映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「禁忌」杉野希妃

2015-06-22 22:34:23 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「禁忌」は今年2015年公開の映画

ほとりの朔子を見てから杉野希妃の美女ぶりが気になっていて、時間が合えばこの作品を見に行こうと思っていたが、深夜しか公開していないのでこれじゃ無理。DVD化されたので見てみた。杉野のヌードが拝めるのが唯一の見せ場という映画だ。

大学教授の父親(佐野史郎)が暴行事件に巻き込まれ入院して、離れて暮らしている娘サラ(杉野希妃)のところに警察から保護するように求めに来た。娘は高校の数学の教師で結婚を前提につきあっている男性もいた。父親の身寄りのないことから、身の回り品を自宅の鍵を取り出し、自宅へ行った。すると、そこには1人の少年望人(太賀)がしばられ監禁されたままいるではないか。


暴行事件の加害者の少年の証言により父親に買春の容疑がかかり警察の家宅捜査を求められた。充はサラに望人を匿ってほしいと頼む。サラは父親の申し出を受け入れ望人と生活を共にする。自身に父親と同じ少年愛者の血が流れていることを自覚したサラは望人に激しく欲情し、犯してしまう。サラは充に望人との関係を暴露すると脅し、恋人とも別れ、二人は心を通わせ奇妙な共同生活を送る。そのあとで事件が起きる。サラに捨てられ逆上した恋人・菊田が来訪し、彼女を犯したのである。監禁されたままの少年は身動きできずただ静観するしかないのであるが。。。




モーツァルトのピアノソナタが全編を通じて流れる。正直映画は大したことがないが、この選曲は悪くない。その中で「少年愛」を中心としたテーマで映像が徐々にどぎつくなっていく。映画の中で少年は女教師杉野希妃に犯されるように上に乗られてしてしまう。普通の男であれば、こんな美女に迫られて誰しもが喜ぶ場面と思うが、嫌がる顔をする少年の気持ちはわからない。でもエレクトしないとできないよね。


ここで見せる杉野希妃のヌードはいかにもインテリらしい雰囲気を醸し出している気がする。数学の女教師の裏の世界なんていかにもにっかつポルノの世界だ。少年をおかすばかりでなく、その前には女子高校生にもちょっかいを出す。広島出身の杉野嬢は伝統的に英数小論文が受験科目である慶應経済出身で、円の方程式に直線が絡んだ不等式の問題を黒板に書いている。字がきれいだ。「ビリギャル」のモデルの子よりは頭はよさそうだ。

(参考作品)
禁忌
杉野希妃のヌードが拝める


ほとりの朔子
杉野希妃プロデュースで大賀君も出演
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映画「海街diary」 広瀬すず

2015-06-17 20:49:38 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「海街diary」を映画館で見てきました。


4人の美女が映る映画ポスターが気になっていた。湘南の古い一軒家に暮らす三姉妹と別れて暮らす父親のもとで育った腹違いの妹が一緒に暮らす話である。鎌倉の春夏秋冬を映しだす映像が季節感あふれ、江ノ電沿いの家での暮らしぶりがいかにも昭和30~40年代に映しだされたような雰囲気を醸し出す。設定はありそうでない設定ではあるが、4人をとりまく話は比較的単調で、予想外の展開にはならない。それでも、大物ぞろいの脇役もきっちり自分の仕事をして、是枝監督らしい安定感のある映像である。バックで流れる音楽がやさしく、心地良い雰囲気にはさせられる。

4人をクローズアップというよりも、広瀬すずにスポットがあてられる感じがした。変に現代の女の子ぽくなく、田舎にでもいそうな美少女ぶりがいじらしく好感を持てた。

看護婦である長女の幸(綾瀬はるか)、地元の信用金庫に勤める次女の佳乃(長澤まさみ)、地元のスポーツショップの店員として働く自由奔放な三女の千佳(夏帆)は、鎌倉の古い一軒家に3人で暮らしている。父は15年前に家を出て、その後2人の女性と結婚した。その父の訃報が届き、山形で行われた葬儀で3人は、腹違いの妹のすず(広瀬すず)と出会う。父の連れ子のすずが継母と暮らすことを心配した幸は、一緒に暮らそうと声をかけ、4姉妹の生活がスタートする。すずは内心で自分の母親が3姉妹から父親を奪った罪悪感を感じていた。また、再婚のため家を去った母親(大竹しのぶ)が十数年ぶりに現れ、騒動が巻き起こる。(作品情報より)


1.広瀬すず
東京ではなくどこか地方都市であったことのあるようなかわいい中学生である。悪い姉さんたちがお酒を飲ませたりするが、まったくませてはいない。姉たちの言葉に対しても従順である。少女が大人になっていくまさにその瑞々しい成長途中を撮った映像で、非常にさわやかな印象をもった。主演級の綾瀬はるかと長澤まさみを喰ってしまうパワーすら自分は感じた。


それにしても彼女のサッカーのうまさには驚く。動きが妙に軽快だ。プロフィルをみると、今までサッカーをやっているわけではないけど、ステップが様になっていてそれだけで評価がアップしてしまう。サッカー仲間の中学生の少年と一緒に二人乗りで自転車に乗りながら、桜の通り抜け路を走る映像は実に美しい。



2.江ノ電沿いの鎌倉
実にうまいロケハンティングができている。舞台となる鎌倉の家がいかにも昭和20年代の鎌倉を舞台にした小津や成瀬の作品から飛び出してきたような家だ。現代の家では消滅しつつある縁側での団らん風景をみると心がやすらぐ。夏でも窓を閉めてクーラーをつけるなんてこととは無縁の生活ぶりを映しだす。逆に夜に虫が入ってくるんじゃなかろうかと心配してしまう家である。


この家があるのは江ノ電の極楽寺駅付近にある設定のようだ。民家すれすれに江ノ電が走っていく姿は実に懐かしい。子供のころ腰越に別荘をもっていた。その時は鎌倉駅で乗り換えて、江ノ電でトコトコむかっていたので今も変わらぬ姿が大好きだ。4人の姉妹が何度も砂浜をたたずむ映像が出てくる。自分が連想するのは森田健作主演「おれは男だ」の映像だ。何度も何度も森田健作はこの砂浜を仲間とともに走っていた。そしてショット的には黒澤明の「天国と地獄」の犯人が逃走した家の映像も近い。

3.腹違いの姉妹の対面
お涙頂戴の映画というわけではない。でも最初に姉妹が対面する場面には胸がジーンとしてしまった。


恐る恐るお互いに会おうとしている時に純情な少女が現われたのをみると、姉たちもホッとしたような気持ちになる。このあと、一緒に生活するようになるけど、遠慮がちに姉に接する妹のしぐさをみると、最近の女の子がこんな感じに接することができるのかな?とつい思ってしまう。こんなかわいい妹がいたら、誰しもが抱きしめてあげたい気分になるだろう。自分の身近で似たような設定があり、つい感情流入してしまう。
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映画「ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」有村架純

2015-05-10 21:07:38 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」を映画館で見てきました。


売れまくった本である。本の表紙の女子学生の面構えがいかにもギャルっぽく、思わず手にとりたくなる本である。自分の母校であり、気になって立ち読みしたが購入するには至らなかった。それでも映画化となると気になるので見に行ってみた。最終形は「合格」という結果がわかっているのでどんでん返しはない。途中、家庭内のゴタゴタであやうく家庭崩壊寸前までいってしまうときには、まわりからすすり泣く声がずいぶんと聞こえた。こんなに泣き声がよく聞こえる映画も珍しい。


名古屋の女子高に通うさやか(有村架純)は、偏差値30の学年ビリの成績で金髪パーマに厚化粧、耳にはピアス、極端に短いミニスカートといういで立ちで仲間と夜遊びし放題だ。見かねた母に塾へ通うことを提案され、入塾面接で教師の坪田(伊藤淳史)と出会う。


学力は小学校4年生程度であることがわかり、坪田はそのレベルからさやかの学力を押し上げようとする。しかし、目標は高く、ふたりは慶應大学への受験を目指そうとするのである。自動車修理工場を営む父親は元野球選手で、弟をリトルリーグの頃から鍛えて、甲子園を目指させようとかかりっきりになっていた。そちらに金がかかり、娘の塾費用は母親がパートで稼いだお金でようやく賄っていた。小学校から中学校のレベルと少しづつ学力をつけていたが、偏差値30台から40も上げようとするのは容易ではない。果たしてうまくいくのか?

