”学も裕二もいないから”・・・清水戦観戦記。

2012-05-28 | 横浜F・マリノス

そんな理由で片付けてしまいそうな試合。
”前向きに捉える”
学と裕二を欠く中で、現在3位の相手に対し、アウェーの暑い厳しいコンディションの中で、
勝ち点1を奪えたことを良しとする。
前向きと言うよりも、何だか勝てなかった言い訳にも聞こえてしまうのは私だけだろうか。

前向きに捉えることは、いいことだと思います。
でも前向きであることと、何もしないことは違う。

これから学と裕二を同時に欠くことの可能性はいくらでもある。
これからコンディション的にも更に厳しく、難しい試合も多くなる。
学、裕二のみならず、勇蔵や俊輔や兵藤、チームの中核を担う選手達を欠いてしまう事態は起こりうる。
そのような状況を迎えてしまう危険性を考え、チーム作りを考える。
そのことを改めて見直すターニングポイントにもなりうる試合だったと思ってます。

正直、昨日のベンチメンバーを見た時、
インパクトに欠けると感じてしまったことは否めない。
所謂、「何かをやってくれそう」な選手が現状ではいない。

”誰が出ても、パフォーマンスが落ちないチーム”
理想はそんなチームであることだけど、現実には中々難しいですよね。

ならば、極力力が落ちないようにはどうすればいいか。

一つは当然のこと、メンバーの底上げ。
その点、今季はここ数年と比べるとナビスコを含め、樋口さんは積極的に控え組を起用しているイメージがある。
それに応えるか応えないかは選手達次第。
残念ながら、今のところ”結果”は出ていない。

そしてもう一つは、監督の采配にあると思います。
例えば、昨日の清水戦。
大きな焦点は、兵藤の起用法にあったのではないでしょうか。
ボランチで使うのか、SHとして使うのか。
ここ最近の快進撃の要因は、もちろん裕二や学の頑張りとマルキの復帰があると思いますが、
それ以上に攻守を支えるボランチの存在。
中盤からの緻密な守備と、守備から繋がる的確な攻撃の起点。
特に兵藤のプレーが試合を左右すると言っても過言ではなかった。

しかし清水戦、樋口さんが選択したのは兵藤の左SH起用。
元々このポジションでプレーしているのだし、問題はないかとも思われた。
しかしスポーツにおいては、やっぱりいいものをわざわざ変えることはない、その通りですね。

復帰した小椋、そして富澤のコンビ。
好調な清水の攻撃を意識した守備として盤石と思えるこのコンビ。
富澤はいつも通りに、小椋も頑張ってはいたと思います。
ただ元々CBである富澤は昨日に限らずだが、中に絞りすぎてサイドへの守備の意識が低い。
小林が1対1で対応することがこれまでも多く、勇蔵がフォローに入ることで引き出されてしまうことがある。
小椋は序盤は硬さもありながら、徐々に動きが良くなり積極的な守備を見せた。
しかしやはり清水が攻撃ポイントとする両サイド、
特に積極的に上がるドゥトラの裏をケアに行けず、徹底的に狙われることになった。
両サイドへの守備が遅れ、結果的に俊輔、兵藤が下がって守備に回ることが多かった。

俊輔、兵藤、2人のハーフが動けなかった要因はもう一つ。
守備からのパス。
昨日は奪ったボールはとにかく縦、おそらくマルキを狙ったものだとは思うが、
とにかく一辺倒な攻め急ぎ過ぎたパスが多かったです。
それが悉くオフサイドになるか、相手に渡るか・・・
特に前半においては俊輔にも兵藤にもほぼボールが入らない状態。
マルキも不調でボールが収まらないため、攻撃を組み立てるもなにもなかった。

中盤の底の守備から組み立てる攻撃にこそ、
ここ数試合とはプレーが大きく違ってしまった原因があったように思えました。
学の招集も、裕二の出場停止も、事前に分かっていたこと。
1週間準備が出来たにもかかわらず、ワンパターン地獄に陥ってしまったことは残念でしょうがない。

