宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

一夜限りの?

2024年09月30日 | 音楽

9月も今日で終わり。もっとなんでもさくさくと書いていきたいところだが。

もう1週間以上前になってしまったが、9月21日(土)は

SMA 50th Anniversary presents 矢野顕子&奥田民生「ラーメン★ライダー」

を観に上京した!

会場は昭和女子大学人見記念講堂。奥田氏曰く「学校のくせに」とても素敵な音の良いホール。交通誘導の人がたくさんいたのは、学校関係の人なのかな?

舞台の上には2つの大きなシャンデリア。チケット代11000円も取るんだし(とつい言ってしまう)バンドが入るのかなと思いきや、ピアノとギターの一騎討ち。いや勝負してるわけじゃないけど。シンプルにしてむきだしの最強。ピアノとギターのアンサンブル、好きなんだー。

奥田民生さんの歌を聴くのは実はけっこう久々。ソロ30周年なんですねー。

いやー良かった。年をとると昔の歌は高音で歌いにくくなるとかいうではないですか、そういう面で実はちょっと心配していたりもしたのだけど、力強い歌声。どんな歌も自分の歌にしてしまうところがあらためてすごいなー、と。

「ふりむけばカエル」は、自分のアルバムに入れても違和感ないかも的な。「ラーメンたべたい」には、「ハードボイルド」という言葉が浮かんだ。いやーそうなんだよ。ハードボイルドな歌なんだよなー。

前川清さん(「あなたとわたし」)や忌野清志郎さん(「ひとつだけ」)の風味が入った歌唱には、なるほどねーこうやって歌真似していくうちに確固たるオリジナリティをつくっていったのねー、「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」から来ているというし、好きな歌をまねて歌ってみるという音楽キャリアの原点を見る思いであった。

そして、奥田民生オリジナルの楽曲はやっぱり名曲揃い。心なしか、この日の空模様に合った歌詞が多いなーと思ったり…

矢野さんのピアノ・歌唱による「野ばら」「すばらしい日々」は本当に素敵だった。絶品。聴けて嬉しかった。

「すばらしい日々」といい、ユニコーン時代の「大迷惑」といい、「働き方改革」という言葉が影も形もなかった時代に、こんな歌をと、時を経て感嘆しきりなのだった。時代に受け入れられるべく曲調は軽快なところがまた。

「股旅(ジョンと)」は、かつて矢野さんがギタリストマーク・リーボゥとの共演で披露していて、私はそれで認識したのだった。いやほんと名曲です。

前進前進前進の旅だぜ♪ 元気出た。

全体に、さすらう心を思い出した。

30周年記念の奥田民生ライブ・ビューイングも観たくなったなー。

書籍も買っちゃおうかなぁ。

終わって時計を見たら20時ちょうどで驚く。2時間きっかりとは思えない充実した時間だった。

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3連休の初日とあって、新幹線駅周辺の駐車場がいっぱいだったり、日帰りは厳しいかもと思って宿を探したらどこもとんでもない価格になっていて憤りすら感じたり(連日宿泊サイトを眺めていたらキャンセル戻りらしい穴場価格の宿が現れ、わ、やっぱり行くしかない、と即決)、日程の前後にゆとりがなかったりとかいろいろあったのだけれど、とにかく行って良かった!

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帰りは、残念ながら好みのラーメンが見当たらず、カレーを食す。

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グッズのイラストTシャツが、愉快な気持ちになってお気に入り。気恥ずかしいが着て歩く。


「最&高」以外に言葉がみつからない

2024年09月10日 | 音楽

はや1週間前のことになりますが、9月3日(火)は

矢野顕子トリオ feat. ウィル・リー&クリス・パーカー@ブルーノート東京

を観に行ってきました!(1st&2nd show)

過去のブログを見ると、結局毎年同じようなことを書いているのだけれど、音楽の力ってほんとうにすごいと思う。

疲れや不安がふっとんで、すっかり元気になった。

自分の中で決意がみなぎり、9月3日は転機になった、と思う。

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自分用にセットリストをここに書き写しておこう。

1.BAKABON

2.Nothing in Tow

3.LOVE LIFE

4.What You Won't Do for Love

5.Three Rockets

6.しったかぶり

7.ラーメンたべたい

8.千のナイフ

(アンコール)

1.ひとつだけ

2.在広東少年

4.はBobby Caldwell の曲だそうで、ウィルさんの歌唱。管楽器の音が入ったり、好きな曲調。こういう感じ、影響を受けてか90年代日本でも(私のような者にも耳になじむくらい)結構あったような…?

