映画とライフデザイン

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5年目の雑感3(野田総理と反ポピュリズム)

2012-09-17 07:53:30 | Weblog
政治が一層混迷してきた。

民主党、自民党いずれも党首選を控えて、論戦を重ねている。それぞれが仮に選挙になった時どう生き残るのかをポイントに施策を考えているので、それぞれに矛盾があると言わざるを得ない。
自分は前回2009年の選挙では、民主党を外した。むしろ嫌いな方だ。それでも自分は野田総理の政局運営は世間一般の評価とは逆に評価してきた。現実的な路線を歩んでいるからである。大飯原発も再稼働、TPPも参加表明、消費税はアップ決定というのはいずれも本来の民主党の政策とは逆である。そういう面倒な話を一部議員の離脱があったとはいえ党内をまとめて成立させたことには敬意を表する。

しかし、衆議院、参議院選挙が近づいてくるにつれ、民主党のクズたちがハチャメチャなことを言うようになった。それに押されたのか、2030年に原発を停止するなんて不合理な話をもちだした。総理官邸を囲んで原発再稼働に反対するデモが起きた。まさに現実を知らない頭の悪い人たちのデモである。もし仮に電気料金をあげるといえば猛反対する。(あまりにもバカな人たちなんで空いた口がふさがらない。)政府から上がっている資料には倍以上に電気料金をあげないと原発がなくなったら合わないというデータが出ている。野田総理はわれわれよりも原発の必要性をよく知っているであろう。
それなのに残念である。

民主党は前回選挙で官僚主導から政治主導へと公約してトライしたが全く駄目だった。
われわれは税金を支払って、公共のために仕事をする公務員を雇っているといって良いと思う。そうであるから、その血税で仕事をしている公務員を政治家が使いこなせないというのは職務怠慢だ。それに民主党議員もバカではないから少しづつ気づいてきた。大きく政策転換した。当然マニフェストとは異なる。でもそれでいいのだ。政治は一寸先は闇だ。その時点で最善策が打ち出せればいいのだと思う。

左翼系○新聞は相変わらず原発反対で読者を増やそうと熱心である。でもこれまでのこのクズ新聞の歴史を見ても、共産主義、北朝鮮、自衛隊、学生運動、消費税いずれも時間がたつとともに全て自説を変えてきた。今回もいずれ同じだろう。どちらかというと、民主党は今せっかく原発再開で政策を進めているんだから、そのままやればもう少し世間のまともな人たちの支持が集められるのにどうかしていると思う。

ナベツネこと読売新聞主筆渡辺恒雄氏の本「反ポピュリズム論」を読んだ。
巨人軍に関することや政治の抗争に関することなどで嫌われやすい人だが、まともな本だった。
大衆迎合の政治になりすぎてしまったと批判する。一部を除いて概ね自分も同意見だ。

1918年のイギリスのロイドジョージの選挙と小泉郵政選挙とに類似性がある話に、ヒトラーと橋下徹を実にうまく重ね合わせる。しかも、1933年のヒトラーの全権委任法と橋下の「白紙委任論」に類似性を見つけるところが絶妙にうまい。またブレインの大前研一の助言で橋下が脱原発から脱皮した話も書いてある。これについては自分も同じように書いたが、橋下自身も計画停電その他による関西の混乱を危うく避けられてよかったと思っているところだろう。
左翼系○新聞の原発論を夢物語とするのは、新聞販売のライバルだけに大げさになるが、確かにその通りだ。長期連載「プロメテウスの罠」などで、遠隔地でも放射能の影響を受けていると左翼系○新聞が恐怖をあおる報道が印象操作という指摘はまったくその通りだ。世間にはこの新聞がまともだと思っている人がたくさんいる。意図的に不安をあおることで日本つぶしをしてはならない。
ただ、新自由主義だという一言で小泉政権および竹中大臣を批判するのは的が外れている。たぶんこのオヤジのことだから小泉ラインと喧嘩でもしたんだろう。そこだけは冷静でない。竹中大臣が銀行をぶっ潰そうとしているのを麻生を通じて阻止したというのは大げさだ。また、社会保障投資こそ最良と言っているところが、大きな政府を生み、税制支出を増やしてしまうことになることとナベツネは思わないのであろうか。ハイエクとフリードマンの本をじっくり読んでもらいたいものだ。

いずれにせよ野田さんには今まで通り「反ポピュリズム」を貫いてほしい。
もう少し頑張れ
コメント
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