佐伯泰英の居眠り磐音江戸双紙、第51巻、「旅立ちの朝」を読了。2002年、第一巻「陽炎の辻」がだされて14年、主人公の坂崎磐根が27歳で物語が始まり、最終完結編51巻では48歳。17000ページに及ぶ文庫本時代小説。まさに作家が主人公に乗り移り、20年余の波乱万丈の人生が生き物のように展開してゆく。2000万部をこす大ロングセラー、ほんとに熱中させる小説だったね
作家の構想力というのは大したものだね。背景には江戸時代の時代認識がとほうもなく膨大なものなのだろう。主人公が浪人生活をはじめる江戸深川六間堀町に作家があたかも住んでいたかのような密度の濃い知識がそれぞれの登場人物を独り歩きさせてゆく。それが51巻もの超ド級の長編小説を生み出したのだろう。
坂崎磐根の16歳の息子の空也が豊後関前から薩摩へ武者修行に旅立つ場面で完結だがその空也の10番勝負ということで新刊がすでに出されている。また楽しみだね・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます