宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

ダンスとピアノと幸福

2016年08月17日 | 日常の記録
(8/22記)
上京2日目は国立新美術館にルノワール展を観に行った。

コンサートをからめての上京は、土日、日月になることが多いので、美術館には残念ながらほとんど行ったことがなかったのだった。
日曜日は混雑してそうだし、月曜日は休館日だしということでー
と思っていたら、国立新美術館の休館日は火曜日だったのね。初めて知った。

さて、ルノワール展、これはほんとうに行ってよかった!
昨夜の公演から涙腺がゆるんでいるせいか、時々泣きそうになったりして。
これはやっぱり「生きる歓び」というものを画面からいっぱい浴びているためかしら。

混雑も許容範囲内でよかった。
大勢の人が立ち止まる絵とそうでない絵にはかなり差があって、みんなが立ち止まるのはやっぱり「光」がはっきり描かれている絵なのではないかなと思った。
髪や頬や洋服の襞に映る光とその影を、ずっと見ていたいと思う。

展示の説明文も分かりやすくて読んでいて興味深かった。
バラの花びらを人物の頬になぞらえていて、バラの花の絵を描くうえで得た経験を人物画に生かしていたとか。
若い頃は磁器の絵付け職人だったというのも知らなかったのだけど「結局のところ、私は自分の手で働いているよ。だから労働者さ。絵の労働者だね」という言葉、かっこいいなぁ。
絵としては若い頃に描かれたもののほうが断然好きだけれど、晩年リウマチで動かない手に絵筆を括り付けて描いたというその情熱には感動する。そうして描かれた絵には苦しさなどみじんも感じられないところも。

複製画や絵ハガキを見てもものたりなく思ってしまう。
今、ルノワール展のサイトに載っている絵を見てもなにか違う感じ。
本物ってすごい。

ダンスとピアノだけがルノワールの主題じゃないけど、現代生活の幸福を象徴するものだなーと個人的にも思うのでタイトルに並べてみた。