意気投合して、勇気がでる。これを通じて、真実に目を覚まされる人が多く出るであろう。文句があるなら、これに対抗しうる論陣を張らなければならない。おそらく、余人にそれが出来るだろうか?
有象無象の評論家は、あることないことを屁理屈で言い立てているだけのことであり、大手マスコミなどは、その片棒を担いで謀略に終始している謀略機関と化してしまっていることに、気が付く。単なる『邪論』であることを思い知らせる事になる。
【転載開始】
2010年年頭のご挨拶 鳩山・小沢政権は検察とメディアからの攻撃に負けてはならない。亀井静香が、財務省主計局長をなだめおどしながら15兆円の予算を確保したことが重要である。
副島隆彦です。 今日は、2010年1月3日です。学問道場の会員の皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
(副島隆彦注記。1月5日に、以下の文が不正確であったので、手入れを行い、内容を引き締めます。 副島隆彦注記終わり)
学問道場は今年で10年目を迎えました。これからも頑張って会員と読者の皆様に真実の言論と、知識、思想、学問の良質のものを提供していきたいと思います。
新春に私が会員にご報告したいのは、現在の鳩山・小沢政権が行っている、すばらしい政治革命についてです。私があまりに本当のことを書いたり話したりして
しまうと、鳩山・小沢政権に迷惑が掛かる気が少しします。愚劣なる敵どもの塩を送ってしまうことになる。 だから、私があまり本当のことをあっさり書くの
は良くないとも思ったりします。ですが、やはり私達は真実の言論を誰に臆(おく)することなく、どんな勢力にも加担することなく(たとえ現政権の人々に対
しても)、自分が考えた本当のことを書くことで堂々と生きるべきだと考えますのでやはり書きます。裏表(うらおもて)なし、直球勝負が副島隆彦の生き方で
す。
今日は、大切なことだけを箇条書きで書きます。まず、テレビや新聞や言論誌などを見ると、現在、鳩山・小沢政権が追いつめられて、あるいは、予算も満足に作れないで漂流していると盛んに書かれています。
私はしつこく同じことを何十度でも書きますが、今の日本のテレビ5局(全国ネットワーク)と大新聞5社の10社、さらには、最近はNHKまでもが、まったくひどいとしかいいようがない。
彼らは、意図的に、鳩山政権への謀略攻撃をかけている。報道の中立性や、公平性などかなぐり捨てて、自分たちの憎悪感で記事づくりをしている。
ここまで、鳩山・小沢政権を悪意を込めて、憎しみを込めて非難・中傷を行うことから見ると、彼ら、テレビ・新聞の幹部たちはよほど、長年、アメリカに抱き
込まれて、育てられて来たと思います。日本の官僚(高級公務員組織)も同じです。アメリカの国家情報機関であるCIAや、「知日派(ちにちは)」と言われ
るアメリカ人の官僚や学者たちから、留学や省学金供与などのあれこれの便宜や利益を受けて、これまで自分たちが「出世街道まっしぐら」で、自分たちの地位
を安泰にしてぬくぬくと生きてきたのだとよく分かります。
私達は、清新
なる小沢・鳩山政権が、「国民の生活が一番。政治とは生活である」という標語を掲げて、日本の政治支配の実質を握りしめてきた、官僚(高級公務員たち)か
ら、権力を奪い取り、本当の国民の代表者たちである政治家(議員、および議員たちから選ばれた内閣=政府執行部)に、本当の権力が移動することを目指さし
ていることを強く支持します。それが小沢革命です。
だから、私たちの「敵」ははっきりしている。各省庁の官僚トップたち、検察警察の幹部どもを含む法務省の官僚たち、それから公共電波・媒体であるテレビ・新聞(マスコミ)を握る者たちとの正面からの戦いです。
日本の現在の鳩山政権の行動でもっとも大事なことは、実は、亀井静香・金融担当大臣が、12月の初めに、15兆円のお金を財務省(大蔵省)のトップたちか
ら上手に奪い取ってきたのだ、という事実です。亀井と小沢一郎は、お互いに目くばせしあうだけで、それ以上の話をする必要はない。
