映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

トゥルーグリット  コーエン兄弟

2011-09-29 05:58:53 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
「トゥルー・グリット」はコーエン兄弟監督による西部劇のリメイクである。父親を殺された少女が、二人の男と犯人を追う復讐劇だ。ロケハンティングが絶妙な美しい映像をバックに利発な少女ヘイリー・スタインフェルドと飲んだくれオヤジであるジェフ・ブリッジスの2人の演技が冴える。
ただコーエン兄弟の映画特有のブラックユーモアのセンスが少々足りない気もする。コーエン兄弟の映画が好きな自分としてはちょっと物足りない。


時代は1878年、牧場主の14歳の娘であるマティ・ロスことヘイリー・スタインフェルドの父親が、雇い人のトム・チェイニーことジョシュ・ブローリンに撃ち殺された。知らせを受けたヘイリーは、遺体を引き取りにくる。一方、ジョジョは、わずか2枚の金貨のために殺した後、逃亡者となってインディアン領へ向かった。お尋ね者率いる悪党ネッド達の仲間入りをすることになる。
父親の形見の銃を譲り受け、犯人に罪を償わせることを心に誓った彼女は、“トゥルー・グリット(真の勇気)”があると言われる大酒飲みで連邦保安官ジェフ・ブリッジスに犯人追跡を依頼した。最初は子供扱いで相手もしなかったジェフだった。しかし、ヘイリーの熱意と報酬の魅力に負け、依頼を受けることにする。その後、別の容疑でチェイニーを追っていた若きテキサス・レンジャーであるマット・デイモンも加わり、犯人追跡の過酷な旅が始まったのであるが。。。。


コーエン兄弟の映画だけに劇場で見ようとしたが、日程が合わなかった。しばらく名画座でもやっていたのでチャンスもあったのであるがこれもダメ。縁がなかったとあきらめていた。ましてやジェフブリッジズも出ているのである。DVD化すぐみたのであるが、コーエン兄弟の一連の傑作に比べると物足りない。元のストーリーがあるので、彼らの独創性が発揮できなかったのか?
それでも彼らの作品で最もヒットしたと聞く。それはそれでわかるような気がする。なんだかんだいって、アメリカは保守的である。日本人が時代劇を好むのと同様に正統派西部劇が好まれるのであろう。


主演2人の演技は見事である。特に新人ヘイリー・スタインフェルド演じる主人公の少女には驚かされた。ませた女の子で、ここまで頭が切れて利発な少女っているのかなとまで思わせる素晴らしいトークである。憎たらしい子だなあとまでみている途中思ってしまったくらいである。正統派のセリフをここまできっちり話せるだけの自発的稽古を重ねた印象だ。個人的にはチャップリンの「殺人狂時代」を思わせる正統派の演技だ。大女優への道を連想させる。ジェフはよれよれオヤジがうまくなった。本当の地はどうなんだろう。マットデイモンは見どころ少なく、彼の良さがでていないので残念である。適役ではなかった。
コメント
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