日本代表の学習能力・・・ボスニア戦雑感

2006-03-02 | サッカー日本代表

「ヘディングは珍しいですよね(笑)」(俊輔)
「ありえないよ(笑)」(ヒデ)

2人の中にある共通意識が本番までにチーム全体に浸透するといいんだけどね。
徐々には広がりつつあると思うのだが・・・

ボスニア戦。個人的にはパーフェクトな試合だったと思う。
もちろんそれは結果と内容の事ではない。
この時期にあの相手とお互い本気で戦えた事。そして目を背けてきた
日本代表の問題点が露呈され、それに対する危機感を全体が持てたこと。
更に課題だけではなく、試合の中では成熟されてきた日本の良さも発揮できた事。
例え圧勝したとしても、そこから収穫も無く、学ぶ事も出来ない試合より
数倍マシな試合であったと思う。

さて前半。なかなか得点は奪えないながら、様々な攻撃パターンを
試そうという意図は感じた。
前線へのロングボール、サイドに流れながらの攻撃の組みたて、
連携攻撃・・・連携ミスやボスニアの堅い守備に跳ね返されながらも
前線に統一された意識があったことと、トライする気持ちが見えたのは良かった。
あとは連携の成熟がなされてくれば・・・ま、これが難しいんだけど(苦笑)
昨日のように中盤でのプレスがきつく、日本の生命線が機能しなくなった場合
どう試合を進めていったら良いのか。どう工夫すれば良いのか。
前半はその状況の中でも決して慌てることなく試合を運びつつ、
冷静に攻撃を模索していた。残された時間は少ないけれど成熟を図れるといいね。
そういった意味でも特に前半のヒデ俊輔のプレーはチームに落ちつきを
もたらし、いいお手本になっていたと思う。

様々な相手に対応するためにもまずは攻撃バリエーションを少しでも多く
増やしていく事が大事。

その中でもやはり気になったのが、サイド
サイドからの攻撃があまりに少なすぎる。
それも日本の時間帯である時にだ。
日本の一つの武器であるはずのものが。(まッ最近ではそれ事態疑わしいが・・・)
ならば守備をちゃんとやっているのかと思えば、ボスニアにやられ放題
前半は中盤の守備がキレていたこともあり、さほど目立たなかったが、
後半ボスニアが日本の「欠点」を突いてくると守備の脆さが露呈。
土曜に試合があって疲労?それは全く言い訳にはならない。
疲労があっても相手にプレスをかけるぐらいはできるだろう。

サイドを自由にさせたこともあり、DFは崩壊
中央の2枚がサイドに引き出されてしまったことで、中の守備もままならず。
佑ニも懸念されていた高さに関してはほぼ対応出来ていたものの、
足元、スピードとなると対応できず。
ある程度最終ラインの手前で相手の攻撃の勢いが殺せればいいのだが、
昨日の状態ではほぼ最終ラインはサンドバッグ状態。
ボスニアは想像以上にスピードのある攻撃でかなり迫力があった。
やはりDF陣も組合せを考慮したほうがいいのかもしれない。
あのメンバーではよほどサイドの出来が良くなければスピードに対して
対抗できるかどうか・・・ボランチも含めて。
潰し役がイネーんだよなー。
最終ラインだけでなく、チーム全体で守備をしていくという意識を持って
いかないと現状では非常に厳しい。少なくとも4バックは・・・

ベストメンバーが揃う機会は本大会直前までもうない。
しかしその最後の機会が無駄なもので終わらなかったのは喜ぶべき事じゃん。
もちろんこの試合を無駄にしないかは今後の対応によって違ってくるけどね・・・
幸いこの度発覚した重大な欠陥部分の根幹が国内(組)だけでも十分修正
図るのは可能。あとは意識(気持ち)の問題。

米国戦を終え、全く同じ問題点がボスニア戦で再び露呈された。
それは米国戦で浮上した課題が全く修正されていなかったことを意味する。
フィンランド戦、インド戦は無駄な試合にしてしまったらしい。
本大会まで残された時間は僅か
再びこの失敗を繰り返さないように、悔いが残らない3ヶ月にして欲しい。
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