なぜなら、日本の閣僚級のトップクラスの政治家たちの携帯電話の通話は、アメリカの情報機関(CIAやNSA=エヌ・エス・エイ=国家安全保障局。アメリ
カ海軍が主体の軍事系の通信傍受部隊で出来ている組織)の特殊な情報収集網であるエシュロン(通信傍受技術)によって常に盗聴されているからです。
だから、以前の自民党を含めて、日本の政治家のトップたちは、マスコミに故意にもみくちゃにされても、らむやみに話すことはしないし、携帯電話で不用意に話したりはしない。
エシュロンによって集められた日本の政・財・官のトップたちの会話は一部は、日本の警察庁や検察庁にも流されるようにできています。ですから日本人トップたちは「目配せと表情」だけで意思の合意を行っているのです。
亀井静香という政治家は、私の分析では、竹下登と中曽根康弘というのふたりの愚劣なる最高指導者(日本国の王権の簒奪=さんだつ=者)の力が伯仲した
1990年に、一年だけ日本の国王代理、すなわち実質的な日本の最高指導者をやった。このことを、私がずっと前に出した『テロ世界戦争と日本の行方』(弓
立社刊、2001年刊、9.11事件の直後) の中に書いたはずです。
今は、立派な国民政治家になった亀井大臣のところに大蔵官僚のトップふたりである、事務次官と主計局長が、その歳の「予算案」である「大きな一枚紙」を差
し出してお伺いを立てる。これを、大蔵官僚(今は財務官僚)のコトバでは、「予算を納める」という。この大きな一枚紙を恭(うやうや)しく献上(上納)さ
れる)人間が、日本の実質国王です。
だから亀井大臣は、財務官僚のトッ
プたちが握りしめている「隠し金」のありかを大きく分かってる人です。小沢一郎と亀井静香が、今回、上手にこのうちの15兆円を、いわゆる「埋蔵金」(ま
いぞうきん。窃盗容疑の謀略で打撃を受けた、元財務官僚の高橋洋一氏の命名)の中から、来年の国家予算92兆円の原資として奪い取ってきた。このことが一
番大事なことです。
菅直人(なんなおと)副総理・国家戦略大臣では、役不足だった。いくら官僚トップたちを呼びつけて、締め上げても、菅直人では、彼らを簡単に落とすことはできない。
だから、偏向報道のひどい今のテレビ・新聞、言論誌などが今の政権の各大臣のあれこれの行動を揶揄(やゆ)したり、不必要にいなしたり、悪口を書いたりし
ているものや、財務省の官僚たちから新聞記者たちが意図的に違法にリークされた記事の類(たぐい)は、情報操作が掛かっているから、私たちは疑ってかかっ
た方がいいのです。
まず、支給額で約2兆4千億円の子供手当て(国民へ
の直接の給付金)などのための予算を確保しなければならなかった。今年の税収はたった37兆円しかないというサボタージュ、怠業(たいぎょう)行動を財務
省が行って、マニフェスト(政権公約)実現を目指す、現政権を苦しめようとした。
それと、最高限度で44兆円の国債発行(これまでの分の洗い替え=契約更新=分がほとんど)しかできないという苦境があった。だから財務省の官僚トップ数
人をうまい具合になだめすかしつつ、軽く脅し挙げて、彼らが隠し持っている資金(「30の特別会計」に隠している)を自ら出させる、ということが一番大事
なことだった。
それで、12月3日に亀井大臣が勝利宣言のような、「日
本の政治は国民新党中心にできている」と言ってニンマリと笑った。ここが大事です。日本の財務官僚たちが握りしめている隠し金が、高橋洋一氏の最新の著作
『恐慌は日本の大チャンス』(講談社刊、2009年9月刊)に書かれている説では75兆円ある。もっと大きく見れば200兆円くらいある、と言われていま
す。この埋蔵金(官僚が特別会計のあちこちに複雑に隠し持っているお金)を、なんとしても見つけ出して国民のために使わなければいけません。
私、副島隆彦は、日本国民のために、このお金を引き出して急いで使うべきだと言っています。国民の生活が困窮して、貧しい層が困っている今、いくらでも良
いから、使い散らしみたいな覚悟で使うことも必要だ。そういう覚悟で政権政治家たちは望むべきだと考えている。つまり、その資金をアメリカに奪い取られる
