ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

ウイーン出張1

2008-03-04 10:58:00 | ショップ ダンケ

2月第3週、ウィーンに出張。ハイデルベルクから、ウィーンまで、9時間余り汽車に乗った。ダーリンは、私より早起きして、お弁当を作って持たしてくれた。こんなダンナは、いないでしょう。お弁当を開けた時は、むせび泣きそうになった(ホントよ笑)

ウィーンのホテルは、HRSホテル予約システムで、汽車が到着する西駅の近くのIBSホテルにした。インターネットが使えるという印がついていたので決めたのだけど、実際は、ワイヤレスシステムになっていて、私の旧式のIBMのノートは、対応できないということが判明。ショック!重いめをして持ってきたのに。ヨーロッパ内を移動する時は、パソコンなんて持ってくるもんじゃないと後悔した。シャワーだけの「流れ三ツ星ホテル」で、日本のビジネスホテル級だが、部屋は広かった。

Wien3_3   夜は、ウィーン市内に出て、フィグルミュラーで、巨大シュニツエルで、ディナー。お皿にはみ出そうな子牛のカツレツです。こんなふうに薄く伸ばしてあるのがウィーン風。ドイツのレストランにはない洗練さですね。レモンをしぼって、ポテトサラダとワインで、ウィーンに来た実感を味わった。

ウィーンに来るのは、ドイツにいた時、姉が日本からやってきて、一緒にコンサートめぐりに付き合わされた時以来だから、十数年ぶり。

翌日、ケルントナー通りを歩いて、音楽祭に向くグッズを探したが、オペラ座の音楽ショップ「アルカディア」にしても、」老舗の楽譜店「ドブリンガー」にしても、すぐ、ペケという判断を下した。そんなに面白いものがなかったし、見本市で、業者として卸してもらえる価格じゃないと、まったく駄目。折り合いません。ツーリストとして見ても、ユーロが高すぎて、何を見ても高いと思った。いろんなショップの価格調査を、実施するのに留まり、読了できないくせに、本ばかり買っちまった。

Wien1 街は、コートのボタンを締め、マフラーを欠かせない寒さだというのに、ウィンドウは、早くも復活祭の飾りになって、春らしい装い。

ステファン寺院に近いカフェ、レーマンでお茶した。ウィーンに来ると、看板に、さりげなく、あるいは堂々と、18xx年創業とか書いてあるお店に出くわす。レーマンも、1878年から営む皇室ご用達のお店。

りんごを使ったケーキと、メランジェで、一服。

(ウィーンで、コーヒーと言って注文しても、出てきませんと受け売りします。あわ立てたミルクとコーヒーを合わせたものが、メランジェ。日本で言うウィンナーコーヒーは、ホイップした生クリームを浮かべたアインシュペナーです)

Wien4 ウィーンは、カフェ文化が栄えた街として知られるが、ちょっとスノッブなところも大切にして、成熟した街だという印象を持つ。これだけ音楽、美術、建築が、絢爛豪華に花開いた遺産がある街は、そうそうありません。アートが好きな人には、必ず魅了されることでありましょう。

とは言っても、パリにしても、ウィーンにしても、とても東京の規模でない。ベルリンの地下鉄よりキレイだけど、そんなに複雑じゃない。赤い路面電車は、今回使わず、地下鉄で回ったけど、地図があれば、迷わない。(地図大好き少女なんです)

ウィーンの観光パンフレットで、皇妃エリザベートの足跡をたどるコースが、大々的に取り上げられている。オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフに愛された絶世の美女、黒髪をたらしあ彼女の肖像画は、ウィーンのあちこちに。窮屈な宮廷生活を嫌い、旅にさすらい美に捧げた生涯は、ドラマチックで、現代の女の子の興味もそそるのだろう。

JTBのパンフに「マリーアントワネットの辿った婚礼街道」と、ウィーンから、フランスにお興しいれになった道筋をたどるコースも見たなあ。もうツアーは、テーマ性を提起しないと、集客できないのね。


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さて、個人的には、、ウィーンというと、アートガーファンクルが主演した「映画ジェラシー」のイメージが、ダントツに輝いて離れない。

自由奔放なテレサ・ラッセル演じるミレーナに、翻弄されていく精神分析医アレックスの破滅的な恋愛が、ニコラス・ローグ監督によって描かれたものだ。クリムトやエゴンシーレの作品や、ウィーンの町並みが、効果的に差し込まれ、彼らの住んだアパート探しをやってみたいなんて思った。今でいう「ロケ地めぐりの旅」ですね(笑)

1980年、公開時ハタチだったお嬢ちゃんは、官能的な絵の連続にドギマギしたものだが、この狂おしいラブストーリーが、どこまでわかっただろうか?今となれば「若いから、突っ走れる恋なのよ。」とも、わかった風なことも言える(笑)

ひとりよがりな恋は、どうしたって終わりを迎える。ただ、「思い出」として残るだけ。「思い出」は、繰り返し思うたびに、咀嚼され、多角的に捉えられる。その引き出しが増えることは、宝物をもらったことと同じだろう。