ともかく有村架純がかわいい。ギャル姿も似合うけど、普通の女子高生姿もかっこいい。おバカキャラ満載で笑いを誘う抜けた感じだが、なんとなく面倒見てあげたい気がしてくる女の子だ。ヤンキー風の茶髪のお兄ちゃんを相手役に持ってくるところがなかなかうまい、

元々附属の女学校でエスカレーターだったので、まったく勉強しなくなるのだ。
この映画は彼女の努力もポイントだが、家庭崩壊ネタで涙を誘うというのが主題に見えてくる。弟が高校球児で野球で進学したのに、まわりのレベルが高すぎてついていけない。そうしているうちに、ヤンキーの友人とつき合うようになり、幼少時から弟をプロの野球選手に育てようと、「星一徹」のように厳しく鍛えていた父親がキレまくる。姉の勉強どころじゃなくなるのである。しかも、母親は授業中寝てばかりいる娘のことで高校に呼び出しばかりくらっている。このあたりで一気にすすり泣く声がシーンとした映画館の中に響く。男の自分は全く涙腺を刺激されなかったが、こういうのって女性は弱いのかなあ?

主人公は第一志望を慶應義塾大学文学部に絞る。自分が受験する頃は英語と社会2科目だった気がする。今は英語、社会、小論文のようだ。自分は文学部を受験していないが、当時から異様な長文の問題を出して記述の多い試験内容だった気がする。福沢諭吉先生の影響か伝統的に慶應には国語はなく、その代わりに小論文が受験科目にある。自分の場合は古文が苦手で、古文が受験科目にない慶應文系を選んだ経緯がある。彼女は数学を捨てているが、自分は数学に受験勉強のかなりのウェイトを注いでいたタイプなので英数社の慶應の受験科目があっていたのだ。それにしても慶應の受験生の話が映画になるなんてちょっとビックリだなあ。


でも大学に入ってからどう過ごすのかというのも大事だし、卒業してそれから先の方が長いんだよね。
先週金曜日に同窓と4人で深夜まで痛飲した。男性3人と女性1人。女性は名前を言えばだれもが知っている偉人の子孫、親戚も有名人だらけで幼稚舎出身のお嬢様。でも婿養子に入った亭主の浮気で熟年離婚だ。外様の亭主に財産をもっていかれて裁判沙汰だ。大学生の娘が卒業するまでは落ち着かない。難関資格をとったけど、徒弟のようにこき使われている。かつての殺人的な美貌も今は疲れている。男の1人は普通部出身で現在某有名会社の本部長。一時期は交際費をものすごく使って夜の銀座に週5回の出勤だったが最近は控えめ。やはりオンナがらみの離婚一回で訴訟にあった。男の1人は「御三家」の某高校をでて2年浪人のドロップアウトの部類。有名百貨店をリストラになった時はビックリした。一年無職になった後、不動産管理系中小企業に勤める。家庭はうまくいっているが、今もこき使われている。あとは自分、今回久々の東京勤務を祝ってくれた。これはうれしい。

まあ大学に入ったからといってその先30年の紆余屈折を経験するわけだからね。
その後の「ビリギャル」を20年タームで追いかけてくれるとおもしろいかも?

(参考作品)
【映画公開記念版】 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
一発逆転合格


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映画「0.5ミリ」 安藤サクラ

2015-01-16 05:26:21 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「0.5」を映画館で見てきました。
非常におもしろかったです。ネタばれありになるけど、じっくり語りたい。


評判がいいことは知っていたが、上映時間3時間16分ときいただけで、ちょっと避けていた。それでも百円の恋」の安藤サクラの演技にショックを受け、何が何でも早めに行かなくてはと思い、時間を見つけて見に行ってきました。
介護の仕事をしていた主人公がクビになり、町にいる老人たちに目を付けて押し掛け女房のようにヘルパー役を引き受けるという話だ。安藤サクラ自体の演技もさることながら、脚本の発想がよく介護される老人たちそれぞれに個性をもたせた。実におもしろい。しかも、坂田利夫、津川雅彦そして本当の義父でもある柄本明いずれもすばらしい演技でこの映画を支えている。安藤桃子女史も原作、脚本、監督とすばらしい活躍を見せたが、今回はまわりのスタッフに恵まれたのかなという印象をもつ。すばらしい映画だ。

津川雅彦の戦争話の一人舞台はちょっと長すぎという印象をもつが、それ以外は凡長に感じる部分は少なく、3時間が長いなあとは感じなかった。私自身は坂田利夫の演技を特に称賛したい。


介護ヘルパーの山岸サワ(安藤サクラ)は、派遣先の奥さん(木内みどり)からおじいちゃん(織本順吉)と一晩過ごしてほしいと依頼される。当日の夜、思いもよらぬ事故が起こり、サワは家も仕事も失ってしまう。
貯金もなく窮地に立った彼女は、駐輪場の自転車をパンクさせる茂(坂田利夫)や、書店で女子高生の写真集を万引きする義男(津川雅彦)ら癖の強い老人を見つけては家に上がり込み、強引に彼らのヘルパーとなる。彼らもはじめは面食らうものの、手際良く家事や介護をこなし歯に衣着せぬ彼女に次第に動かされる。
不器用なため社会や家族から孤立した彼らは懸命にぶつかってくるサワと触れあううちに、生の輝きを取り戻していく……。
(作品情報より)

安藤サクラ演じる主人公サワはまじめだ。しかも、仕事はできる。
介護の仕事ができるだけでなく、料理にしろ、掃除にしても家事一般全部こなす女性である。お嫁さんにするなら一番という女性だが、ある家での事件は運が悪いとしか言いようにない。でもこの事件がなければこのストーリーはないのであるが。

本来介護の派遣先からは禁止されているが、何度も通ううちに情が移り、しかもいいお金をくれると聞き、介護しているおじいさんに添い寝するという話をサワが受けてしまう。でも若い女性が隣にくると、いつもはぐったりしているおじいさんも一変して発情する。主人公サワにキスをしまくり、触りまくる。サワに触った手を離さない。そうしているうちに布団のそばにあるストーブに、布団が火が燃えうつり火事になってしまう。

気がつくと、寮を追い出され職を失う。帰る家もない。
路頭に迷っている時に、あるカラオケ店でそこに泊りたいと店員に言い寄る若干ボケ気味の老人を見つける。


とっさに知り合いのふりをして、一緒にカラオケ店の中に入り一晩老人と過ごす。別にエッチするわけではない。
朝になり別れるが、老人は付き合ってくれたことに感謝して一万円と自分がはおっているオーバーコートをくれる。


失業した主人公が何かに目覚める場面である。

1.坂田利夫の話
1人暮らしだ。自転車を見つけては、自分の小道具でチェーンを外し勝手にに乗り回す。おじいさん(以下坂田とする)がスーパーにおいてある自転車のタイヤをパンクさせているのをサワが見つける。「おじいちゃん何やっているの?」と話しかける。何も知らないと言い張る坂田を脅迫するようにサワが買い物させる。そのあと、サワが付けていく。そうすると、知り合いと称する男(ベンガル)にインチキ投資話を勧められているのだ。でもその際に坂田が大金をもっていることが分かり、サワが近づいていく。うっとうしいと思いながら、弱みを握られた坂田は家に入れる。そして気がつくと、押しかけ女房のようにサワが住み着くのだ。


ヘルパーというわけでもない。「押し掛け女房」という名がピッタリの家事をやる居候のようなものだ。
元自動車整備工だけど、小金をためてきたので1000万円はあるという。でもそのままにしておくと、詐欺に引っかかってしまう。サワは正義感を発揮させる。

ここでの坂田利夫の演技は天下一品だ。ここでお笑い系のオヤジをもってきたこと自体、キャスティング大成功である。本当にうまい。日本映画のさまざまな助演男優賞に若手が選出されているけど、本当は坂田を推すべきだな。ここの坂田利夫は冴えまくる。

この坂田演じる茂には宝物がある。「いすゞ117クーペ」だ。うーん懐かしい!!
一度はこの車をオヤジに買ってもらおうと思っていたこともあったので、思わずのけぞった。
やがてサワと別れる日が来る。そのときにはこの車はサワのものになる。