くらいならば、日本国民がいっぱい使ってしまって、それで国内の消費が伸びるから、日本の経済の立ち直りのために役立つのです。こんな不景気の時にこそ、
お金を国民の間にグルグルと回すことが大事なのです。
だから、亀井金
融・郵政正常化担当大臣は、財務省の主計局(しゅけいきょく)の畑の人間たちを「にこポン」路線で柔らかく脅し挙げて、彼らの隠し金をはき出させた。これ
が、去年の終わりにあった「事業仕分け」という、成功した、国民監視下での一大イベントの裏側で行われていた。「事業仕分け」で削った、無駄な出費であ
る、あんな「国立まんが喫茶」などは、もともと財務省自身がすべて切り捨てたかった金食い虫たちだった。だから財務省のリスト通りに実行しただけだ。
(転載貼り付けはじめ)
「別会計から15兆円出せぬなら… 亀井氏財務省幹部をクビに」」
2009年12月19日 東京新聞
亀井静香金融相は18日、テレビ番組に出演し、現在進められている来年度予算編成の財源問題について「15兆円ぐらい(特別会計から)出せないなら、財務省が反鳩山政権ということ。幹部のクビをきれと平野博文(ひらのふみひろ)官房長官に伝えた」と明らかした。
亀井氏は、景気浮揚のために来年度一般会計の規模を95兆円以上とすべきが持論。実現には「特別会計から15兆円以上引っ張り出せるかどうかが勝負」と主
張した。そのうえで「財務省は麻生政権下では特別会計を使ってまで、自民党を選挙で勝たせようとした」との論理を展開、特別会計からさらなる財源を工面す
るよう求めた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009121902000100.html
「 亀井大臣「財務省・主計局長のクビを切れ」は正解 」
2009年12月21日掲載 日刊ゲンダイ
亀井静香金融相がとうとう爆発した。18日のテレビ番組で「特別会計から15兆円くらい出さないのなら、財務省は反鳩山宣言をしたのと一緒。幹部のクビを
切れと、平野官房長官に伝えた」と明かしたのだ。この幹部とは、勝栄二郎主計局長のこと。亀井大臣、本気も本気だし、鳩山首相も乗り気らしい。
亀井大臣が爆発したのは、財務省の抵抗で財源が捻出できず、鳩山内閣が10年度本予算をなかなか組めないからだ。税収は予定より10兆円減の36兆円。国
債発行額は「44兆円」の縛りがある。95兆円予算を組むには、どうしても15兆円程度足りないから、特別会計の埋蔵金から持ってこようとしているのに、
財務省が渋って時間ばかり過ぎてしまっている。そこで亀井大臣、局長を名指しでガツンとやったのだ。
これは正解だ。ない袖を振れないならともかく、特別会計には剰余金、積立金がうなっている。「亀井大臣も言っていたが、麻生内閣が編成した09年度予算と
補正予算で、財務省は特別会計から11兆円を回しています。08年度は7兆円です。当時の与謝野財務相は“埋蔵金なんて幻想だ”と言っていたが、選挙が危
なくなり、補正が必要となったら、財務省はスッと差し出した。
幻想どころか、埋蔵金はいくらでもあるのです。09年度決算の推計でも、剰余金が16兆円、積立金が52兆円の70兆円弱はあります。15兆円くらい簡単に出てくる。自公政権のために出せたものを、鳩山政権で拒む理由は何もないのです」
こう語る日本金融財政研究所の菊池英博(きくちひでひろ)所長は、今月初め、官邸で鳩山首相と面会している。その感触では、首相も埋蔵金の内訳は十分に分かっているという。15兆円は捻出できると踏んで、「国債発行44兆円枠は堅持したい」との首相発言になったわけだ。
鳩山首相は決断のときだ
亀井大臣と鳩山首相は通じていて、今度の発言も単なるパフォーマンスでなく、首相と連携したものとみていい。それでも財務省が拒み続ければ、主計局長のクビは本当に飛ばされておかしくない。
「政権交代と同時に、局長以上を交代させなかったから、政治主導が進まず、相変わらずの財務省支配が続いているのです。アメリカのようにサッサと幹部官僚は総入れ替えすべきです」(エコノミスト・紺谷典子(こんやのりこ)氏)
