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学生のアルバイト

2003-09-29 00:00:00 | インポート
ドイツ語の期末試験のあと、ある学生のアルバイト事情を聞いて、深く同情してしまった。

地方の短大を卒業して、スチュワーデスの夢を捨てきれず、カッチイの勤める専門学校に来た学生なのだが、背もすらっとしたべっぴんさんで、とても感じがいいお譲さんだ。生活費は、自分で稼ぐべくアルバイト先を一流ホテルを選んだのだが、その実情を話してくれているうちに、本当に泣き出してしまった。

授業が終わって、夕方から、10時くらいまで(帰ったら夜中になる)レストランでの勤務なのだが、もうとにかくきついらしい。理不尽に、怒鳴られるのに、精神的に参っているようだった。夜中に何度も起きたり、実際8kgやせたというから、尋常じゃない。土曜日。日曜日は、終日入ることになるので、結局自分の時間がほとんど取れない。きちんとした生活をと思って、炊事など家事をこなそうとすると、もうへとへとなのだという。

こういう話は、担任のホテル学科の学生からもよく聞くのだ。夜中まで働いているから、寝不足で、学校でぐったりする。(で授業中寝ている。)お小遣い稼ぎだけでなく、生活がかかってアルバイトしている学生は、大阪での生活は、楽でない。その極めつけが、新聞奨学生だ。カッチイの学校は、住み込みしながら、朝・夕の新聞配達をする○売新聞の奨学生の指定校でもあるのだが、彼らは、朝3時に起床するという。新聞奨学生の休日は、新聞の休刊日の月一度だけだ。

ドイツなどと違い、日本は信じられないくらい教育費のかかる国なのだ。先進国で、学生生活に、アルバイトがこんなに比重のかかる国は、ないだろうと思う。

しかし、アルバイトが、学生の就職への導入になる例も少なくない。ホテルは、ホテルでのアルバイト経験がない学生を採ることはほとんどない。カッチイの教え子で、一流ホテルに今年就職を決めた学生は、ほとんど1年以上ホテルでのアルバイトをしている。学校が、学生に何を提供しているのかと思うことがある。卒業証書が、新卒採用に欠かせないというのは、事実であるのだが。学校が、インターンシップの制度を導入するのは、当然の流れだろう。

専門学校のような実務教育をするところは、職業への橋渡しをできないのなら、存在価値を失ってしまう。


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