自分は平成のはじめに5年大阪にいたことがある。大阪というのは貧富の差が激しい。前近代的資本主義のような家内工業を営む人が多く、こういう工員さんのような人は割といた。でも彼らは意外に金をもっていた。見栄えはしないけど、無駄な金を使わないでじっくり貯めるのだ。坂田に金がある話は信憑性あるなと思ったものだ。

でも危なかった。サワが詐欺と見抜いたインチキ投資話に引っかかるところだった。それなのに坂田は詐欺師をかばう。引っかかったんだったらそれでも構わないんだという。こういう人っているよな。結婚詐欺に引っかかって被害届を出さない人たちみたいだ。
いろんな教訓が話に含まれているような気がした。

2.津川雅彦の話
本屋でセーラー服の写真集に見入っている老紳士を見つける。しかも、それを洋服の中に入れて持ち去ろうとしている。
そこに現れるのがサワだ。「オジサン何しているの?」ときたものだ。この近づき方↓おもしろい。


この映画の説明文には書いていないけど、サワは明らかに弱みに付け込んで老人の懐に入る悪いやつだ。
それが家事と介護の腕が天下一品なんで老人たちに好かれていくという構図だ。
教職だという津川の家は家政婦もいて金は大きな家だ。この家には要介護の認知症になっている妻がいる。それを草笛光子が演じる。サワが彼女の介護をするのは手慣れたものだ。すぐに受け入れられる。もともと音楽関係にいたであろうこの妻はぼけても歌だけは忘れない。「光子の窓」はともかく年老いてもミュージカルをずっとやっていた草笛には適役である。


津川雅彦はエロオヤジが得意だ。今から20年くらい前までは、渡辺淳一原作の「不倫の帝王」のような役が得意だった。伊丹十三映画でも常連だった。今回大物の起用だけど、奥田瑛二とその昔女遊びをした仲間って感じだよね。奥さんへの罪滅ぼしに出たのかな?
ずいぶん老けちゃったけど、女子高生のセーラー服に興味をもったり、サワの入浴を覗き見するような役はお手の物だ。ここではかなりの長まわしで、戦争批判の話をするけど、ちょっとよけいだなあ。津川雅彦はさすがの演技をしたと思うけど、この映画で唯一の苦痛だった。でも「0.5ミリ」という題名はその津川雅彦のセリフの中にある。

それでも津川とも別れが来る。姪が面倒をみると言ってくるのだ。
こういう話もよく聞くなあ。自分がお世話になった93歳のおばあさんが昨年亡くなった。まめなおばあさんで随分と30年近くお世話になったが、ご主人とは20年以上前に死別して子供がいなかった。何でも自分でやる人で、2年前に施設に入る前は人の世話を一切借りなかった。どうなるのかな?と思っていたら、突然姪が現れる。あまり縁が強くないのかな?と思っていたら、しっかり財産目当ての人が現れた。このおばあさんには面倒見ている近い人がいたけど、あっさり姪が多額の遺産をさらっていった。そんなものだ。

ここでは浅田美代子がその姪を演じる。身近に似たような話があったので坂田の話同様ありえそうな話だなあと思った。
浅田が演じるのであんまりずうずうしくないタイプの姪だけど、もう少しいやらしい女だったらもっとおもしろかったのかもしれない。

あと柄本明の話があるけど、最初の火事の話とつながる。でもこの話は真のネタばれなんでやめておこう。
ただ、安藤サクラが思いっきり柄本明を蹴っ飛ばすシーンがある。おいおい義理のお父さんじゃない。
そう思いながらも蹴りには力がこもっていた。


それにしても、ファミリーの協力がうらやましい。普通、夫婦両家のお互いの家族がこんなに協力しあうのってあまりないでしょう。
安藤サクラって幸せな人生を歩んでいるんだなあと感じる。

だからこんな傑作ができたんだろうと
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映画「今日子と修一の場合」 安藤サクラ

2015-01-14 07:21:27 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「今日子と修一の場合」は2013年公開の奥田瑛二がメガホンをとった作品

安藤サクラの「百円の恋」の熱演を見て、急に見てみたくなった作品だ。正直奥田瑛二が監督ということでどうかなと思い、DVDレンタルを手にすることはなかった。でも安藤サクラの演技が気になる。夫の柄本佑「フィギュアなあなた」佐々木心音の美乳にむさぼりつく姿が印象的だった。
しかし、ジャケットでの印象と異なり、本当に夫婦となった2人はこの映画で一緒に演技することはない。少しすれ違うだけだ。同じ東北三陸の海岸出身という設定でそれぞれの2人の人生ドラマを描く。


今日子(安藤サクラ)は、三陸の港町で夫と息子と暮らしていた。夫の体調が思わしくなく、生活のため働きに出るので生命保険の外交員をすることになった。しかし、成績は上がらない。それを見かねて、営業所長が自らとった契約を1本今日子につけてくれたが、肉体での代償を求められた。その後、自営の社長に女の武器で迫り、保険の契約をとったが、それがばれて離婚せざるを得なくなった。そしてやむなく上京すると、いいバイトがあるとヨタ者に誘われ、腐れ縁になりつつある。


修一(柄本佑)は受験生だったが、勉強に身が入っていなかった。会社をリストラになった父親(平田満)は酒クセが悪い。父親がうっ憤を晴らそうと、母親(宮崎淑子)に暴力をふるっているのを助けようとして父親を殴り殺してしまう。少年院に入り、刑期を終えて出所し、今は町工場で働き始めるところだった。


2人がそれぞれの事情で故郷に帰れず東京にいる時、突然大地震が発生する。テレビは、故郷が巨大な津波に飲み込まれる様子を映し出していた。
今日子は、金をせびり絡んできた相手を地震で大揺れしている時に、誤って包丁で刺してしまう。修一は、自分の過去が工場の若い同僚にばれてイジメに会うのであるが。。。


それぞれの話はありげな話である。
生命保険の営業で、自分の肉体を武器に契約をかせぎ、家にばれて離婚した女性が風俗系のキャッチマンと知り合うなんて構図は話としてはつくれるが、そこまで極端かなという印象をもつ。仕事で生命保険の営業所に行ったことがあるけど、朝礼で大勢の女性セールスレディを前にした営業所長がさかんに気合を入れているのを見た。所長の話を聞いているのか聞いていないのかよくわからないけど、契約が決まった生保レディに対して、すごい勢いで周囲が拍手をしていたのが印象に残った。ここでカン二ング竹山が生命保険の営業所長を演じたけど、これはなかなかうまかった。



柄本佑の父親を殺す場面もちょっと極端な気がする。東北大をでたけど長年勤めた会社をリストラになったという父親を平田満が演じていた。うだつの上がらない飲んだくれオヤジの見せ方はさすがにうまい。確かに50前後になると、学校の同級生だった奴にリストラ組っているよなあ。子供がまだ私立の学校とか行っていると最悪だよね。ここでは息子が勉強に身が入らないという設定だ。そういえば昔バットで親を殴り殺した予備校生がいたけど、今どうなっているんだろう。こういうのをみると、運良く今も会社に残れてよかったなあと思う。

映画の中に志津川の町が映し出される。その昔、東北へ社内旅行に行ったときに志津川の海ぎわの温泉ホテルに泊ったことがある。映画の中にも遠目にそのホテルが映っていたけど、津波の被害は信じられないくらいひどい。
2人の俳優の演技の水準はそれなりだし、周りも好演だけど、映画としては普通

今から15年以上前くらいに、奥田瑛二が銀座「やす幸」で有名女優と一緒におでんを食べているのを見たことがある。さんざん遊びまわってきたんだろうけど、もう年貢の納め時なのかな?娘2人が有名人になってくると、意外におとなしくなるかな?
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映画「紀子の食卓」 園子温&吹石一恵&吉高由里子

2015-01-03 19:03:28 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「紀子の食卓」は園子温監督の2006年公開の映画である。


