Vastra-daの裏側

オリジナルフィギュア原型師。原型師が裁縫もするよ。求めるモノが探して無ければ『作ればいいじゃないか!』を実践中。

【 和 】 蝶帯

2012-10-30 00:11:59 | 【 和 】
一筋の帯を見つけた。


昔、ママさんが普段着物を着ていたことや、祖母が着ていたこともあり着物には少なからず興味があった。

けれど『 着物 = 高価 』というイメージがあり、なかなか手が出ない。

よく探してみればアンティーク着物というモノがあるじゃないか

『 アンティーク着物 』あなどるなかれ!!

探してみればみるほど古き良き時代のモノがわんさか

しかし、アンティーク着物といえど価格はピンからキリまで。

ただ同然もモノもあれば(着用は不可・リメイク用)、目の覚めるような手の届かない値段のモノまで様々。

※『 コレいいなぁ~ 』と思うものは大抵よい値段がするものだ。

大正浪漫に昭和モダン、そう呼ばれる柄がある。 

大正浪漫は可愛らしく大胆華やかで、昭和モダンは鮮やかでありながら少し落ち着いた幾何学模様のような感じが多いように思える。



アンティーク着物を探しているうちにある帯を見つけた。

一目見て『 これだ!! 』と直感。

意外に値段も高くなくお手頃価格。 アンティークでありながら美品。 欲望のおもむくままに~。



   

はじめて買ったのが蝶の帯。

鮮やかな朱色地に金色と銀色の蝶。

名古屋帯ではなく、柄続きなので迫力がある。 着用しても、ウインドディスプレイのように天井から垂らしても雰囲気あるだろうな~。


この帯をきっかけに私の『 おべべ遊び 』が始まるのです。


【 蝶文様 】

蝶が卵から幼虫、さなぎを経て美しい蝶となって舞い上がる様が不死不滅の象徴だとされていた。

長生きできますようにという意味を込めてこのような文様は使われ出したとも言われてる。

蝶は飛び立つという意味を込めて縁起の良い柄と考えられているが、商いをしている所ではお金が飛んでいくといわれたり、舞い込んでくるといわれたり…。

一方では蝶は黄泉からの使い、飛び回る蝶は魂を表すとも言われて忌み避ける方もいるそうですが

それでも、蝶文様には惹かれますな…。

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山神

2012-10-25 21:46:27 | 日常
以前、我が家のがいなくなった時に山神に力を貸してもらいに行ったことがあった。




家の近くに[ 山神 ]と彫られた石がある。

そこには一本の桜の木が植えられていて、幹の根本近くにさほど大きくはない石があった。


山を削り住宅地にした為か、この地の土地神を祀っているのだと思う。


幼かった頃

住宅地といえど空き地がチラホラあって

田には水の透き通った小川が流れていてメダカがいた。

ちょっとした沼地には赤や灰色のザリガニがいて

ドングリ並木もあり、歩きながら落ちたドングリを拾って遊んだ。

夏には山に行かなくてもすぐ傍の木にはクワガタやカブトムシがいて虫篭いっぱいになった。

記憶の片隅に、そういえばそんな時代にも山神と彫られた石があったのを思い出した。


当時、山の神だとは読めていたもののきちんとした神を祀った祠のようなものは無く(今も無いが)本当に小さな石垣と桜の木と石があっただけで『 これはなんなのだろう? 』と理解が出来なかった。

がいなくなり、知り合いの警察犬を借りて捜索し探し回って手を尽くしても見つからなかった。

そんな時、なぜか[ 山神 ]のことを思い出した。

近所といえどすでに幼い昔の記憶でしかない。 果たして今もあるのだろうか…。 そもそも本当にあったのだろうか…。


今は空き地は無くなり家が建ち、ザリガニがいた沼は埋め立てられ、田も雑草が覆い茂り小川も汚れ

ドングリ並木も切られ舗装され、クワガタがいた木も伐採されアスファルトで埋め尽くされた。

記憶を頼りにウロウロと 『 確か…この辺に… 』


『 あった!! 』

そこには、昔に見た光景そのままのがあった。 もちろん桜の木と共に。

けれど山神は石垣付近まで民家に囲まれ、アパートの壁ギリギリの狭い隅にひっそりといた。

残念なほどにあの頃とすっかり様変わりしてしまっていた。

( この存在に気づく人はほとんどいないだろう )




結果として、山神に力を借りに行ったがは見つからなかった。

それでもこの存在を思い出せてよかった。


時代と共に風景も変わってしまい、自分の居場所すら危うくなり、訪れる人も存在すらも忘れ去られてしまう中で

誰か山神の周りの草を刈り、桜の木の手入れをした跡を見つけて少し嬉しくなった。
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独眼竜 ライフ (2) 迷子

2012-10-23 21:12:53 | 独眼竜 ライフ
ライフがいなくなった。


我が家に来て3ヶ月ほど過ぎた頃、夜の12時を過ぎたあたりからプッツリと姿を見せなくなった。

    


【 猫たるもの土を踏まずしてなんとする 】というわけで、家と外を行き来させていたが外に出て行ったきり家へ帰って来た気配がない。

心配はしていたが、すぐ戻るだろうと思っていた。

朝になりまだ姿を見せない。

おかしいぞ…!? 遊び呆けているうちに迷子になったに違いない。


仕事を終えて帰宅するもライフの姿はどこにもない。

『 これはまずい…本気の迷子だ! 探さねばっ!! 』

携帯・猫ジャラシ片手に捜索開始 !!

