分数

梨が美味しい季節になりました
この頃になると思い出すことがあるのです　息子が３歳頃だったかと思います
夕食後の果物としてよく梨を食べていました
いつも２個の梨を４等分して剥いていましたがある日のこと梨が１個しかなくて
６等分して息子に渡しましたところ
「小さい」といって屑籠に入れてしまいました

その動作がとても素早くて可笑しくて
でも咄嗟に想ったのです４分の１と６分の１の差を実感しているな
偉いな　分数が解るのだ
でもそんなことは言ってはおれないよ
あの子の将来のために
　少ししかないときでも分け合うこと
　食べ物を粗末にしてはいけないこと
は大人が教えなくてはと思って
「そんなことはよくない」と叱ると屑籠に入れた梨を拾いにまでは行きませんでしたが
少し立ち止まり考えていました「悪かった」の意味は理解したのでしょう
おもちゃの車に腰かけて脚で漕ぎながら去っていきました