冬至は一年中で昼が一番短く、夜が一番長い日です。この日を過ぎると日一日と昼が長くなるので、一夜明ければ「陽春」の訪れにつながることから、大昔からこれを祝う風習がありました。
冬至祭りを行い「一陽来復」というお札を頒(わか)つところもあります。
また冬至の日、かぼちゃやこんにゃくなどを食し、ユズ湯に入るのも、太陽の光の強い時季にできた野菜を神様にお供えし、私たちもその力をいただくという意味があります。
いちよう‐らいふく【一陽来復】
《易(えき)で、陰暦10月に陰がきわまって11月の冬至に陽が初めて生じることから》陰暦11月。または、冬至。《季 冬》
冬が去り、春が来ること。新年が来ること。「―の春」
辞書:大辞泉
この冬至に、「ゆず湯」に入り、「冬至かぼちゃ」を食べる風習が日本にはあります。
「ゆず湯」は、厳しい寒さの中でも健康に暮らせるようにと、浴槽に柚子を浮かべてはいるお風呂のことです。ゆず湯は、風邪を防ぎ、皮膚を強くするという効果があります。
では、何故、冬至に風呂なのでしょうか。
この答えは「とうじ」という言葉にあるのです。
冬至の読みは「とうじ」。というわけで、湯につかって病を治す「湯治(とうじ)」にかけています。更に「柚(ゆず)」も「融通(ゆうずう)が利(き)きますように」という願いが込められているのです。江戸庶民から生まれたとのことです。
「かぼちゃ」は、厄除けになる、病気にならないと言われています。
実際にかぼちゃには、カロチンやビタミンが多く含まれています。
冬にビタミンなどの供給源が不足した時代に「かぼちゃ」は貴重なものだったといえます。
また、冬至を過ぎると「かぼちゃ」が腐り始めるので、それまでに食べてしまおうという庶民の知恵であったとも言われます。
今年の冬至は12月22日です。
したっけ。