相手の攻撃を徹底的に跳ね返し、ワンチャンスを狙うサッカーならいいんです。
でも守備からの攻撃を考えるのなら、あまりマッチしないボランチコンビだったと。
キクマリの正治の読みは当たってたんじゃないかな。
兵藤をボランチで起用して、単純に学と裕二の欠けたポジションに誰かを当てはめた方が、
もっと違うサッカーが出来たかもしれません。
こればかりはわからないですけど。

選手交代も試合には何も影響を与えることが出来ずスコアレスドロー。
小林の攻撃での頑張りと、
飯倉の気迫と根性だけが印象に残った試合。
拮抗した試合と言えば聞こえはいいが、
清水もミスが多く、お互い何もできなかった試合でした。

勝てなかった時期の勝ち点1は、踏ん張って負けなかったことをプラスにしてもいい。
でも好調な時期の勝ち点1は、勝ち点2を失った、負け等しいと思ってもいいと思います。
負けなかったことよりも、勝ち切れなかったことを考える必要がある。
悔しかったです。
おまえらの今の力はこんなもんじゃねーだろと叫びたかったくらい。
ほんとに悔しかった。
清水が試合後、サポからブーイングを受けていたことも少し悔しかったかな。
清水は上位を闘ってんだってことを見せつけられたような気がしたなぁ。


リーグ戦は中断。
そしてその中断期があけると、特にコンディション面で厳しい時期を迎えることになります。
その時期をどう闘っていくか、どう乗り越えていくか、
その時に考えるのではなくて、今から準備をしていって欲しいですね。
この清水戦がそのキッカケになればいいなと思います。
俊輔の試合後のコメント、結構メッセージ性あるよ(苦笑)
感じなきゃいけない選手達、感じてるかな?

試合中から、そして試合後も、選手達はそれぞれを確かめ合うように、そして要求し、
積極的にコミュニケーションを図っていました。
チグハグな状況に、どうにかしようとしていたのだと思います。
チームはいい雰囲気だと思うので、それが試合に活かしていってくれればと思います。


桜海老かきあげ丼はあいかわらずウマかったです^^


広島攻略

2012-05-11 | 横浜F・マリノス

広島の今シーズン、これまでの対戦成績を見ると・・・

4得点以上で大勝した相手が、
・G大阪
・川崎F
・柏

敗戦した相手が、
・清水
・鳥栖
・新潟

この結果を見れば、明日の試合、マリノスがどういう闘いをすれば良いのかが自ずと見えてくる。
マリノスの”強み”を生かせばいいんです。
中途半端なことはしない。
勝つことだけを考えればいい。

広島行ってきます!!

ヒーロー・・・浦和戦観戦記

2012-05-05 | 横浜F・マリノス

勝てないもんでブログを更新しなかったのではないです(笑)
やはり年度の切替は忙しく、少しでも睡眠をとる必要があるため更新できず。
とは言いつつ、そんな時期に鳥栖戦以外は行ってます・・・すみません。


勝利を手にするには十分の内容を残しながら、勝利に手が届かない。
そんな中、中盤を中心に故障者の続出。
今季ボランチの層を厚くしておいて本当に良かったよね。
何かの知らせがあったのか(苦笑)強化部は嫌いだけどナイス補強(苦笑)

磐田戦では終始、主導権を握りながら1発に沈み、好調なチームと不調なチームの差を見せつけられた。
不安と焦りを抱え迎えた試合は、苦手な神戸戦。
相当プレッシャーあったと思うよ。
でも磐田戦から好調だった裕二が頑張った。
お立ち台には立たなかったけど、この試合のMOMは裕二だったと思う。
苦境に立つチームを支え、救ったのが若きエースであったことは今後の闘いにも大きく影響するんじゃないかな。

初勝利をおさめ、非常に重要だったのが次節。相手は今季好調の浦和。
昨年はなかなかフィットせず、機能しなかったマルシオが好調。
ここをどう抑えるか、そこに尽きたのかなと。