5.は宇宙飛行士を見送る家族の歌。バンドサウンドで歌詞の詳細は分からなかったけど、自分もその心境になって上昇するロケットを見つめている気持ちになった。

6.はNHKEテレ「にほんごであそぼ」の中で、作詞曲者のおおたか静流さん、子供たちとともに、ブリのかぶりものを被った立川志の輔師匠が歌っていた歌だとか。「知ってる」「知ってる」ってみんなで言うのが楽しかった。ああ…もう曲が脳内再現できなくて残念…(NHKアーカイブスだったら映像あるかな?)

ほか、ひとつひとつ感想を書きたいところだが割愛。とにかく、矢野さんもおっしゃっていたが、メンバーみなさん病もケガもなく、逮捕されることもなく(!)、こんなにものすごい演奏を披露してくださることは、決して当たり前のことではない。個人的に「人生は有限」とか「いつ何が起こるか分からない」とかこれまで以上になぜか強迫観念めいて感じている今年なので、なおのこと、このブルーノートでのひとときに、自分も参加できたことがほんとうに嬉しい。

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今回のスペシャルメニューは「洋風ちらし寿司version2」と「梨とメープルのパイ」。様々な味わい、食感を感じる中での全体的な一体感、一口ごとの驚きと口福、というところが、トリオの演奏と共通しているー、と後で思ったが、うまく書けないな。

スペシャルカクテルの名前は「ヴァン・アレン帯、通過中です。」。メロンの風味と飾りで美味。去年もそうだったような気がするが、ゼリー状の液体がストローを通過するのがなかなか難しく、宇宙空間での作業を彷彿させた(?)。(残さず飲みたかった…)


あきらめる/あきらめない

2024年08月10日 | 日常の記録

たぶん「細野晴臣ソングライター」というapple music のプレイリストから流れてきた「しらけちまうぜ」(小坂忠 作詞松本隆)を聴きながら「当時の人はあきらめがよかったんだな」とふと思う。

演歌によく歌われていた「未練」に対するアンチテーゼか。

70年代の歌謡曲を思い出すと「勝手にしやがれ」(沢田研二)とか、「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)なんかも、別れに際してすっぱりあきらめることを志向する歌だなと思う。ダンディズムとはこういうことを言うのかな。どちらも阿久悠作詞。

しかし、あきらめの美学を歌うのはもっぱら男の人で、女の人はあきらめない。

ぱっと思いついたのは「待つわ」(あみん)とか、「まちぶせ」(石川ひとみ)とか、80年代のヒット曲。「未練」の演歌は「あきらめたいけど、あきらめきれない思い」を歌っているのだと思うが、これらの歌の主人公はきっぱりと「決してあきらめない」。

「あきらめない」歌の頂点は「何度でも」(ドリームズカムトゥルー)と思う。一万回やってもあきらめないのかと、初めて聴いたときは震え上がったものだ。

もっとも、「何度でも」で歌っているのは、かならずしも対人関係のことではないようなので、自分の理想を実現するためということであれば、まぁ時間と労力が許す限りの挑戦は、あり、かと思う。

もしこれが恋愛の歌だと思って力を得ている人がいたら、心底怖い。

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「あきらめる」とは「明らかにする」ことでもある、そうだ。

明らかに駄目なことはあきらめるべきだし、実現可能性ありということが明らかならば、あきらめずにがんばることが推奨される。

「恋は盲目」とも言うし、恋愛関係で「明らかにする」ことは難しいのかもしれない。ストーカーになってしまいそうな人はちょっと「しらけちまうぜ」を聴いてみるといいかもしれない。でも気質が違うと響かないかな…

今回のパリオリンピックでは「あきらめない」がキーワードの成果をいくつか聞いた。これは良い方の「あきらめない」。

「あきらめる/あきらめない」がどうして自分は気になるのか。対人関係ではないのだけれど。自分の場合は、いろんなやりたいことの実現可能性について思うことが増えてきたからか。

体力とか環境とかいろいろ以前のようにはいかなくなってきて、いつでもできると思っていたこともそうではないということに遅まきながら気づいたということもある。

具体例でいえば旅行。どうしてもっと若くて円高で世界の治安もよくてオーバーツーリズムという言葉もまだ聞かれていなかった頃に、もっと海外を旅しておかなかったのか。…と悔やんでも仕方がないので過去のことは「あきらめる」として、これからはどこまでをあきらめて、どこからをあきらめないべきなのか、いろいろ考えてしまうのであった。


