僕の感性

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南米チリ

2008-03-13 23:40:19 | Weblog
 南米のチリは南北に細長い国です。東西の幅は平均190キロメートルほどしかないのに、南北の長さは約4265キロと、北海道・沖縄間の倍ほどもあります。そのため、北部から南端部まで、地域によって気候の差が大きいのです。
 まず、北部は、1年を通してほとんど雨が降らず、世界でもっとも乾燥したアタカマ砂漠があり厳しい気候の地域ですが、ところどころオアシスがあり、町もあります。中央部は温帯の地中海性気候で、夏に乾燥して冬に雨が降ります。チリで最も住みやすく、最も重要な農業地帯でもあります。
 南部は冷涼で降水量の多いヨーロッパ型の西岸海洋性気候。針葉樹林地帯や穀物生産地帯が広がり、雪に覆われた活火山とランコ湖やヤンキウエ湖など多数の湖沼が点在します。
 その南はステップ気候で、殺伐とした寒冷なステップや起伏の激しいフィヨルドが連なり、さらに南は寒帯のツンドラ気候になります。
 この最南端部は「パタゴニア」と呼ばれ、年中天候が不順で、夏には強風が吹き、冬はほとんどが雨か曇りです。厳しい気候のため人間がほとんど住まず、野生動物の宝庫になっています。