近所を1時間以上、名を呼びながら探して歩き廻るも違う猫を2~3匹見かけただけ。 公園で遊んでいた親子に聞き込みをするが情報無し。

すれ違った犬の散歩をしていたオジサンには不審者を見るかのようにジ~と見られ続け ( 通報されなくて良かった

なかば諦めかけ家へ帰ろうとした所、家の者と道で会った。

『 どこにもいない。明日、保健所と市の清掃課に連絡してライフを回収していないか確認するよ 』と私は言った。

回収…生ある者には使わぬ言葉。  考えたくはないが(もしも)という不安がよぎった。


その時、どこからか視線を感じた。 視線を感じる方へ目を向けると…

『 おった~!! 』

民家の庭先の石と石の間から顔半分だけ出してこちらを見ている物体。 ライフ

急いで抱きかかえた。 まったく心配させやがって!! 無事で良かった~!!

ちょうど、そこに通りかかった幼馴染のお父さん。

『 アンタん家の猫か。その子、昨日からずっと居て可哀そうに雨には降られるし大きな猫に追い回されるは、何匹ものカラスには襲われるわで 』

なんと!? カラスにまで突かれるとは…。

結局、ライフを発見したのは自宅から5件ほど離れた民家の庭先でした。



あのまま見つけられずにいたら迷子野良猫として生きていかねばならない。

今回は見つけられて運が良かったが、毎回見つけられるとは限らない。

そんな理由で野良猫になった子もいるだろう。

生きていければいいが、ポンといきなり独りになって生き抜く術など知らない、誰も教えてくれない。

そういう迷子達が少しでも家に無事帰れますように。



















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金木犀 ( キンモクセイ )

2012-10-22 21:11:43 | 日常
朝、会社へと歩いていると懐かしい匂いが鼻をかすめた。

甘いような…香水のような…コレなんだったっけ?

嗅いだことのある匂いだけど結局、思い出せないまま通り過ぎた。


その日の夕方

会社の人と一緒に帰っているとまたフワッとあの匂いがした。

すると…

『 もう、この匂いのする時期なんやな~ 』と言った。

その言葉に私のアンテナピコン!! すかさず切り返す

『 コレって何の匂いやった? 』

『 金木犀やろ 』



【 ベストアンサー: 金木犀 ( キンモクセイ )】

よく見ると、橙色の小さな花かたまって濃い緑の葉一面に咲いていた。

ふと、そういえば去年もこの時期に同じことを聞いたような…と思い出した。

あれから一年、時が過ぎるのは早いなと感じながら、私はまた来年も同じ質問をしているのだろうな…とちょっと思ったりした

【 金木犀 】

種としての「モクセイ」は、花が白色の「ギンモクセイ」のことを指し、キンモクセイはその変種という扱いである。

花言葉 … 謙虚・謙遜・真実・初恋・陶酔


花の一花はとても小さく弱々しいが、匂いのアピールはハンパない。 これを花言葉で謙虚・謙遜というのだろうか??

子孫を残すために、この甘い匂いで虫達を呼び寄せるなら陶酔というのはあながち間違いではないかもしれないな。
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語兎 ( カタリウサギ ) 【白】

2012-10-19 20:08:32 | フィギュア
『フィギュア制作日誌』


※イベント用に制作したフィギュア


WF2012夏

☆ 語兎 (カタリウサギ)… 如(ゴト)とも読む。何をも語らぬウサギ。


語兎 (白兎)


   

12~13cmくらいの手のひらに乗るサイズ。

何かを言わんとする表情が出したくて…何も言わないけどね。

本物のドールアイを入れる隙間は無いので、ドールアイのような眼球を目指して瞳の塗装には試行錯誤した。

白兎には赤目が塗装されています。( 見えにくいが )

顔の凹凸部分には薄く幾重にも色を重ねています。( 塗料配合は気分次第 )

ヒゲを付ける予定がヒゲを差し込む穴を開け忘れ予定変更…痛恨のミス!! ( 塗装後、今さら遅いわ )

   


WF展示の時は正面展示の為、分かりにくいが後ろの首の所にちっちゃい語兎の家紋 ( 購入してくださった方は気づかれたでしょうか? )

語兎の家紋はオリジナルです。 ( 家紋UPは後ほど )

この作品は原型が楽しくてスイスイ出来て、塗装に苦戦しました。






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