡してくる初老の男がいた。既婚者で娘もいる彼の名前はジョルジュ。


イザベルは、定期的に会い続ける。ある時、ジョルジュが事の最中に心臓発作を起こし、ベッドの上で息を引き取ってしまった。動転したイザベルは、逃げるように部屋を立ち去る。

冬。母親の病院に突然、警察官が訪れる。亡くなったジョルジュと最後に一緒にいた相手がイザベルであることが判明し、捜査の手が伸びたのだ。シルヴィだったが、娘の部屋から大量の札束が発見されたことで、ようやく事態を理解。問い詰める母の言葉に、イザベルは何も答えないが。。。。

1.マリーヌ・ヴァクトの美貌
23歳にして17歳の年齢を演じる。スレンダーなボディに素敵なバストだ。乳輪の大きさが男のやる気を増長させる。


お茶目なシーンがあった。両親と観劇に行ったときに、ホテルでビジネスをした男にあった。最初は自分の身がわからないようにしていたが、男が若い女性と一緒とわかると、あえて視線を男に向ける。あわてる男だ。
その後、男はついつい誘ってしまう。結局若い女性は娘だということが分かる。

2.パリの売春事情
売春を題材にした映画ってフランス映画には昔から多い。立派な?職業なんだろう。はじめてパリに行った35年前からストリートガールはよく見かけた。シャンゼリゼ通りのちょっと裏道に入るだけで、それらしき美女がいる。近くの安ホテルで肌を合わすのだ。how muchではなくcombien だ。都合のいい言葉だ。

今やNET社会らしい遊び方になっているのが、この映画を見ると解る。相場はフラン時代とあまり変わらない。
主人公が値切られるシーンがある。それなりの仕事をしていないと言われるのだ。これって黒社会の下で働いている売春婦だったら、怖いお兄さんを呼んで解決するんだけど、このシーンをあえて入れているのは、そういう組織の下でない日本でいう援助交際的売春ということを示すためではと感じた。

3.シャーロット・ランプリングの登場
フランソワーズオゾン監督作品ではよく見かける大物女優が、最終局面に突如登場する。サングラスを外した顔を見るとドッキリする。


若き日はポールニューマンの「評決」などいい作品に魅力的な女として出演したが、オゾン監督作品の「まぼろし」「スイミングプール」いずれも初老のインテリ女性である。ここでは、主人公とことの最中に死んでしまう男の妻という設定だ。自分の夫と最後に交わった女に会いに来るのだ。この場面、妙によくできている。シャーロット・ランプリングだから味があるのかもしれない。

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