園子温監督の作品では、「冷たい熱帯魚」「恋の罪」「ヒミズ」が傑作だと思っている。「紀子の食卓」は上映時間が長い映画なので、見るのをずっと後回しにしていた。自殺サークルの話かと思っていたが、これまたオタッキーなレンタル家族の話だった。
後半戦一気に盛り上がるところはあれど、ちょっと凡長である。園子温が今ほど注目を浴びていない時期で、数多くの劇場で公開になることを想定していないせいか、編集が大雑把だ。159分を25分以上は少なくても短くできるのではないか。それでも、離れ離れになった父娘が再度対面する場面など見せ場は用意されていて彼の力量は十分発揮している。

吹石一恵の高校生役は若干無理がある部分もあるが、ややこしい役柄を上手にこなす。紅白歌合戦の司会をやるまで一気に人気上昇した吉高由里子がまだかわいい。潜在的な演技能力を秘めているのがよくわかる。

島原紀子(吹石一恵)は平凡な女子高生。妹・ユカ(吉高由里子)、田舎のローカル新聞記者の父・徹三(光石研)、母・妙子の4人家族。紀子は豊川の田舎でくすぶっている自分に嫌気がさしていた。学校の視聴覚室で自由にパソコンが使えることになり、ネット上で“廃墟ドットコム”という全国の女の子が集まるサイトを見つけた。紀子は「ミツコ」と名乗り、ハンドルネーム「上野駅54」や他の仲間たちと知り合う。彼女たちとなら何でも分かり合えると感じた紀子は、東京に出たいと親に告げるが反対される。結局、家出して東京へ向かう。


東京のコインロッカーで紀子は「上野54」ことクミコ(つぐみ)と出会った。そこには彼女の両親や弟の姿もあった。しかし、それは彼女が経営する「家族サークル」とも言えるレンタル家族だったのだ。そこで紀子は「ミツコ」として「娘」の役割を演じながら、本物の「家族」との関係を実感していく。

2002年5月26日、新宿駅8番線プラットホームから女子高生54人が、ホームへと一斉に飛び込んだ。その謎を解く手がかりを、妹・ユカは「廃墟ドットコム」の中に発見する。女子高生54人が集団で自殺した次の日、54の赤い丸が増えていたことから、姉・紀子が54人の中にいるのではと想ったユカは、「廃墟ドットコム」の秘密をもって東京へ消える。


父親は2人がいなくなったため、仕事への気力を失い新聞社をやめた。そして、2人に関する情報を徹底的に集めた。父は娘たちを何一つ理解していなかったことがわかった。ユカの失踪から2ヵ月後、母・妙子は自殺してしまう。徹三は落胆した。紀子とユカの消息を追ううちに、“廃墟ドットコム”のことを突き止めていた。紀子もユカも彼らの組織「家族サークル」の一員だと知った徹三は、上京する。友人に頼んでクミコを母親役、紀子とユカを娘役だとして指名し、父親はふすま越しに隠れて彼らを見守るのであるが。。。

ここからがヤマ場だ。
紀子もユカも「家族サークル」としの演技(仕事)と、現実の親子関係が交差してくる。そこにクミコが加わる。
「廃墟ドットコム」の男たちが徹三を痛めつけるが、徹三はナイフをもって暴れる。部屋が血だらけになってもクミコは平然として「家族サークル」のまま演技している。このあたりは自分はよく理解できないまま最後に進む。
でも最後に「ミツコ」は卒業で私は紀子だという。これもよくわからん。


園子温監督というとエロティックと残虐というイメージが強い。ここではそうでもない。
予算もその後の作品ほどにはなかったのであろう。

2005年制作というと、今からするとちょっと前の話なんだけど、このころってこういう「家族サークル」ってはやったかなあ?
園子温の話によると、以前「レンタル家族」で副業をする女性と知り合ったことがあるという。それ自体はまさに「秘密クラブ」のようなものだったらしい。そんなネタを元にオリジナルのシナリオをつくる。この後の作品もそうだが、小さなニュースを題材に彼らしい視点で脚本をつくっている。既視感のないストーリーをつくるというのが、園子温のモットーだそうだが、ネタ自体は身の回りの出来事だ。

ある意味、園子温は普通の食材で誰も見たことのない料理をつくるような天才料理人と一緒なのかもしれない。

でも、この映画は2時間40分、結末に向けてのラストスパートが40分程度ある。
長いのはいいけど、もっと短くできるのに長いというので中盤でちょっと飽きてしまうかな。
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映画「亀は意外と速く泳ぐ」 上野樹里

2014-12-30 07:49:12 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「亀は意外と速く泳ぐ」は2005年の上野樹里主演のコメディ映画だ。


上野樹里は昨年の陽だまりの彼女でより一層好きになった。そんな彼女が名作「スウィングガール」のあと主演したオタッキーな作品があるという。公開当時まだ19歳だった上野樹里が、なんと「平凡な主婦がスパイになる」という映画に出演するのだ。興味深いので見たけど、かなりおもしろい。放送作家出身の三木聡監督がこれでもかというくらいギャグを連発する。確かにこれはいわゆるカルト映画といわれるはずだ。

片倉スズメ(上野樹里)は平凡な主婦である。夫は海外赴任中で、電話をくれても話すのはペットの亀の心配ばかりである。
毎日は恐ろしく単調に過ぎていく。


久しぶりに待ち合わせをした幼なじみのクジャク(蒼井優)には、2時間も待たされてしまう始末。同じ日同じ病院で生まれたクジャクには借りがある。そんなスズメは、地元名物の百段階段に貼られた小さな広告を目にしていた。
「スパイ募集!」何じゃこれ??
思わずその番号に電話をかけてしまう。三日後、彼女は指定された安アパートに向かう。そこには、クギタニシズオ(岩松了)とエツコ(ふせえり)夫妻がいた。彼らは自分たちがある国のスパイだと言い、スパイ希望ならと活動資金として、いきなり500万円を渡される。そしてスズメのような典型的な平凡人こそが、スパイ向きだというのだ。スズメはスパイになることにする。これまで通り平凡な生活をすることがスパイ活動なのだ。2人によれば本国からは「もう12年間連絡ない」なのだそうだ。

クギタニ夫妻から変わったスパイ特訓を受けることになった。ファミレスで店員の記憶に残らないようなメニューの注文をしたり、スーパーで高すぎず安すぎない3千円の平凡な買い物を実践してみたりする。商店街のくじ引きをクジャクの代わりに引くことになった。引こうとしてこれにあたったら平凡でなくなると一瞬あせったが、参加賞のティッシュで大喜び。でもクジャクは地引網漁体験を当ててしまい、一緒に出かけることになった。その網に死体が引っかかる。どうもそれは他国のスパイの可能性があると、公安の刑事(伊武雅刀)が町中を調べるように命じる。同時にクギタニ夫妻の動きもあわただしくなるが。。。

1.奇妙なレトロ感がある映画
それはロケ地になった場所の商店街がいかにも昭和の匂いを残しているからであろう。豆腐屋、もなか屋、昔ながらの洋品店、パーマ屋、さびれたラーメン屋どれもこれも平成の店構えではない。スズメは「永久パーマ」という古ぼけたパーマ屋で、アイドルのダンスをする変なおじさんにアフロヘアのパーマをかけられる。名前も変だけど、演じる人間も変だ。そのあたりからこの映画奇妙と感じまくる。


自分の実家のそばには東京でも有名な大きな商店街が2つある。いずれもチェーン店のファーストフード、銀行のキャッシュディスぺ―サー、ワタミや庄屋などの飲み屋チェーン、100円ショップ、こぎれいな美容院などに近年占拠されている。残っているのは刺身が売りの魚屋、一部の老舗和菓子屋くらいじゃなかろうか?この映画の風景とはまったく違う商店街になってしまった。

いったいこのレトロ商店街はどこだ!?思わずネットで調べると、三崎町だ。え!神奈川?
海も近いし、高低差が割とあって急勾配の階段もある。これほどロケ地に適した場所はないだろう。


2.ギャクの固まり
1分程度のギャグを次から次へと爆裂させる。長回しはほとんどない。そしてそれを連続させる。おもしろい芸もあればそうでないのもある。そのギャグは単なるしゃべりでなく、水でしけた最中や水に一晩ひたしたかりんとなどを映して、映像でしっかりわかるようにする。自分にはコーエン兄弟「赤ちゃん泥棒」のような切れ味を感じた。初恋の加東先輩(要潤)のヅラ場面もおかしい。↓



