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NHKの討論番組

2005-04-03 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

世の中は、ホリエモンこと堀江貴文社長の率いる「ライブドア」と「フジテレビ」の「ニッポン放送」の株取得の争いが、劇場ドラマのように2ヶ月以上繰り広げられているが、新たに「白馬の騎士」を名乗るソフトバンク・インベスメントの北尾吉考CEOが登場して、このドラマは、まだまだ引っ張るようだ。難しい経済用語が飛び交い、カッチイのおつむでは、早々に理解不能になっているのだが、マネーゲームの世界が、現実に働いている人との実感とは、違った機軸のもとに動いていると感じる。

昨日、NHKが約3時間にわたって生放送した大型討論番組「日本の、これから”どう思いますか 格差社会”」に堀江社長が出演した。格差社会を問題なしとする堀江さんが発言するたび、パネリストや参加者から反論集中。学者のセンセイは、「日本の将来の社会構造として格差社会は、よろしくない」と持論を掲げて、堀江さんに反論するが、感情的な反・格差社会の支持者を納得させるには、弱いなと見ていたところ、作家の重松清さんが、「堀江さんは、成功者だから、私たちの気持ちはわからないと言ってしまっては、一歩も進まない」と穏やかな口調で、意見をはさまれて、座が、ちょっとおさまったように見えた。やはりフリーライター出身で、「家族小説」を多く書いてきた作家は、存在感が違うなあと思った。

こういうナマの討論番組でいつも思うのは、進行役の大変さだ。今回NHKの三宅民夫アナウンサーは、なかなか上手く、手堅い司会をされたと思う。真っ向からの対立だけでなく、意見がねじれたり、違う方向へ行ってしまったりすることが多いこういう討論をまとめていくのは容易でない。討論を裁いたり、仕切ったりしてしまう田原聡一郎氏は、司会者としてやりすぎと思うことが多いし(時には横暴だとさえ思う)、ニュース23の筑紫哲也さんは、場の流れに任せてしまう裁量が大きい。
三宅さんは、どんなに議論がヒートアップしていても、ソフトな態度で、参加者が意見が言いやすいような配慮をされていた。調整をするでもなく、仕切るでもない、参加者だけでなく、見ている視聴者が、冷静な判断をできるような流れを見せてくれたのは、さすが熟練なNHKアナウンサーでした。

富める人は、ますます富んで、貧しい人は、ますます貧しくなるといい二極社会は、止めることはできないと思う気持ちは、さらに強くなった。


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