こうした声も巷にはウズ巻いている。だれも官僚の味方などしない。勝(かつ)主計局長(昭和50年入省)は、丹呉泰健(たんごやすたけ)次官(49年)の
後任が確実だが、この人事に鳩山内閣が手を突っ込んだら面白いことになる。財務省をトップとする霞が関に全面戦争の度胸はないから、震え上がる。それで初
めて政治主導が定着するわけだ。一種の賭けだが、官僚の省益優先に甘い顔をして、予算編成が越年したら、内閣は一気に弱体化する。鳩山首相は腹をくくると
きだ。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。今のの主計局長の勝栄二郎(かつえいじろう。あの勝海舟=旧幕臣たちの裏切り者で、呪いの対象で、極悪人=の子孫らしい)という人物で、亀
井が勝を柔らかく(でもないが)脅し挙げて、「内閣に敵対する行動を取るならば、クビを斬る」といって、勝主計局長と財務次官の丹後泰健(たんごやすた
け)に金を出させた。
この勝栄二郎 と 武藤敏郎(むとうとしろう)大和総研理事長(元同省事務次官、前日銀副総裁)、坂篤郎(さかあつお)元内閣官房副長官補(元財務省主計官)の3人が、この10年の財務省の最高幹部であって、隠し金のありかを全部知っている。
坂篤郎は前の小泉政権では、官房副長官補(かんぼうふくちょうかんほ)をしていた人物で、今回は、うまいぐあいに、日本郵政株式会社の副社長の形で、斎藤次郎(さいとうじろう)社長の下につく形で、郵政改革をひっくり返す側に付いた。
小泉政権が進めた「アメリカに資金を流す(流失させる)」ことが隠された目的だった郵政民営化は、去年の12月に、押しとどめられた。
この3人にとって上司(親分子分関係、派閥)であった、斎藤次郎(通称”デンスケ”デンスケ人形そっくりだから)は、一七年前に当時の大蔵省を追われた
今回、小沢一郎の力で、日本郵政の社長に任命されて、日本の政治の前面に出てきた。斎藤次郎 は、一七年前の細川護熙政権(この時も小沢一郎が実質的に動
かしていた)の時に、財務省のドンだった男だから、斎藤が小沢一郎と気脈が通じていた。
だから、デンスケが日本郵政の社長に返り咲くことで、官僚の天下り容認だといって、アメリカの手先の新聞たちが、それ見たことかというように騒いだ。財務官僚のドンだった男を、わざわざ復帰させるということは、「天下り容認」だと批判を受けた。
が、一方では、財務官僚からすれば、かつて自分たちの古巣を追われた人物が「自分たちのお金の隠し場所(貯金箱。特別会計の源流=川上である郵貯・簡
保)」の番人の役に復活してきたということは、猛烈な復讐劇であると受けられるはずだ。だから小沢一郎による斎藤次郎人事は、極意の一手であって、すばら
しい手法である。
こうして藤井裕久財務大臣、斎藤次郎元財務次官を上座
(かみざ)に据え付け、かつての部下達と対決させるというやり方は、格式、序列、法律上の権限 の上からの諫(いさ)め、指令 をもっともいやがる財務官
僚たちに一番、効き目があるからどんどんやるべきだ。これは、財務省自体を改革することにもなるから当然やるべきことだと思う。
小沢一郎の弟子たちへの口癖だという「日本を大掃するのだ。きたないものを全て掃除するのだ」というコトバは、すばらしい。
アメリカが、日本市場を攻略するために使ったのが、竹中平蔵のような、大蔵省内のあぶれ組 だったということを考えれば、このやり方は効果を持つであろう、ということなのです。
藤井裕久財務大臣は小沢一郎につき従い、自民党、新進党、自由党とずっと闘ってきたが、去年、一度、小沢に辞任勧告を西松事件のあとおこなってはいるもの
の、小沢側近といえる存在で、年末にも入院したり、ひょっとすれば相当に老人化現象が進んでいると思います。藤井大臣は、主計官、すなわち、主計局の主流
派閥だから、若い主計官たちの「ご養育係」でもあるのだが、今は、若い連中から、「もうこれ以上はへそくりは出せません」とやいのやいの言われて大変だろ
う。