この映画のキーワードは「平凡」である。
スパイというのは平凡に生活するものだということで、主人公が黒いサングラスを「スパイぽい」と思って買ったら、目立つと指導する2人に怒られたりする。主人公は「そこそこ」の味がするラーメン屋が好きだ。いつもそこで食べる。実はそこの店主(松重豊)もスパイなのだ。彼によれば、おいしくするのは簡単だという。でも店が流行ってしまったら目立ってしまう。だから「そこそこ」のものをつくる。なるほど!
こういう生き方ってあるかもしれない。

この映画では俳優がいきいきと楽しんでいる印象がある。
上野樹里がかわいい。撮影した時はまだ18歳だったんじゃなかろうか?彼女が演じる主婦は平凡という設定だが、このかわいさは非凡だ。


蒼井優の個性もきわだつ。
ここでは奇怪な動きをする。地でいっている感じが好感持てる。


他にも岩松了などの脇役の活躍が映画をいい感じに仕上げている。
三木聡監督の映画づくりの極みがよく出たいい映画だとい思う。
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映画「紙の月」 宮沢りえ

2014-11-24 17:54:15 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「紙の月」を映画館で見てきました。


宮沢りえの久々の主演作だ。原作は未読。最近の日本映画では気になる一本で、時間が空いたときに映画館に入った。途中飽きさせることなく、ストーリーがつづられ、いつばれてしまうのか?ずっと気になりながら映画の銀幕を目で追った。ただ、中学時代の想い出が随所に挿入される。この意味がどうつながるのか?よくわからないまま終わった。

同僚の銀行員である小林聡美と大島優子はともに好演で、原作にない設定と聞いて意外に思った。

1994年。梅澤梨花(宮沢りえ)は、子どもには恵まれなかったものの夫(田辺誠一)と穏やかな日々を送っている。契約社員として勤務する「わかば銀行」でも、丁寧な仕事ぶりで次長の井上(近藤芳正)からも高評価。支店では、厳格なベテラン事務員の隅より子(小林聡美)や、まだ若くちゃっかり者の窓口係・相川恵子(大島優子)ら、様々な女性たちが梨花と共に働いている。だが一見、何不自由のない生活を送っている梨花であったが、自分への関心が薄く鈍感なところのある夫との間には空虚感が漂い始めていた。


ある夜、梨花の顧客で裕福な独居老人の平林(石橋蓮司)の家で一度顔を合わせたことのある孫の光太(池松壮亮)と再会した梨花は、何かに導かれるように大学生の彼との逢瀬を重ねるようになる。

そんな中、外回りの帰り道にふと立ち寄ったショッピングセンターの化粧品売り場。支払い時にカードもなく、現金が足りないことに気づいた梨花が手を付けたのは、顧客からの預かり金の内の1万円だった。銀行に戻る前にすぐに自分の銀行口座から1万円を引き出して袋に戻したが、これが全ての始まりであった。

学費のために借金をしているという光太に梨花は「顧客からの定期の申し込みがキャンセルになった」と200万を渡す。さらに顧客から預かった300万を自分の通帳に入れ、自宅で定期預金証書や支店印のコピーを偽造する。やがて横領する額は日増しにエスカレートしていくのだったが。。。(作品情報より)

1.女子社員の横領
ある会社に勤める人から聞いた話であるが、割と大きな横領を事務系の男性社員がやって、事務社員の伝票をさかのぼって全社で徹底的に調べたら、数人の女子事務員による小口の使いこみが発覚したことがあるそうだ。仮払い伝票を悪用して、わずかなお金を手にしたようだ。大きな横領ではないので返金そして自主退社で大げさにしなかったそうだ。中には悪いことをする女子社員もいるものだ。

それにしても、顧客の預かり金を持ってデパートの化粧品コーナーに行くという感覚がよくわからない。普通であれば、現金を持っていたら怖いから事務所に直接行くだろう。1万円とはいえ、中小企業の家族経営じゃないわけだから、こんなことってあるの?と映画を見ながら疑問に思った。


しかも、200万円の現金を預かり、預金証書を持っていこうとしたときにキャンセルだと言って自分のものにするって感覚もそんなことあるかなあ?という印象だ。預金証書をコピーで作成しているのも普通であれば、おかしい気がするんだけど。もう少し違った横領の方が多い気がする。

2.宮沢りえの恋
こんなにすぐ大学生とおかしくなってしまうの?と普通は映画を見て思うだろう。
でもこの出会いすごく劇的にも見える。

この映画のいいところは、セリフを多用しないで2人の恋の始まりを実にうまく表現している。
電車のホームで向かい合っていることに気づく。そこを電車が通過する。行ってしまった後に反対側を見ると相手は見当たらない。ところが、後ろの階段をゆったりと線路の向こうにいた相手が下りてくる。
こういう表現の仕方が映画の醍醐味だろう。普通であれば、一気に相手に感情流入してしまうだろう。


3.突っ込みたくなるところ多数!!
上で述べたような宮沢りえを絡めている素敵なシーンも多々あるが、何でと思う所も多い。
例えば最後、何でタイにいるの?銀行からガラスを割って外に出るシーンも不自然だけど、その前に小林聡美と昼飯を食べた時に、カード決済もできず現金もないのに何で外国に行けるのであろうか?ありえない。

大島優子演じる後輩社員が、不倫している次長の成績をあげるための架空利益計上の手伝いをしたなんて話もあり得る話なのかなあ?という印象を持つ。しかも、次長は主人公の不正に気が付いているにもかかわらず、自分の経理操作を摘発するよと脅され、見て見ぬふりをする。このあたりは突っ込みたくなること多数あり。


最終は捕まるんだろうなあと思って映画を見ている。いくらなんでも、逃がすことはないだろうって。
そうしたら、タイにいた。でも本当に逃がすのであるなら違う流れなんじゃないかなと感じた。

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映画「マリアの乳房」 佐々木心音&大西信満

2014-09-20 21:04:20 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「マリアの乳房」は「フィギュアなあなた」の佐々木心音「さよなら渓谷」の大西信満と共演した新作だ。


「フィギュアなあなた」で鮮烈な印象を残した佐々木心音裸のいとこでは脱ぎ惜しみをしていたが、ここでもう一度バッチリ露出させてくれるのか楽しみにしていた。
映画の内容はちょっと??という感じだが、今一度心音バディを再見できた。

真生(佐々木心音)はかつて超能力少女として一世を風靡したが、スプーン曲げでただ一度使ったトリックが命取りとなり、表舞台から姿を消した。


そして今、低所得者の住む地方都市の一角(映像には木更津の地名が出ている)で、真生は売春婦として街角に立っている。触れた人の死期が分かる特殊な能力を持つ彼女は、死の迫った男たちのために自らの体を差し出し、彼らの恐怖を少しでも取り除こうとしていた。


そんなある日、学校の教師だという立花(大西信満)という男が現れ、真生の超能力を撮影したいと近づいてくる。かつて真生から死期を告げられた妻を自殺で亡くした彼は、すべてを失い、復讐を目論んでいたのだ。しかし、反発しあう二つの魂は次第に寄り添い始める。

裸のいとこ」にはがっかりした。
佐々木心音は「フィギュアなあなた」でアッと驚くスーパーバディを見せてくれたので、当然期待したのにちっとも見せてくれない。同じように思ったファンは割といるだろう。

今回もいきなり棺桶に足を突っ込んだようなオヤジに乳を吸わせてあげるんだけど、その前にブラジャーを取って、パンティを脱いで「よし!来た」と思ったら肩透かし。また同じかよ!ふざけんじゃねえよと言いたくなったけどガマンする。

でも変な映画だよなあ。
主人公に接触した男たちが次々と死んでいく。よく訳がわかんねえと思いつつ、映像を追いかける。
するとその時が来た。

久々のバストトップの披露である。

でもこの映画はやっぱり変?!いくつか気がついたことがあった。

1.佐々木心音が可愛く見えない。
「フィギュアなあなた」佐々木心音は本当にきれいだった。しかも、バストが美しい。張りもあった。
でもこの映画ではそこまできれいには見えない。見ようによっては可愛くないともいえる。
乳房も「フィギュア」ほどのボリューム感を感じない。
これって彼女の問題というより、撮影スタッフの腕の未熟さと自分は感じる。


