Vastra-daの裏側

オリジナルフィギュア原型師。原型師が裁縫もするよ。求めるモノが探して無ければ『作ればいいじゃないか!』を実践中。

グリム&ジルバの冒険(61)ジルバの持って生まれた遺伝的疾患、数パーセントしかいない本当に稀な「 シスチン尿結石症」

2023-01-19 21:12:21 | グリム&ジルバの冒険

2022年12月半ば  坊ちゃんたち( グリムとジルバ )の 💉 ワクチン接種をしました。

 

   

   

 

   

   

 

ワクチン接種の前にジルバも血液検査をして猫白血病ウイルス感染症(FeLV)・猫エイズウイルス感染症(FIV)ともに陰性で異常なし

 

母子感染もあるので、これには一安心した ホッ

 

ただオイラもママさんもなんとなく気になっていた事がありました。

 

モリモリ食べる生後3か月・4か月なのに仔猫特有のコロコロした体格や顔つきがない。手足がなんとなく長く感じて…異様に体毛がパサついて毛が薄い…。

 

    猫にも色々毛の薄い種類がいるし、遺伝もあるからな~ こんなもんかもしれんな~

 

   

 

   

ジルバの成長の見た目に『 』 と感じるところはあったものの、世の中には色々な特徴を持った猫たちがいるし、仔猫の成長は人間と同じで個体差もあれば一つとして同じではないので気になりつつもこんなものかと考えていた。

 

そんな矢先、ワクチン接種を終えての2022年の年末

ママさんが叫ぶ

 

   ママさん :  ジルバのおしっこの色が赤い(血尿)  えらいこっちゃ

 

チッチ(おしっこ)が薄っすらとピンクがかっていることに気がつき、すぐに病院へ行った

 

エコー検査をしてみたら膀胱の中に大量の尿結石( 砂状の結石・大きな粒の塊 )と膀胱炎

 

   病院の先生 :  生後4か月の仔猫の膀胱にはあり得ない尿結石の数と量!! 仔猫で尿結石なんておかしい!!

 

先生も「 なぜ生後4か月の仔猫の膀胱にこんなにも尿結石が… 」と不信に思い、不思議がり首をかしげるばかり

 

膀胱炎の薬も大人の成猫用しかないので仔猫には効果がキツイので使えないとのことで、サプリメントを処方してもらいで対処することになった

 

それと同時にグリムにも以前結石が出来ていたので食事療法の提案もしてみたのだが、育ち盛りの仔猫には成長の妨げになる恐れがあるので食事療法もあまり良い方法とは言えないそうだ。

だが、やらないよりはいいかもしれないと先生と相談して結石を溶かすロイヤルカナンのカリカリを少しだけ食べさすことにした。

 

2023年の年明け

 

     大変や ジルバのチッチ(おしっこ)の血尿が真っ赤!!!

 

ジルバの 🚻 トイレの回数も1日で50~60回(異常)くらいまでになった  ※ 膀胱炎による「 トイレにいくがチッチが出ない ・少量 」

何度も繰り返す血尿が酷くなり、血の色も薄ピンクから赤色へと変わり毎回血尿が始まる。

異常なほどのトイレの回数。

新年に病院が開くのを待ってすぐに病院へ連れて行った

 

エコー検査をしてみた

 

   病院の先生 :  どういうことや??? 食事療法の効果が一切みられへん! なにも変わってない???

 

ジルバの膀胱の中の尿結石は多少食事療法をしたので少しは効果があってもいいのに、前回と結石の量も変わっておらず何一つ効果がなかった

前回、血液検査をしていなかったので今回はしてもらったものの異常なし。

念のためにと尿検査をしたかったのだが…  こんな時に限って病院でジルバのチッチが出なかったのよ

 

    ジル~チッチでる?    いまはでんよ~

 

とりあえず

その日は膀胱炎の 💉 注射を打ってもらって、ロイヤルカナン尿ケアのカリカリの試供品を沢山貰って 帰宅した。

それからすぐに 帰宅した途端に尿が出た

オイラは急ぎ病院から貰ったスポイドで尿を採取して、尿検査をしてもらうために 動物病院へと向かった

 

