僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

宮沢賢治の食事

2009-01-07 22:01:23 | Weblog
 宮沢賢治が「こういう人間になりたい」と理想を述べた詩「雨ニモマケズ」。
そのなかでは日々の食事として、「玄米四合ト味噌と少シノ野菜」を食べたいと書かれています。
 何気なく書かれたこの食事ですが、賢治は郷里の農学校で農業科学を教えていただけあって、栄養学的にも説得力があるものになっています。玄米四合とは、グラムに直すと610グラム。玄米は100グラム337キロカロリーだから、四合で約2056キロカロリーになります。これに味噌とすこしの野菜をあわせると、2200~2300キロカロリーになります。
 成人男性の1日に必要なエネルギー量は、生活活動強度が「やや低い」場合、2300キロカロリー程度だから、教員だった賢治にはちょうどいいというわけです。

七草納豆汁

2009-01-07 21:52:28 | Weblog
今日の納豆汁はとてつもなく美味しかったです。
味噌仕立ての納豆汁に細かく刻んだ七草が入り、芋がら、きのこと具だくさんでした。
2杯食べた後、さらにご飯を入れかっこみました。

今年一年、厄から遠ざかって、健康に暮らせる事でしょう。
ご馳走様でした。

江戸の商売

2009-01-07 21:05:44 | Weblog
江戸の暮らしは、ごみを減らす、集める(再生する)、再利用するというリデュース・リユース・リサイクルの3Rを一括して行い、物を大切にして最後まで使い切ることが徹底して浸透していました。
使えなくなったものや不要物を集め、直し売る、これらの分業まで行われていたのです。
傘の古骨買い・・・傘の状態で四文、八文、十二文で引き取られました。古傘問屋が集めて、油紙をはがして洗い、糸で繕ってから傘貼りの下請けに出しました。広い油紙は包装用に再利用され、小さいのは焚き付け用に使われました。

でいでい屋(下駄の歯入れ屋)・・・すり減った下駄の歯を差し替えたり、鼻緒の付け替えをしたりしました。


瀬戸物焼きつぎ・・・上薬として壊れた瀬戸物を白玉粉で接着、加熱処理して直しました。

紙くず買い・・・現在のちりがみ交換です。古紙、紙くずを買い取り、漉きかえす業者に卸しました。古金(金属)や古着、古布も扱いました。

箒売り・・・行商人は新品の販売だけでなく、古いしゅろ箒を下取りしました。古いしゅろはまとめて植木用の縄やたわし用に売りました。

箍屋・・・今のようにプラスティックなどないので液体を入れる容器はほとんど板を竹の箍(たが)で円筒形にしめてある樽でした。桶も木製です。古くなってくると箍がゆるんだり、傷んだりしたので新しい竹で締めなおしたのです。

その外、鋳かけ屋(古い鍋や壊れた釜の修理)、灰買い(灰を集め肥料にする)、おちゃない(落ちた髪を集め、付け髪にする)、研ぎや(包丁研ぎ)などの商売がありました。
最も顕著なリサイクルは糞尿処理です。糞尿を汲み取って、お返しは、金銭や野菜で行い、近郊農家の下肥として使われました。確か武士や位の高い屋敷の糞尿は高価だったはずです。(食べ物が違ったからかな)

物があまりなかった時代ですが、その分地球には優しいし、精神的に豊かな時代ではなかったのでしょうか。

2009-01-07 19:35:25 | Weblog
読みの難しい漢字「刃」です。
音読みは、漢音で「ジン」、呉音で「ニン」になります。自刃(刀で自殺する事)は「ジジン」と読みます。刃傷沙汰は「にんじょうざた」と読むのです。ちょっと紛らわしいですよね。
訓読みでは、「は」と「やいば」があります。「諸刃の剣」は「もろはのつるぎ」と読み、「両刃」は「りょうば」とよみがなをふります。「諸刃の剣」とは、大きな効果や良い結果をもたらす可能性をもつ反面、多大な危険性をも併せもつことのたとえになります。「刃に掛かる」は「やいばにかかる」と読むのです。
様々な読み方があるので、少し混乱してしまいますよね。

刃(やいば)を迎えて解くという言葉は、「物事がとんとん拍子に解決する」と言う意味になります。
「刃」を克服できましたか?