2.大西信満
「赤目四十八瀧心中未遂」「さよなら渓谷」での演技はすばらしかった。真木よう子もいいが、彼の沈黙が絶妙と感じた。


その彼と佐々木心音との共演なので期待したが、今一つだった。声の発声も変だ。
期待はずれである。

でもこの2人は「フィギュアなあなた」「さよなら渓谷」では明らかに光っていた。
これは映像スタッフの腕の差であろう。予算がなかったのかもしれない。
もう少し2人がはえるようにしてほしかった。

(参考作品)

フィギュアなあなた
佐々木心音のバディにノックアウト


裸のいとこ
風祭ゆきとの共演


マリアの乳房
佐々木心音のナイスバディ
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映画「舞妓はレディ」 周防正行

2014-09-18 05:23:25 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「舞妓はレディ」を映画館で見に行ってきました。
9月初めに京都祇園でお茶屋遊びをしてきたばかりで、この映画絶対に見に行こうと思っていました。
周防正行監督の2年ぶりの作品で、田舎から出てきた女の子が舞妓を目指すという成長物語だ。竹中直人や高嶋政宏のパフォーマンスに笑えるが、ときにはお涙ちょうだいの場面もあり予想以上に楽しい映画でした。娯楽として抜群の出来です。


「舞妓はレディの」のテーマソングを聴き「マイフェアレディ」をもじっているんだなあと気づく。周防組の常連が出演している中で新人上白石萌音が主人公の舞妓を演じる。

京都にある「下八軒(しもはちけん)」は、小さいけれども歴史がある花街(かがい)。だが、舞妓が百春(田畑智子)ひとりしかいないのが悩みのタネ。しかもその百春も、舞妓になってもう10年が経とうとしていた。


 そんなある日、下八軒に「舞妓になりたい」という少女・春子(上白石萌音)がやってきた。彼女が扉をたたいたのは、八軒小路の老舗のお茶屋・万寿楽(ばんすらく)。唯一の舞妓の百春と、芸妓の豆春(渡辺えり)、里春(草刈民代)を抱えるこのお茶屋に春子がやってきたのは、百春のブログを見たからだった。
 新しい舞妓が欲しいとはいえ、コテコテの鹿児島弁と津軽弁を話す、どこの馬の骨ともわからない春子を引き取るわけにはいかず、万寿楽の女将・千春(富司純子)は彼女を追い返そうとする。

だが、たまたまその場に居合わせた、言語学者の「センセ」こと京野(長谷川博己)が春子に興味を抱いたことから、彼女の運命は一転する。「春子の訛りでは舞妓は無理だ」と言う、万寿楽の客で老舗呉服屋の社長・北野(岸部一徳)に対し、京野は「絶対に春子の訛りを直してみせる」と宣言
「春子を一人前の舞妓にしたら、京野のお茶屋遊びの面倒をすべて北野がみる」という約束を取り付けてしまう。


 かくして、その賭けのおかげで、春子は晴れて万寿楽の仕込み(見習い)になることに。しかし、仕込みになったからといって、すぐにお座敷にあがれるわけではない。春子を待ち受けていたのは、厳しい花街のしきたりと、唄や舞踊の稽古の日々。そして何より春子が苦戦したのは、訛りの矯正だった。


舞妓になりたい一心で、懸命に稽古や言葉の矯正に励むが、師匠からは「違う違う」と叱られ、先輩芸妓からは「いつになったら、ちゃんとできるの?」と責められる。ついには、京野の弟子・秋平(濱田岳)から「君には舞妓は似合わない」と、とどめを刺され、ショックを受ける。
果たして春子は、一人前の舞妓になることができるのか? (作品情報より)

こういう映画大好きです。
まったく違うんだけど、最近では三池監督の怪作「愛と誠」をみて笑いまくったのを思い出す。ミュージカルというよりコメディタッチの娯楽だと思ってみた方が気が楽だ「マイフェアレディ」というよりも「ブルースブラザース」の中でのコミカルな歌が連想された。

1.富司純子
アメリカ映画「SAYURI」ではお茶屋の女将は桃井かおりだったが、富司純子こそ京都らしい女将らしい風格を持つ。まさに京都育ちの彼女ならではの役柄だ。これ以上の適役はないだろう。今まで映画で歌うなんてことはなかったんじゃないだろうか?東映任侠映画のお竜さんはあくまで主題歌だ。決してうまくはないが、いい感じだ。
彼女の父上である東映の敏腕プロデューサー俊藤浩滋が、長年にわたり「おそめ」という祇園の売れっ子上がりの女性と暮らしていたのは本にもなっている有名な話だ。

2.田畑智子
さんかく」「ふがいない僕は空を見たは好きで、どことなくコミカルな要素をもつ彼女には好感をもっている。でも「何で彼女なの?」とずっと思っていたが、調べると祇園の老舗割烹の娘だという。知らなかった。店の場所を地図で追うと祇園のど真ん中だ。なるほど、そういうことだったのね!!


ここでは他にいないので30になっても舞妓のままでいる不自然な状態だ。芸妓になるときの黒い着物での踊りを映画で披露できたのは、祇園生まれの彼女にはこの上ない喜びだったのだろう。

3.草刈民代
着物姿がきれい。常に洋装が似合う彼女しか知らなかったが、色とりどり着がえる着物がよく似合う。七変化で日本舞踊を優雅に踊る姿は、まさに「一芸は百芸に通じる」というべきじゃなかろうか?


予告ですごい刺青をみせるとおもいしや、顧客の前で見せる芸だった。
こういう形で肌を見せるとゾくっとする。美女はいいねえ。



イタリアかぶれのような高島政宏と草刈民代の踊りには本当に笑えた。コミカルな動きがおかしい。すぐ後ろに3人が見つめている。この踊りをみて「ブルースブラザース」の中でアレサフランクリンが亭主と絡みながら「THINK」を歌うときの滑稽なバックの動きを連想した。同じくらい腹を抱えた。

4.上白石萌音
2人の現役AKBガールと一緒の稽古をしている場面がある。どうみても主人公の方がアカぬけていない。でも800人のオーディションを勝ち抜いている。むしろ田舎っぽさを残すという設定にもピッタリいくのは上白石萌音と判断したのであろう。
まさに芸達者のお姐さんたちを相手にここではよく頑張っている。応援してあげたいと思わせる何かがある。恥ずかしながら、彼女の正体があらわになる最終局面では涙腺が熱くなった。
次の活躍を期待したい。

京都の大学教授なら辰巳琢郎なんてキャスティングもあったろう。この映画の設定では祇園でブイブイ言わせている雰囲気はないけど、長谷川博巳でいいんじゃないだろうか?竹中直人と渡辺えりは「シャルウィーダンス」のダンスのペアだ。あの時同様、かつらがネタになる竹中のパフォーマンスはいつ見ても楽しい。



最後はインド映画のように踊りで締める。いやフェリーニスタイルなのかもしれない。
細部をつつけば、現実との矛盾点はきっとあるかもしれないが、本当に楽しい。

映画に映るお茶屋の前の赤ちょうちんをみて、また祇園へ行きたくなった。
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映画「赤×ピンク」 芳賀優里亜

2014-09-07 17:24:08 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「赤×ピンク」は直木賞作家桜庭一樹の原作に基づき、仮面ライダーに出演した芳賀優里亜を中心にして女性格闘技の世界を描いたものだ。


「ママはレスリングクイーン」という女子プロレスを題材にしたフランス映画を先日見た。なかなか楽しめた。何気なくdvdを手に取ってみると、「私の男」の桜庭一樹の原作らしい。ちょっと見ると、けっこうエロい。主演芳賀優里亜が男好きするナイスバディを披露。自慰シーンばかりでなく、相手役の多田あさみと大胆に絡んでいく。指を相手のマ○コに挿入しているシーンなんていやらしい。ストーリー的にはBC級の域を脱しないが、飽きずに最後まで見れた。

六本木にある廃校となった小学校で夜な夜な開催される非合法格闘技ショー『ガールファイト』。試合には、性同一性障害で女嫌いの皐月(芳賀優里亜)をはじめ、SMの女王ミーコ(水崎綾女)、少女っぽいまゆ(小池里奈)らが肌を露出したコスプレで戦っていた。