尿検査の結果、驚くべき結果が発見された。

 

    ジルバは【 尿結石の中でも1%ほどという滅多にない稀な『 シスチン尿結晶症 』という遺伝子疾患であった 】

    しかも、成猫ならまだしも生後4か月という仔猫では動物の医学的にも症例がほとんどないという…。

 

◆ 罹患猫は腎臓の尿細管においてシスチンの再吸収ができないため、尿中のシスチン濃度が高くなり、シスチン結晶が生じてしまいます。 シスチン結晶は大型化すると結石となり、膀胱炎や尿道炎を起こします。 症状は頻尿や血尿といった泌尿器症状がみられるほか、尿管や尿道などに結石が詰まって尿路閉塞を来たす危険性があります。

 

◆ シスチンは食事療法で溶かすことが出来ない・結石が尿管につまり尿が出なくなると毒素が回りすぐに死に至る・腎不全をほぼ確実に起こす・膀胱の開腹手術で結石除去を行ってもまたすぐ再発をして結石はなくならない・食事療法はあくまで結石をできにくくするためであって改善治療ではない・遺伝障害なので完治はしない。

 

オイラは先生に別室に呼ばれ モニターに映し出された顕微鏡に映った画像を見せられた。

動物医学書を片手に見せられ、顕微鏡に映った尿結晶を照らし合わせると…シスチン特徴の六角形の形をした結晶が!!

 

病院の先生も神妙な顔で

 

   先生 :  病院開業してから20数年、医師になってから30年近くなるけど「 シスチン結晶 」をこの目で確認したのは初めてや…。

         ボクの奥さんも20数年くらい医師やけど、奥さんも自分の目で見るのは初めてなんよ。

 

      :(ˊ◦ω◦ˋ): 絶句…。今度はまたとんでもねぇもん持って生まれて来やがったな

 

二人の先生が病状の経験がない・症例がほとんどないということは、それだけ改善方法や改善策が見つけられないという事を意味してる。

事の重大さにオイラは言葉が出んかった…。

 

   先生 :  さっき渡した試供品のカリカリは食べさせないでくれ!! 「 シスチン 」と分かった以上、逆に病状が悪化する恐れがあるから絶対に食べさすな!! その代わりに新しいジルバ君の身体に合ったカリカリをこっち(病院側)で手配するから

 

成猫ならまだしも仔猫ということ、先生たちも未経験の病状であることでもはや手探り状態で始まった。

 

手配したカリカリが届くまで これを食べさせてしのげ!と最初に貰った試供品のカリカリと違うロイヤルカナンを貰って帰宅した。

 

帰宅してママさんに話すもママさんも  ジルぅぅぅ

 

2023年、1月下旬

 

今もまだ1か月ほど血尿と1日に40回ほどの頻尿が続いている。

膀胱治療の 💉 注射も打ってもらったがほぼ効果はない。

あまりに続いているので不安になり セカンドオピニオンも考えたが、ネット予約して他県の猫の病気に対して専門の動物病院の医師に相談をしてみることにした。

ママさんも日に日にジルバの心配がつのり、 心が病みかけていた のでなんとかせねばと

 

ジルバの事の次第を 電話で説明したところ、やはりかかりつけの動物病院の先生と同じ回答であった

◆ 成猫ならわずかに話を聞いたことはあるが、生後4か月ほどの子猫での「 シスチン結晶 」は本当に稀で聞いたことや症例で経験した機会がない。

◆ 結石が尿管に詰まるとすぐ死に至るので気をつけろと言われた。 ※ 尿が出なくなった時やかなりの痛みで鳴き出した時は要注意。

◆ 今ある膀胱の結石を取り除くには開腹手術の外科手術以外の他はなく、だが手術をしてもまた再発を繰り返す。

◆ 砂状の結石が細い尿管に詰まる恐れがあるので、膀胱結石の開腹手術と同時に尿管のパイプを太い所で切る手術も行うこともある。

 

