ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

131123 1年ぶり小石原、登り窯31時間実習、炎の芸術、外気温4度で車中泊

2013年11月23日 | 趣味と交遊

素焼きを終えたマイ作品、箸置き6個を含めて、32センチ大鉢、28センチ鉢、夫婦用ラーメン鉢、正月用花瓶(傘たてを途中変更)など25個。朝7時50分出発、集合時間9時、江川ダム経由で車を走らせたが時間予測ミスで5分遅刻、あいにく小雨模様でメンバーは準備におおわらわ。朝礼後さっそく柚がけ作業。作品成果が決まる柚がけの工程がいつもどたばた。今回は狭い工房で20名がひしめきあって作業。白系統のチタンから開始

作品をつかむいろんな道具。いつもあとで気付く。使ったことなし。先生の軽業的作品運搬スキル。この棚板を窯の中にいれて、作品をつみあげてゆく。

お昼の弁当。窯元の奥様が用意してくれた豚汁がうまい。三時ごろ窯入れが終了、いよいよ窯に火を入れる神事。火打ち石で着火させる。土、釉薬、灰、酸素、そして炎、出来栄えは神のみぞ知る。先輩に言わせれば電気がまとは出来栄えが全く違うという。

このベースの窯を翌朝8時に1000度までもってゆくべくまずは7時に100度まであげる。早くも神事で用意した酒を竹筒にいれて酒盛りが始まっている。野趣味がありうまい。

5時をすぎると冷えてくる。去年もそうだったが鹿やイノシシの肉がでてくる。たき火の日で肉をやき塩コショウをふってレモンをしぼり食す。うまい。夕食用の弁当も手配されているがもっぱらこちらの飲み食いがメイン。シイタケをたき火の火であぶって食べるのもうまい。アウトドアのよさだろう。80歳をこす窯元の創業者、かくしゃくとして元気に1M位のまきを投入される。

神の手にゆだねられた登り窯が一段と熱をおびてくる。扉があけられ薪が投入される瞬間を激写、燃え盛る炎が生き物のようである。

徹夜組は男6人、女2人。食って、飲んで、話して、じつに愉快な時間をすごす。午後8時、400度くらいに上がってきている。交替で火の当番、風呂にはいったり仮眠したり。私はマイ軽キャンパーにあがりこみしばし寝ることにする。夏用のシェラフに毛布をかぶり寝る。マルチシェードをガラス面8面に装着。なんとか眠れそうだが足元が冷え冷えしている感じ。二時ごろ目が覚め、さっそく「ポットで湯わく」をとりだしマグカップ1杯のアルカリイオン水(マックスバリューで調達)をいれて12ボルトコンセントにさしこみSWオン。暗い中での泡がぶくぶく出始める。青のパイロットランプに照らされ幻想的。ラジオは受信感度がよくなく雑音がはいる。しかしこんな時は人の声が懐かしく感じられる。15分くらいで沸いた。狭い車の中でドリップオンコーヒに注意深く湯を注いでゆく。うまい。2時半、車からでる。空には月といくつかの星がみられる。が雲が多くちりばめるというレベルではない。

2~3名の男性メンバーがたき火にあたりながら談笑している。窯は700度くらいになっている

朝5時半、女性も含めて皆起きだしてくる。窯の温度は900度。6時半、東の空が明るくなってくる。が雲が厚く太陽は姿をみせない

8時。我々の作品がはいっている一番窯の温度が1000度に達した。一番底のベース窯をとじて一番窯の追い炊きにはいる。1250度まで追い炊き。

先生がサングラスをかけて窯の中をチェック。1200度近くになると炎が白っぽい閃光のような感じになる。

煉瓦造りの窯の隙間から煙が漏れ出す

外の屋根の上の煙突からも煙がいきり立つ獣のように揺れ動いている

9時半に1250度に達した。10数分このままむらす。この時2番窯は800度くらい。扉をあけて中をのぞくと作品群が炎の洗礼を受けている。

2番窯もさらに追い炊き。奥に3本、中央に2本、手前に3本と先生から薪の投入指示がでる。

12時半に1250度に到達。昼食はおでんにお結び。なにかしら皆と食べる外での食事はおいしい。焼き芋や銀杏などもおやつにでてくる。奥様も大変。先生もコーヒをいれたりこまごまサービス精神旺盛、頭がさがる。商品が並んでいる店に入ると先生が20代の修行時代につくられた自作の詩が書きだされていた。立派な志、使命感といえるね。すばらしい

15時半、最後の3番窯も1250度に達した。16時全行程終了。31時間に及ぶ登り窯実習が終了。1週間後の釜だしが非常に楽しみである。

コメント
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