そこに、空手のプロの腕前を示す人妻の千夏(多田あさみ)が一緒に加わった。檻の中で血を流しながら戦う彼女らは、自らの生きる場所を探し求めていた。千夏は皐月に接近するが、千夏をDVで苦しめた夫が彼女のもとに訪れる。


1.格闘技ショー
異種格闘技のような感じで、プロレスではない。ミルコ・クロコップのような格闘家になりたいなんて千夏は言ったりする。泥レスはSMの女王ミーコとまゆだ。アルドリッチの名作「カリフォルニア・ドールズ」でも泥レスの場面があって、えらく笑えた。ここでも同じような感じだ。


それにしてもミーコ役の水崎綾女がかっこいい。


SM女王姿もかっこいいけど
ライバルの空手道場に所属する強い姐さんと戦う場面は思わず応援してしまう。

2.きわどい絡み
女同士何でこんな風になるの?ストーリー的な不自然さを感じるけど、女子高出身の女の子たちから見たら、全然おかしくないのかもしれない。それにしても芳賀優里亜のスレンダーな身体に浮かび上がるバストがいい形をしている。これって男好きするなあ。


逆に多田あさみはレズシーンで芳賀優里亜と同じように絡んでいるのにバストトップを見せない。見せないテクニックもすごいけど、ちょっとしみったれ!!と言いたくなる。




(参考作品)
赤×ピンク
エロティック格闘技映画


私の男
同じく桜庭一樹原作
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映画「上京ものがたり」 西原理恵子&北乃きい

2014-08-14 05:13:37 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「上京ものがたり」は漫画家西原理恵子自身の体験に基づく作品の映画化
高知から上京してきて美大生のなったのもかかわらず、劣等生でしかも金がない。そこでキャバクラで働きながら絵で稼いでいこうと向上心を持って生きていく姿を描いている。


西原理恵子「怨ミシュラン」という本を読んだ後から、注目していた。女だてらに麻雀ギャンブル大好きな無頼派漫画家で、普通の少女漫画家と若干生き方のテイストがちがう。その彼女の上京したときの物語ということで、気になっていたが、ようやくDVDを手に取った。
映画自体はいかにもB級映画の色彩で、出来がいいと絶賛する作品ではない。でも主人公の北乃きいが、ういういしく素朴で好感が持てる。瀬戸朝香や岸部一徳、黒澤あすかの脇役陣も悪くない。


美大に通うため、田舎から上京した菜都美(北乃きい)は、憧れていた東京での暮らしをスタートさせるが、家賃を払うのに精一杯の毎日を過ごしていた。
そんな中、大学の友達から時給のいいバイトとしてキャバクラを紹介され、ホステスとして働きに出ることになる。やがて、菜都美は店で出会った良介(池松壮亮)と一緒に暮らし始めるが、良介は定職につかずごろごろしているプー太郎。拾ってきた猫の病院代に8万ものお金を平気で使い「命のほうが大事じゃないか」と言うようなヤツだった。菜都美は、働かない良介に徐々に苛立たしさが募ってくる。しかも毎晩バイト先でセクハラにさらされる菜都美は顔面神経麻痺になってしまう。子どもの頃から大好きだった絵も美大での成績は最下位。
それでも、キャバクラの先輩ホステス、吹雪(瀬戸朝香)と娘の沙希(谷花音)が、菜都美の絵を気に入ってくれる。吹雪の「最下位には最下位の戦い方があると思う」という言葉に勇気づけられた菜都美は、毎日のように出版社へ自分の絵を売り込み始める。やがて、念願の本が出版されることになった菜都美は、東京に出てきた頃、何も言わずにずっと東京の愚痴を聞いてくれていたのは良介だったと気付く。。。。(作品情報より)

映画を見ていて、主人公を応援したくなる気分になる映画である。岸部一徳が娘には優しいギャンブラー好きの義父を演じる。瀬戸朝香は子持ちの先輩キャバ嬢で、死に至る病にかかった設定。その親族を黒澤あすかが演じる。いずれも脇役の仕事をきっちり果たす。


1.西原理恵子
彼女の生きてきた道はまさに波乱万丈だ。早くして実父に死なれて、養父と母に育てられるが、父は極めつけのギャンブラーだ。この映画で養父を岸部一徳が演じている。そんな家庭環境の中彼女は頑張ったんだなあと感じる。
彼女が学生だった頃はまだキャバクラはない。スナックかキャバレーだったのか?生きていくためには必死である。自分の経験からすると、キャバ系には片親の女の子が多い。まさにそんな1人だったのであろう。


西原自身ここでカメオ出演している。主人公がエロ雑誌社に売り込みにいくときの掃除のおばさん、セリフはまさにエロだ。

2.北乃きい
東京に上京して、1人暮らしをする美大生の偶像をうまく演じている。イメージにぴったりだ。
貧乏学生なので、暮らし向きを良くするためにキャバクラにつとめる。そこでは全然ちがう世界があった。そういう探究心の強い女の子を上手に演じる。気がつくと、下宿にキャバクラ黒服がもぐりこんでくる。同棲生活を送るが、離れて暮らす母親が心配するわけではない。自立した人生を歩むのだ。

連載がスタートしたけど、読者の評判がいまいちで連載が途中で終了してしまう。全部書いたのにと編集者に泣きつく場面が印象的。ここであらわれたサディスト役得意な小沢真珠演じる売れっ子漫画家に、同情されながらも一喝されるところが心に残る。


3.名刺をもっての売り込み
働いているキャバクラでなんか心配事あったら相談してくれという顧客が名刺をだす。それを見ていいアイディアが浮かぶ。
名刺大の紙にイラストを書き、自らのイラストレーターとしての名刺にする。それを持って仕事をくださいと売り込む。健気である。雑誌社にいくけど、うまくいかない。絵を見てもまったく評価されない。こういう場面すきだなあ。向上心を持って生きていこうとする姿を見ると、こっちも頑張らなくてはという気持ちを感じてしまう。



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映画「甘い鞭」 檀蜜

2014-08-10 19:24:52 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「甘い蜜」は2013年公開の檀蜜主演映画だ。


石井隆監督フィギュアなあなたを製作すると同時にこの映画を撮っていた。檀蜜は連続出演だ。前作の出来からこの作品が楽しみだったが、こいつはかなりきわどい。いわゆるSM映画だ。にっかつポルノの谷ナオミ作品をこえるバイオレンスタッチである。
檀蜜もかなり頑張っているが、SMクラブの経営者役の屋敷紘子の苦痛に満ちた顔がなかなかいける。

不妊治療専門の女医奈緒子(檀蜜)には17歳の時の痛ましい思い出があった。彼女(間宮夕貴)は近所の男性に拉致監禁され、1カ月にわたって弄ばれ続けたのだ。心配する両親のもとに血だらけで帰ってきた。男を殺害して生き延びたのだ。
トラウマを抱えたまま成長した彼女は、医師である昼間の顔とは別に夜はSMクラブの売れっ子M嬢というふたつの顔を持つようになる。そこには変態のお客が次から次へと来ていたのだ。


17歳のときに監禁されたシーンと現在のSMクラブとのプレイが交互に映される。
少女が監禁した男に弄ばれるシーンはどうもしっくりこない。熱演だが、好きではない。

逆に檀蜜のエロティックシーン4つが強く印象に残る。

1.お風呂で自慰シーン
シャワーを浴びながら、15年前の監禁の時にもてあそばれたことを思い出す。そして悶えまくる。これはかなり大胆な自慰シーンだ。そしてそそる。檀蜜もテレビでチヤホヤされているだけで十分だと思うが、よくもまあ挑戦したと思う。
フィギュアなあなたではポールダンサーでエロティックな姿を見せたがエロ度は比べ物にならない。


2.エロ会社員から遊ばれるシーン
マゾヒストなので、一方的に鞭を打たれるばかりである。実際には痛いわけではない。それなりの痛さの鞭を使っているからだ。高級接待で来ている変態男たちは打たれると痛い鞭に変えさせる。苦痛でうごめく檀蜜だ。それだけで物足りないのではりつけにする。股を大ピらに開く。男たちがパイパンだよという。アソコの毛を剃っているのではなく、抜いている。そしてかわるがわる檀蜜といたす。
おいおい、これって本当だったらいくらするんだよ。10万円程度だったら実入り少ないよなあ。

3.SM逆転のシーン
SMクラブの経営者(屋敷紘子)は強烈なサディスト女性だ。私生活でも相当なサディストという設定、最初のシーンではひたすら檀蜜を痛みつけるだけだ。そこに登場するのが顧客の竹中直人だ。石井隆作品には欠かせない常連だ。彼は経営者に立場を逆転するように指示する。これはルールだからダメだと言っても、竹中はそれだったら帰ると言ってきかない。
ついに経営者が檀蜜に鞭で打たれる。このシーンがいい。屋敷紘子があまり豊かでないバストをあらわにしながら、苦痛にうごめくところがいい。竹中直人も楽しそうだ。


4.真正サディストに対する檀蜜
前に来た時は女性を半殺しにしたというお客だ。痛い鞭を使ってきつくいためつける。
前日コテンパンにやられた経営者は見て見ないふりをしているから客はやり放題だ。
ここで檀蜜はよからぬことを妄想する。。。。

さっきも言ったけど、一体いくら払えばこんなことできるんだろう??