主計局は、主税局(しゅぜいきょく)というもっぱら税金を国民から
取り集める係や、理財局(りざいきょく)のような国有財産の管理の部局、あるいは国際金融局のようなアメリカへの貢ぎ係りの部局とも違う。財務省の本当の
主流で超エリートであり、各省への予算の配分も、この主計官たちが行う。この主流派である主計局にいた者たちでなければ、現役の者たちとの会話が成立しな
い。話が通じないのだ。
アメリカ合衆国のエリートの間では、これを
Lingo(リンゴウ)と言う。プレッピイ・スクール(有名進学私立高校)出で、エリート大学を出たアメリカの国家官僚の間でも、同族の人間だけ通じる言
葉を使って話している。話している内容はまったく取るに足りない世間話や下品な話なのだが、「自分と同じ特権的な部族に所属する人」としか話が通じない。
そういう特殊な世界がどこの国にもある。人間というのは、そういうきたない生き物だ。
財務省の国際金融局出身では行天豊雄(ぎょうてんとよお)という人物がいる。これが藤井裕久大臣の特別顧問に迎え入れられた。
(転載貼り付けはじめ)
「通貨政策担当の財務省特別顧問に行天氏 藤井氏が信頼感」
朝日新聞 2009年9月17日
藤井裕久財務相は17日未明の就任会見で、大蔵省(現財務省)元財務官の行天豊雄・国際通貨研究所理事長(78)を通貨政策を担当する同省の特別顧問に起用する、と発表した。「日本で最も国際金融の世界で信頼がある」(藤井氏)のが起用の理由という。
行天氏は、80年代のプラザ合意やルーブル合意などの際に政府を代表する中心的な役割を担った。大蔵省では藤井氏と同期の間柄にあたり、藤井氏は会見後、米国家経済会議のサマーズ議長の名前を挙げ、「(彼らと)対等以上にものがいえるのは彼だけだ」と述べた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。この朝日の記事で書かれているように、行天は、アメリカにお金を貢ぐ係のドンのひとりといってもよく、1986年に、国金局長のあと財務官
(次官とも言われる。英語では、事務次官と並んで、vice minister
「(事務方の)副大臣」)というポストにいて、そのあと民間の銀行に入った人物だ国金局(国際金融局)出身の元官僚たちのことを「通貨マフィア」とも呼ぶ
が、その「大親分」は、大場智満(おおばともみち)という人物である。相当にワルい人間である。日本人で、アメリカの手先代表のひとりだ。
この大場の次が行天で、その次の財務官が内海孚(うつみまこと)だ。そして、今回、行天だけが通貨マフィアの中で、鳩山・小沢ラインに協力する姿勢を見せ
たわけだ。したがって、行天のさらに子分にあたる、榊原英資(さかきばらえいすけ)元財務官(まさしく、国金畑、今は、財務省国際局という。あの玉木林太
郎”タマリン”が、財務官 )が、藤井裕久財務大臣の入院後、その病状次第ではその後を継ぐのではないか、ともいわれている。
だから、鳩山・小沢政権の各省官僚たちとの激しい闘争は、財務省の内部に元財務省出身者という同じ部族共同体の人間を送り込み、内部を分裂させるという手法で行われている、ということがわかる。
このようにして、亀井大臣の奮闘で、「中小企業を助ける公共事業もどんどんやるべきだ」という掛け声で、来年度の予算案は92兆円ということで「仕上が
る」ことになって、まずは目出度(めでた)い。しかし、悪意に持ちて憎悪に駆られたテレビ・新聞10社は、新年になって、鳩山由紀夫首相の、年頭の国民へ
の挨拶の番組や、記事さえ作らない。驚くべき、卑劣集団である。
マニフェストで掲げた民主党の最大の理念である、貧しい国民に直接お金を配るという政策をどうしても行わなければならない。だから、ようやくこの規模になったわけだ。これは、貧しい国民のための政党が民主党であるということだ。民主党は保守党ではない。
だから、私は、自分のあちこちの講演会では、たいていは経営者や資産家の集まりだから、「皆さんは、鳩山政権が気に入らないでしょう。しかし、皆さんの従
