お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

諦めていた夜間採集でシマハナビラウオ

2021年12月18日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日である。だが、昨日、今日と海上は時化で定置網漁は操業出来ていない。更に非常に冷え込みとても寒い。そして今、港内の砂が溜まっているので大きな船が入り掘削作業をしており海水が激濁りしている。と、これだけ悪条件な為、今日の夜間採集は諦めようかと思っていた。ところが、年末だし時間になるとやはり気になってしまい、一応覗くだけと言う事で行ってみる。港に着くと海は案の定激濁りであり、更に風が強く水面すら良く見えない状況。気温も低く、強風も加わり非常に寒い。サッと見て直ぐに帰ろうと思っていた。すると岸壁際に波に揺られた小さな魚を発見。掬ってみると腹鰭が大きくエボシダイの幼魚の様な感じ。もうこれで十分満足なので直ぐに帰る。先ずは泳ぐ姿を撮影しようと水槽に入れる。するとエボシダイの幼魚と思っていたが、よく見るとシマハナビラウオの幼魚である。現場では暗くてよくわからなかった。エボシダイでなく残念であるがシマハナビラウオでも珍しいのでこれはこれで非常に嬉しい。シマハナビラウオは定置網では標本を確保しているが夜間採集では初採集である。更に今まで確保した個体の中で一番小さく、成長過程を見るうえでとても重要である。悪条件ではあったがシマハナビラウオの幼魚を採集する事が出来たので、夜間採集を強行して良かったと思う。でも、今回はうまくいったものの港の中を掘っているので、今後は干潮時に干上がった港内を歩いての散策が出来なくなるかもしれない。浅くなければ採集出来ない魚もいるので今後がちょっと心配である。

現在、港の中の溜まった砂を採掘中











シマハナビラウオ幼魚
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