ショップ ダンケ

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親の責任

2003-07-13 00:00:00 | インポート
痛ましい事件が起きてしまった。

長崎市の種元駿(しゅん)ちゃん(4)誘拐殺害事件で、中学1年男子生徒(12)が、補導された。駿ちゃん親子で家電量販店に買いものをしていたところ、「ゲーム機売り場で遊んでくる」と親のもとを離れた際、そこで遊んでいた少年に連れ出されてしまった。

少年が、駿ちゃんを連れ出した文字通り殺し文句になったのが、「おとうさん、おかあさんのところに行こう」たっだらしい。俊ちゃんを街のアーケード街を連れて歩き、優しいお兄ちゃんを演じて駐車場屋上に連れ込んだ。しかし直後に、態度を一転させ、暴行におよんだ。俊ちゃんが抵抗したため、横向きに抱きかかえ屋上から、そのまま投げ落とした。

当初、捜査関係者は「明確な殺意があったわけではないだろうが、発作的衝動を抑えきれなかった末の悲劇」とみていたが、少年がはさみを持っており、俊ちゃんを脅して服を脱がせた上、傷つけたということがわかってきて、計画性がある虐待であったと示唆している。

12歳という年令は、「思春期の入り口にあり、心が揺れ動く時期」であるといわれる。性的な衝動が現れるなど、体は大人になりつつあるのに、心の発達がそれに追いつかない。今回の事件で、俊ちゃんを裸にしていることなど背景に性的衝動が絡んでいると考えられる。私達に、理解を超えた衝動が、潜んでいたのだろう。

子供のいる人に、「可愛くてしかたないでしょう」って言ったところ、「それはそうだけど、とにかく責任感ですよ。」という言葉が返ってきた。

子供を天使の面だけじゃない。家庭での教育がどうであったか、どうしたって親の責任が問われる。12歳なのだ。少年は、一人っ子で、母親との密着度は濃かっただろう。この種の事件でも顕著なのは、父親の存在感の薄さだ。自分の子供が、モンスターになっていっていることに、何の前兆も感じなかったのだろうか?

駿くんのご両親は、一人で行かさなければ良かったと自責の念でいらっしゃるだろうが、親と行った買い物に幼児がたいくつして、同じ店内で興味のあるところで遊んで、親がくるのを待っているというのは、ごくよくある光景のことだろう。

12歳の少年が殺人を犯す。現実は、法律の想定を超えたところを行く。
少年法の改正は、これからも待たれるところであろう。親の責任は、いつまでどこまで問われるのだろうか?