去勢手術の事も相談していたのですが

去勢手術を行うなら開腹結石除去手術・尿管手術の3つ同時に行うのがいざという時の最善策であろうという事が分かった

だが

それをするにはジルバの年齢と身体の成長がまだ小さ過ぎるのだ。

それまで血尿は毎日毎回出ることになるのは心配でならないが、少しでも「 いざという時の 」手立てが見つかり光が見えた

これらの情報をもとにかかりつけ病院の先生にまた相談しに行くことになった。

 

ママさんは

 

   ママさん :  ジルバを死なせるわけにはいかん  もしもの時は ライフの時みたいに助かるなら大阪だろうが日本のどこへでも行く  治療費がかかっても命が助かるなら頑張る

 

    いざといなったら、何が何でも助かる方法を見つけてやるぞ 

 

落ち込んでいても・泣いていても現状は何一つ変わらない。

今すぐ死ぬわけでもないし、遺伝子病で完治しないなら少しでも長生きできるようにちゃんとジルバの病気と向き合って、その都度一番良い方法探して見つけて行動する。

これは ライフの時に『 泣いたってどうしようもねぇ!落ち込んで泣てる暇あったら最善策を探すんだ!! 』と自らを奮い立たせ経験したからである。

    実際には余命宣告されて毎日泣いてたさ … でもみんなの支えや協力や応援があって頑張ってこれたんよな~

 

でも救いといえば

 

   (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑ ジルバがメチャクチャいっぱい食べて、爆走して遊んでイタズラして叱られて毎日すんごい元気印なのだ

 

   

 

   

 

   

 

   

 

   

現在体重2.2kgにまで増えたよ  ※ 迎え入れた時は700gだったからね

仔猫特有のコロコロとした体格で顔や 目がパッチリとしたキュートな部分がなくて、仔猫なのに一般的に「 可愛い猫 」という見た目の印象の猫ではないが

 

    オイラとママさんは『 仔猫なのに見た目がイマイチ可愛くねぇ~な 』『 まだ愛嬌があるだけ救いだな(笑) 』と言っている。

      ハンドメイドのお客様やブログを見てくれている皆さんがジルバを『 可愛い 』と言ってくれるありがたさよ

 

そんなわけで、わずかな症例であってもこの病気を知ってもらえたら「 いつか誰かの役に立つのでは? 」と綴っていこうと思います


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 年始から散々、コロナを疑い…... | トップ | 2014年以来の大雪、積雪... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コタママ)
2023-01-20 16:55:34
ジルバ君、稀有な病気を持って生まれてきたとは💦

出会いは、こりゃもう運命ですな。

猫神様の差し金で「あそこの家なら、最後まできーっちり幸せ満喫できるで、行ってきな」と
ジルバ君、言われてきたのに間違いない!

初めて聞く病名で、驚きましたが勉強になります。

人間の心配なんのその。幸せそうなジルバ君の表情。安心しきってますね♡
返信する
コタママさんへ (ayu)
2023-01-24 23:11:27
膀胱炎や尿結石は今まで居たの猫たちにもあったので食事療法や病院へ行けば治ると思っていたのですが、検査結果に本当に焦りました 💦

コタママさんに『 出逢いは運命 』と言われ心当たりもあり、まさにその通りだと思いました。
ジルバを見つけた時に何人もの人が集まり捕まえようとしたのですが、逃げ込んだ自販機の裏の隙間から一向に出て来ませんでした。
それが、私が手を差し出したらスッっと出てきて近づき擦り寄ってきたのです。
あの時点で私が選んだのではなく「 ジルバに選ばれた 」という事でしょうな…。

私もはじめて知った病名だったのでネットで色々検索もしてみました。
尿石症の「ストルバイト」と「シュウ酸カルシウム」はよくあるのですが「シスチン」はなかなか詳しいことが書かれておらず手強いですね
ジルバは毎日元気に食べて遊んで走り回っているので、病気と向き合いながら気をつけて見ていきたいと思っていますね♪
頑張りますぞ ♡
返信する

コメントを投稿

グリム&ジルバの冒険」カテゴリの最新記事