昨日は夕方から雨の予報でしたが降らなくて、蒸し暑い夜でした。今日もどんよりとした空模様。3時頃から雨の予報です。
今日は、ぶどう棚の下にひっそりと咲いていた「ドクダミ」を紹介しましょう。恐ろしい名前ですが可愛い花です。
毒痛み(ドクダミ) ドクダミ科
学名:Houttuynia cordata
別名:ジュウヤク(十薬)ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)。
花期:初夏 5/20頃~ 6/ 末頃。
「毒」を「矯め(ため。収める、の意味)」る、即ち、毒を止める効能があるところからの命名。葉、地下茎は漢方薬になる。(「どくだみ茶」というのがあります)
日陰やじめじめした場所に群生している。4枚の白色の総苞(花弁に見える部分)のある棒状の花序に淡黄色の小花を密生させる。本来の花には花弁もがくもなく、雌しべと雄しべのみからなる。
どくだみの名前の由来は、特有の強烈な匂いから「何かの毒が入っているのではないか?」と、ドクダメ(毒溜め)と呼ばれるようになり、ドクダミに変化したといわれる説と、ドクダミは古来、吹き出物の薬として使われており、吹き出物は体の毒が吹き出すものと考えられていたため、それを治す草「毒矯め(ドクタメ)」がどくだみに変わったという2通りの説があります。
強烈な匂いは十分に陰干しすることで,全くなくなるそうです。
またドクダミは漢方名で「十薬(じゅうやく)」と呼ばれます。江戸時代の儒学者であり博物学者でもあった貝原益軒(かいばらえきけん)が、著書「大和本草」の中で、ドクダミについて「十種の薬の能ありて十薬となす」と記したことがきっかけです。実際には10以上の多くの効能をもっており、ゲンノショウコ、センブリとともに、日本三大薬草のひとつです。ドクダミのエキスを抽出したドクダミ湯は、あせも・しっしんなどに効果的で、ムシムシする今の時期にぴったりの薬湯風呂です。
ドクダミの漢字表記には色々あります。「毒溜み」でしょうか。本当は,「毒矯」だという説があるようです。「毒彩」と書いてある国語事典もあるそうです。図鑑では「毒痛み」「毒矯」「毒溜み」など。
因みに『広辞苑』には、
どく‐だみ【蕺草】
(毒を矯める・止める、の意。江戸時代中頃からの名称) ドクダミ科の多年草。雑草として各地に分布。茎は高さ15~35センチメートル。地下茎を延ばして広がる。葉は心臓形で悪臭をもつ。初夏、茎頂に、4枚の白色の苞ホウのある棒状の花序に淡黄色の小花を密生。全草を乾したものは生薬の 菜シユウサイで、消炎・利尿剤などとして用い、葉は腫物に貼布して有効という。ドクダメ。十薬ジユウヤク。古名シブキ。 夏 。書言字考節用集「羊麻草、ドクダミ」と書いてありました。
したっけ。
スギナとタンポポ以外は花なのか草なのか区別がつかないので、成長するが儘にしていたモノに、この花が咲いています。
ああ、この花を「ドクダミ」というのね。
今日は一つ物知りになりました。