今年もNHKを観ているよ

2024年07月09日 | 週報

2024年も、はや下半期に入ってしまった。

なんでも忘れていくので、観たテレビ番組などをさらっと覚え書き。

『老害の人』
主演の伊東四朗氏が中心かと思っていたら、意外と群像劇だった。

ベテラン、中堅、若手俳優さんそれぞれがよい雰囲気。

三田佳子さん、高橋惠子さんの老嬢姿がしょぼくれていなくてステキでいとおしい。

個人的には三田佳子さんへの世間の称賛がまだまだ十分でない気がする。

中年女性ながら、嫁姑もの以外のテレビドラマで主役をはって高視聴率をとれる稀有な存在、というのがかつての私の認識であった。(今検索すると80年代後期から90年代前半が大衆人気という点ではピークだったのかな。1941年生まれというのにびっくり)

オールロケだったのかな?画面に映る風景をみるだけでものんびりしたよい気分になる。監督が、映画監督でもある松岡錠司氏とあって、なるほどーと。

『燕は戻ってこない』

原作は読んでいないのだけれど、桐野夏生小説のテイストだなーと思う。現代の貧困と代理母というドキュメンタリー的題材だけど、春画画家のりり子の存在と、彼女の家が所有している古い邸宅とそこに住んでいる人たちの存在に、フィクションとしてのおもしろさと、ほっとするような感じもあった。

いやー配役が絶妙にうまくて、俳優さんたち皆さんががそれに応えるすばらしい演技。もっと話題になっていい気がするのだが。(稲垣吾郎、内田有紀、黒木瞳という「ザ・芸能人」な方々の雰囲気が、逆に日本社会で人工的に異常な手段で子供を望むアンリアルさをリアルにしているというか)

うかつにも結末はまったく予測していなかったので、驚いてその後のことも考えさせられてしまった…

『うたコン』

甲子園特集ということで、東京スカパラダイスオーケストラも出演。生演奏ではなくてスタジオ別収録ということで、観客席にいた「GAMOさんこっちこっち」タオルを持っていた人は、ちょっと残念だったかも。スタジオでは、今回他歌手とコラボの高校吹奏楽部の面々がライブ会場の観客役に。真面目な生徒さんたちらしくちょっとぎこちないノリが逆にほほえましい。でもみんな満面の笑みで楽しそう。やっぱりスカパラの威力はすごい。これをきっかけに生徒さんたちも「スカパラ甲子園」観に来てくれたらいいなー、などと。

スカパラと同年デビューだったのですね、同じく35周年という真心ブラザーズも出演。「どかーん」という曲が甲子園での定番曲にもなっているそうで。で、この曲と「ENDLESS SUMMER NUDE」を披露したのだが、うわっサマーヌードめちゃめちゃいい曲ではないですか。極個人的にキリンジ「エイリアンズ」と双璧の「自分が知らなかった90年代の大名曲(「ENDLESS…」は1989年らしいが)」

当時はほんとうに聴く曲が偏っていたのね私…

今はサブスクリプションという便利なもので真心ブラザーズの曲もひととおりすぐ聴けてしまうのである。

遠出の外出がしづらくなってきた昨今、どうしてもテレビの話題が多くなりますな…前からそうだったか…


名セリフと理想

2024年06月13日 | 週報

まめに書かないと、ちょっとしたどうでもいいことが書きづらくなる。

ちょこちょこっと覚え書き。

NHK連続テレビ小説『虎に翼』、今日の桂場氏の台詞

「正論は見栄や詭弁が混じっていては駄目だ。純度が高ければ高いほど威力を発揮する」

そうそう、さすが、名台詞、などと思った。

絶賛中のドラマで自分も絶賛しているのにこんなことを書くのもなんだけど、出征前の優三さんが寅ちゃんに残した言葉、全方位型の気配りで(がんばらなくてもいいし、必ずしも目指す道まっしぐらでなくてもいい…とか)まさに理想形だが、こんなことを言うてくれる人は現実にはおらんわな…と思ってしまうのは、自分には優三さんのような「利他」の心がないから、か…

変わらず面白いのだけど、なんとなく前と違うなと思うのは、寅ちゃんの年齢が、演じる伊藤沙莉さんの実年齢を超えてきたからかな…とふと思う。職場でのリアル中年感を出すのは結構難しいような…でもきっと大丈夫。

ドラマ中では「スンッ」で表されるあの感じ、分からない人には全然分からないんじゃないか、スンッじゃない言い方はないかと思ったりするが、他にうまい言い回しも思いつかない。しかし私にはよーく分かる。私なんて公の場ではほとんどそれだけで過ごしてきたような…?

連ドラの話だけで時間がなくなってしまった…