映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

蛇イチゴ 西川美和

2010-04-29 19:58:59 | 映画(日本 2000年以降主演男性)
西川美和監督の処女作ようやく観れました。実にいい作品です。
現代社会でいかにもありそうな話で、家庭崩壊をうまく描いている。観るものを飽きさせない脚本は実に見事で最後の最後まで目を離せない展開であった。

小学校の教員であるつみきみほの家は実直なサラリーマンの父親とその妻、そして要介護の祖父の4人家族である。つみきみほには同じ小学校に働く婚約者がいて、自宅に招待する仲であった。ある日娘が父親に電話すると携帯電話が止められていた。父親の挙動も少しおかしかった。母親大谷直子は義父の介護に疲れかけていた。そんなある日義父が食事を喉に詰まらせて死んでしまう。葬儀を迎えたとき、つみきみほは兄と葬儀会場で偶然出くわす。兄は勘当状態で家を飛び出したはずだが。。。。。


話が実に良く練られている。
小学校の生徒同士の会話に介入する主人公の話、結婚承諾にうかがう娘と婚約者の挙動、ボケた義父がうろたえているのを覚めた目で見る嫁の姿、香典泥棒の話、借金取立てと回収者の話などなど。。。
二重三重にリアルな話が展開していく。どうしようもない家族である。
その家族を取り巻くいくつもの話のつくり方が実にうまい。舅の最期の話など女性的な見方で作られている話もなるほどとうなずけられた。

本当はもっと語りたいがネタばれになりそうなのでこの辺でやめる。
おもしろかった。
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第9地区

2010-04-29 05:51:47 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
「第9地区」を劇場で観てきました。
批評家の評価がやけにいいので本来好きなジャンルじゃないけれどつい観ました。SF系は苦手な自分ですが、一言で言うと「遊星からの物体X」「ET」「ツォツイ」「アイアンマン」の要素をもったSF映画といったところか?
あえて南アフリカのヨハネスブルグで撮る背景は観ていると納得させられる。

南アフリカのヨハネスブルグに宇宙船が紛れ込んできた。そこから異星人が地上に降りたってきた。彼らは第9地区と呼ばれるエリアに住み着くようになった。しかし20年たって、共存していたにもかかわらず、トラブルも発生した。そこで別の地区に移るように撤去の交渉を役所の異星人担当の主人公が政府に命じられエリアに入るが、妙な液体を浴びせられた。彼は身体に変化がおきていることに気づくが。。。。


オタク好みの映画だ。
異星人を活躍させるが、そこにスラム街に住むギャング団までからませ、異星人退治の国家組織と主人公の4つが入り乱れる。最初気持ち悪かったが、目が慣れてくる。しかも映画としては重みがある。
ヨハネスブルグはかなり発展しているのに関わらず、黒人スラム街が同居するところでこの映画の撮影には適していると思う。映画の中では「ヨハネス」ではなく「ジョハネス」と発音していた。本当はそうなのかな?

確かに良く出来た映画だと思うが、本質的にはやっぱりこのテイスト苦手。。
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