業員が、満足に暮らせるだけの給料をもらっていないから、だから、国(政府)が、一番下の方で困っている国民にお金を直接配るしかないのです。それが、ケ
インズ主義の政策の、『有効需要の創造』であり、需要=消費の喚起であり、それによって、国民経済(ナショナル・エコノミー)の景気が上向くのです。 だ
から、今の民主党とは別に、新しい日本の保守政党が出来なければならない」ということも言っいます。
小沢一郎が率(ひき)いる日本民主党は、仕方なく貧しい層の国民と労働組合の党である。これは、ヨーロッパ型の伝統的な社会民主主義(しゃかいみんしゅ
しゅぎ)という、やや左(ひだり、レフト)の政治思想に基づいた政党であるから、保守党ということにはどうしてもならない。
だから、私は、みんなの党 をつくった渡部喜美(わたなべよしみ)元金融大臣や、河野太郎(こうのたろう)衆議院議員を中心にした、汚れていない世代の若
い保守政治家たちで、新しい保守党を育てて作っていくべきだと思います。それが日本の経営者や資産家たちの気持ちにピッタリと合って、彼らの意思と利益を
きちんと代弁できる政党になるべきだと考えている
小沢一郎は、厚かまし
くもというべきか、さすがだなあ、と私は思いましたが、この12月30日だったと思いますが、「自分に年齢的な余裕があれば、もう一度民主党だけでなく、
自民党も育て直したい」という発言をした。それが小沢の本音だろうと私も思います。小沢一郎の人間的な大きさがよく表れています。今の自民党は、いったん
潰(つぶ)すしかない。それが日本国民のためになる。
特別会計の話に戻
しますが、この特会(とっかい)は歳入が、すべてで 387兆円、歳出が359兆円あるようだ。これが平成20年(2008年)の決算内容です。というこ
とは、この差額で28兆円の剰余金というものが存在する。このうちの4兆円くらいは積立金としてストックされるが、残りの21兆円が翌年度に繰り越される
という形になっています。この特別会計は、国土交通省や厚生労働省などにも分配されて地方の各県の予算の中にも紛れ込ませてある、
これらは、帳簿上は既にいったん使ってしまったお金として処理されている。だから表に出ない。これらがあちこちの独立した勘定に、脂身のように密かに隠さ
れているので、すでに使ったことになっているお金ですから、なかなか浮かび上がらないような仕組みになっている。財務官僚たちの隠し方の手が込んでいる。
それが「国家のサイブを預かる人間たち」の腐敗した特権である。
このカ
ラクリは非常に複雑に出来ている。「処理済みなのだけども、累積されているお金」なのです。例えば、あれこれの事業が終わり、経費が処理された残りや、巨
大な公共会館などのビルなどが建ったときの保険金のようなもので、すでに償却されているのだけれども、実際にはお金が密かに余剰金や別段金の形で隠し持た
れている。
それらを財務官僚たちが握りしめることで、日本の国家を動か
してきた。これは財務官僚たちの言い訳としては、アメリカから資金を貢げという脅迫が来た時のために隠しているという意味も持っている。アメリカは、事
実、何か困ると、そのたびに日本をサイフ代わりに使ってカネを出させてきた。財務省は国民や政治家には何も教えないでそういう隠し金を長年持っている。
今、アメリカべったりだった、属国奴隷のようだった自民党政権が倒れた。しかも世界的な未曾有の経済危機という事態の中で、この隠し金を徹底的に表面に出
していくこと、国民の福祉や生活のために使うことが大事だ。国民のお金なのだから、官僚たちの勝手にさせないで、国民のために使ってしまうのがいい。埋蔵
金は、あと最低で70兆円、多ければ200兆円ぐらいある。
それから次のテーマです。
鳩山由紀夫首相の資金問題(お母さんからの支援金)を執拗に追いかけてきた検察庁は、今度は、年末の28日頃になってから急に小沢一郎の資金管理団体である陸山会(りくざんかい)の土地購入問題をほじくり返す攻撃に出てきました。
今回は、まず雑誌数誌にリーク(公務員法違反の違法行為である)しておいて、それから大新聞に一斉に書かせた。これに 呼応して 自民党の悪質な院外団