大きなポイントはボランチの起用。
谷口が神戸戦で復帰し、さらには得点を決めた。
しかし、富澤の出場停止&神戸戦での兵藤の負傷。
兵藤の回復次第では谷口&熊谷さんも?と思われたが、
ここはやはりと言うべきか兵藤の脅威の回復力により兵藤先発。
そして相方には谷口かとも思われたが、熊谷さんが起用された。
熊谷さんのフィジカルの強さと強気なプレーが買われたのでしょうか。
いきなり先発デビューがこの大一番と言うのも、熊谷さんにはお似合いかなと思ったけどね(笑)

結果的にこの2人の起用が大当たり。

とにかく何を語るより凄かったです(笑)
アンドリューのスタイル上、ファールを取られることが多くなるのではないかというのは、ある程度予測できた。
ただそれはFKの名手を持つ浦和に有利に働くという危険性も含んでいる。終了間際のポポ嫌い(苦笑)
予想通り、アンドリューは早い時間帯でイエローを貰うことになったが、
アンドリューが普通のルーキーと違うのは、その後も強気なプレーを貫いたこと(笑)
なかなか出来ることじゃない。
兵藤&アンドリューかなりファイターだったよね。
前半40分の兵藤のプレーなんて萌えたなぁ~(笑)
ああいうのが心を熱くするプレーって言うんだな。
吉田のジャッジは終始混乱気味で阿部ちゃんのハンド見逃し等はあったものの、
激しいコンタクトプレーはOKだったみたいで。
ボランチの守備が固く、縦パスを悉く切ることができた。

ボランチの守備以外も、FWによる前線からのプレッシャーも効いていたし、
あの俊輔でさえ走りまわりいいカットを見せてくれた。
久々に輝く俊輔のプレーを見たような気がします^^

あれだけ走って、攻守の切り替えが早ければ、いいリズム出来るよね。出来るじゃん♪
録画を見たらスカパー解説の某人は必死に浦和を褒めたがっていたけど(笑)、
相手の良さを消しながら、チャンスを作る。
それが出来ていた横浜の方がしっかりとしたゲームプランが組み立てられ、試合の主導権を握っていたと思いますよ。

後半、アンドリューの運動量が落ちてきて交代が遅れたこともあり、
浦和にズルズルと引っ張られラインが下がり、案の定失点を喫した。
かなり交代が遅れていたと思います。
ベンチをずっと見てたけど、谷口を呼んでから、投入までかなり時間がかかってました。
そのうちに失点するし、学が足攣るし・・・。
あくまでも結果論だけど、交代がもう少し早ければ失点は防げていたかなとも思う。
決断力の欠如、正直かなり気がかりです。

その後は、マルキに尽きますね(ラブ)
投入直後は、やはりまだ身体が重いのかなぁとも感じたし、周囲とのコンビネーションにもまだまだなとこが見えたけど、
あの得点前のシュート!!!
キーパーに弾かれたものの、あのシュートはビビった(笑)
絶対こいつ敵に回したくないと思ったもん。
実はゴールよりも鳥肌もんだった。
そしてあの出来過ぎなくらいのゴール。
上半身の筋力あるんだろうねぇ、あれだけ綺麗なCKからのへディングも久々に見た気がする。
やはり”持ってる”男は違います。

ピッチに立った全ての選手が”ヒーロー”
皆が懸命に走るサッカーに、勝利という結果は必然でなければならない。
これまでの苦境が嘘だったかのような爽やかな試合を見せてもらいました。
浦和美園までの道のりは、なんて楽しいんでしょう(笑)
朝の土砂降りも、試合開始後の雨もすべてが吹き飛ぶくらいに楽しかったです!


一歩ずつ、一歩ずつ、今出来ることを精一杯やって上がっていきたいものです。
選手達の笑顔を見られるのがこんなにも嬉しい。
去年まではこれほどまでに感じなかった選手達の笑顔が見られる幸せ。
この幸せを感じられる、それだけでこれまでの苦しみは決して無駄ではなかったと思っています。