なかなか残虐な展開だ。
石井隆はまだまだ健在
檀蜜の再出演もいいけど、屋敷紘子に暴れさせてみたいなあ

甘い鞭 ディレクターズ・ロングバージョン
エロの極致
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映画「もらとりあむタマ子」 前田敦子

2014-07-17 05:24:05 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「もらとりあむタマ子」は元AKBの前田敦子主演の映画だ。

「マイパックページ」「苦行列車」などの山下敦弘監督がメガホンをとる。
前田敦子はAKBを卒業後、映画出演がめだつ。最近では蜷川幸雄演出「太陽2068」で初舞台を踏んでいる。単なるタレント活動でなく、将来を見据えていろんなことに挑戦しているのは好感が持てる。

「もらとりあむ」と言えば、小此木啓吾教授の「モラトリアム人間の時代」をすぐさま連想する。自分の学生時代によく読まれた本だ。猶予期間としての学生生活をさす意味で「モラトリアム」は当時の大学生が使った言葉だ。今は学校出ても仕事しないでいる連中と意味が変わっているかも。

「もたとりあむ」の名の通り、前田敦子はだらけた生活を送る主人公を演じている。華やかな世界にいたAKB時代の前田敦子らしからぬ役だが、この役が妙にあっている気がする。もしかしたら素地で演技ができているのかもしれない。
口を開けばいつも言い合いばかりしている父と娘だけど、男ヤモメの父親に再婚話が持ち上がると複雑な心境になる。父娘の交情を描く映画って素敵だ。娘を持つ自分からするとジーンとくる場面もいくつかある。

(秋)タマ子(前田敦子)は東京の大学を卒業したものの、父(康すおん)がスポーツ用品店を営む甲府の実家に戻ってきた。家の家業を手伝うわけでもなく、無気力な日々を送る。「就職活動してるのか?」という父の言葉に
「その時が来たら動く。少なくとも今ではない!」

(冬)大みそかを迎え、夜こたつに当たっているタマ子はケータイを操作しながら年越しそばを食べる。善次の義姉・よし子(中村久美)がおせちを届けに来てくれた。タマ子の姉も夫と一緒に間もなく実家へやって来るはずだ。タマ子は「母さんから連絡ないね」と言って、今でも連絡を取り合う離婚した母の近況を善次に話す。

(春)美容院で髪を切ったタマ子は、履歴書を送るつもりのようだ。面接用の洋服をねだられた善次はいいよと答える。買ったばかりの洋服を着て、タマ子は写真館の息子である仲のいい中学生の仁(伊東清矢)に履歴書用の写真を撮ってもらう。「これ、絶対誰にも言っちゃダメだからね!」そそくさと写真館を後にするタマ子。

(夏)いいことでもあったのか、善次はちょっとうれしそうだ。次の日の夜、善次の兄・啓介(鈴木慶一)の家で、タマ子は善次がアクセサリー教室の先生をよし子に紹介されたことを知る。タマ子は父の再婚話に今までになく心揺れる。最初は中学生の仁に下見に行かせる。仁から様子を聞いた後、アクセサリー教室に一人で足を運ぶ。タマ子は先生の曜子(富田靖子)と初めて顔を合わせるが。。。。


長まわしが中心だ。カット割が激しい映画と違い、自然な感じがする。
ここのところ、映画界では熊切和嘉や呉美保など大阪芸術大学出身者の監督が目立つ。山下敦弘もその一人だ。共通するのが長回しの使い方である。じわりじわりと心に響く映画をつくっている気がする。

1.中学生の男の子
これがいい味出していた。伊東清矢君である。
どこにでもいる田舎の中学生である。
田舎の友人たちとはなじめない主人公にとっては、格好の話相手なのだ。
履歴書用の写真をこっそり撮らせたり、父親のお見合い相手がどんな女性なのか?アクセサリー教室に探りをいれさせようとする。そんな中学生でも一緒に歩く恋人もどきの女の子がいる。主人公が用があると言って、2人が親しくしているところに割り込み、男の子に用事を頼む。まったくもって自分勝手だ。
オダ賃代わりにナポリタンを主人公が男の子に食べさせるシーンがある。いい感じだ。

2.富田靖子
久々に見た。父親がお見合いをした相手である。メガネをかけている姿を見たときに富田靖子とはまったくわからなかった。最後のエンディングクレジットで初めてわかった。主人公から見ると、ある意味「敵」である。性格が穏やかで美形となると、ただ事でない。戸惑う主人公がいじらしい。

3.前田敦子
「もし。。ドラッカーの。。」で最初に見た時とちがって、自然な姿で演技をしている。AKB時代からすると女優として格段の進歩をとげている。もともとファンではなかったが、好感を持つようになった。
この映画で、彼女の食事シーンが何度も出てくる。父親と一緒の時も多い。いかにも家庭料理なんだけど、この食べ方がかわいい。最後にかけて、父親からある言葉をかけられる。主人公に大きな動揺はない。でもこの言葉を自分は言えないよなあ。


ちなみにこの映画エンディングロールが終わるまで、目を離さないように
突如前田敦子が登場する。
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映画「裸のいとこ」 佐々木心音&風祭ゆき

2014-06-25 17:24:34 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「裸のいとこ」は2013年公開の佐々木心音の主演映画である。

311で大きな被害を受けた南相馬を舞台にして大鶴義丹が監督した映画だ。クレジットに佐々木心音の名前があるというだけでdvdを手にとった。「フィギュアなあなた」での活躍を期待したけど、まったくの空振り。これほどまでの空振りもめずらしい。映画館に行ったわけでないので損しないでよかった。

金や女、名声などあらゆるものを手にした実業家の男(湯江健幸)が奈落へと転がり落ち、多額の借金を抱え込んでしまう。身の危険を感じた男は行方をくらまし、やがて震災被災地の福島県南相馬市に流れ着く。

叔母(風祭ゆき)の家に身を寄せ、復興ボランティアとして静かに暮らしていくことを決めた男だったが、苦しい現実にもめげずに生きる周囲の人々の姿を目にし、再び欲望がうずきはじめる。不思議な雰囲気をたたえた叔母の娘(佐々木心音)にも触発され、再起を誓う男だったが……。(映画.comより)


南相馬を舞台にして、ほぼ現地ロケでつくった映画だけに、きわどいシーンはつくれなかったのかな?
現地で放映するときは、家族と一緒にくる人もいるだろうからねえ。。
何から何まで中途半端、佐々木心音を放射能を浴びて超能力を身に付けた女という設定にしたファンタジ―映画を作ろうとしたのであろうが、その主旨が出しきれずお色気映画にもできていない。
佐々木心音を登場させた意味がまったくない。「フィギュアなあなた」では頑張ってくれたのに

びっくりしたのは風祭ゆきだ。80年代のにっかつポルノのスターで、彼女にはその昔随分とお世話になった。昔ビデオ屋でバイトしていたというタランティーノもお世話になったのか?「キルビル」にでていたのが印象的

今回は叔母の役だから何もないと思っていたら意外な展開
ちょっとドキドキしたくらいが、この映画の見どころか?

(参考作品)

フィギュアなあなた
佐々木心音に圧倒される


女教師 汚れた放課後
風祭ゆきといえば女教師
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