(いんがいだん)や右翼団体や、令のネット右翼のブログの書き手たちが計画的に焚きつけるというキャンペーンが始まった。
陸山会が持っている土地やアパートが10ぐらいあるようだ。その購入資金の動かし方の不透明さをわさと大きく取り上げた。資金の動きが、政治資金規正法に
基づく政治資金収支報告書(せじしきんほうこくしょ)に記載されていないではないか、として、石川知裕(いしかわともひろ)という現在は衆議院議員に当選
した小沢一郎の秘書を事情聴取(任意出頭)で、締め上げているという動きになっている。
(転載貼り付けはじめ)
「土地取引「小沢氏の指示」 石川議員、地検聴取に証言」
朝日新聞 2010年1月1日
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」が2004年に取得した土地をめぐる問題で、当時の陸山会の事務担当者で元秘書の石川知裕衆院議員
(36)=同党、北海道11区=が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、土地取引は小沢氏の指示で始まり、購入原資の約4億円が小沢氏の資金だったと認
めていたことが、関係者の話でわかった。約4億円は、長年の政治活動で得た資金の可能性があるという。
石川氏は関係者に対し、取引を進める中で「小沢氏と直接、電話やメモでやりとりすることもあった」と証言しているという。特捜部も、石川氏の再聴取など
で、小沢氏が不明朗な資金操作についてどこまで認識していたかを調べる見通しだ。また、購入資金などで小沢氏しか分からない事情があるため、小沢氏を任意
で聴取する必要があるか、慎重に検討するとみられる。
この問題では、陸山会が04年10月29日、東京都世田谷区の宅地を約3億4千万円で購入。その数日前から、総額約4億円が複数の関連政治団体経由などで陸山会の口座に集められ、土地代金に充てられたことが判明。
この約4億円は、同会の政治資金収支報告書の収入に記載されていない。石川氏が聴取の際、この資金操作などへの関与を認めたことから、特捜部は、石川氏を政治資金規正法違反(不記載)の罪で在宅起訴する方向で検討しているとされる。
複数の関係者によると、この土地取引は、小沢氏が、同会の会計責任者だった公設第1秘書・大久保隆規(おおくぼたかのり)被告(48)=西松建設の違法献
金事件で公判中=に、秘書寮の用地の取得を指示して始まった。大久保秘書は、対象地を探し、後の経理手続きは石川氏に任せたという。
一方、小沢氏側の関係者によると、石川氏が「小沢氏の資金だった」と認めた購入原資の約4億円について、小沢氏の政治活動で得られた資金だった可能性が高いという。特捜部は、この資金が小沢氏個人の帰属か、政治資金かの解明も進める。
同会の04年分の収支報告書には土地取引に関する記述がなく、05年分に記載されているため、石川氏ら3人が同法違反容疑で刑事告発された。小沢氏は記者会見で「単純ミスだ」と釈明している。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 このように元日に、上の朝日新聞だけではなく他紙もそろって、この土地取引の問題を大々的に報じた。だから、私も年頭にこの問題を論じないわけにはいかなくなりました。
これは去年3月以来の検察庁、東京地検特捜部と小沢一郎の戦いの新しい展開です。佐藤優(さとうまさる)氏が前にコラムで書いていたとおり、検察は民主党
攻撃をする際に、小沢堤(つつみ)と鳩山堤(つつみ)という二つのルートで攻撃を仕掛けている。佐藤氏は 「佐藤優の眼光紙背:第63回」(ライブドア
ニュース)に、次のように書いている。
(転載引用はじめ)
筆者の見立てでは、現在、検察は2つの突破口を考えている。一つは鳩山由紀夫総理の「故人献金(こじんけんきん)」問題だ。もう一つは、小沢氏に関する事件だ。小沢氏に関する事件は、是非とも「サンズイ」(贈収賄などの汚職事件)を考えているのだ