ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

宇筒井川

2014-09-03 05:00:00 | 田舎

楽しい筈の8月は前半と後半に台風が来たり大雨が降ったりで、今年の夏は散々だった人も多く居られると思います。私もたいして面白かった夏ではなかったのですが、何とか無事に生きております。先週の木曜の夜から考えられないほど涼しくて、朝方は姫で寝ているのと同じくらい寒く、上布団が必要なくらいで、こんな異常なら歓迎なのですが、人の命にかかわるような異常は、自然と言えどもなるべく避けて通って欲しいものです。とは言え自然の力は人間にはどうすることも出来ないほど大きく、人間は自然と共生していくしかないのに、自然に働きかるぐらいならまだしも、自然を破壊してまでも文明を発達させてきたのです。もうそろそろ自然を支配しようとは思わないで、自然の中で自然と仲良く暮さないか、そういう思いでいるこの頃ですが、人間も一種の自然の生き物、人間を含めての自然と対峙するのは原子力でしょう。原爆を2度も落とされ惨事となった国である筈の日本国が原子力に頼る発電に活路を求めているのは本末転倒というもの、今は一基も稼働していない原発ですが、内閣総理大臣の狙い通り原発を再開するとなれば、万が一にでも事故になったとして、連鎖反応が起こったなら、日本の国はもう全ての範囲で廃土となり、生き残れた人は僅かで、国土強靭も経済発展も何もかも、一切のものを失ってしまうのです。

             

GWの頃から古座川町役場主催のジオパーク巡りのスタンプラリーが始まっていましたが、夏には第2弾のスタンプラリーが始まっていました。前回は全部巡ると古座川のステッカーが貰えましたが、今回は抽選で古座川特選の名産物やTシャツが当たるのです。でも当選者は全部で13人、あまりにも少ない気がしてなりません。一般的に串本へ観光に来る人はジオパークの中では橋杭岩に簡単に行くことが出来ますが、次に行くとしても一枚岩、古座駅前を通って一枚岩へ行くには途中で牡丹岩、途中遠回りしても虫喰岩へは寄れますが、滝の拝へ行こうとする人は少ないんじゃないか、そうなると全部回る観光客はきっと少ないとでも見積もっているような気がします。

             

そうなるとジオパークを巡るのは私のような長期滞在者か地元の人と言うことになり、地元の人がこんなラリーに参加するかなぁという思いも湧いてくるのですが、滝の拝へ行く途中で前回の景品のステッカーを何枚も貼ってある車を見かけました。

広島では大雨で大災害となっているのに、私は21日の昼にのんびりと滝の拝へ出かけました。トンネルを造っているので途中ダンプカーとすれ違う恐れがあるので、昼の休憩時間を狙って12時を回ってから出かけたので、ダンプに出逢うことはありませんでした。滝の拝では道の駅より南側を工事中、現在は新しく出来たトンネルを抜けて最後の300mほどが旧道のままなので、トンネルからまっすぐ新しい道を造っているようです。でも最後の300mは道が細いと言っても見通しが効くし、注意していればすれ違いはそんなに難しくありません。

スタンプを押して帰ろうと思うと1時を回っていたので車1台がやっとのところでダンプと出会うのがイヤだったので、宇筒井や大桑を通る山道で七川へ抜ける道を選んだのでした。山道と言っても残存している滝の拝への道の細い所よりは少々広い、軽なら行き交えることが出来るぐらいの道幅です。『古座川風土記』には古座川町内に徳本上人の念仏碑が多数有ると(手元に本が無いので正確な数は分らない)書いてありましたが、滝の拝から30分ほど走った山の中にも有りました。珍しい花押が刻まれている碑が有るとも書かれていましたが、これの事だったかどうか・・・

         

『古座川風土記』には大桑に誰かの立派な屋敷跡が有ると書かれていたので、ゆっくり走っていましたが、このような山道なので標識も無く、何処に有るのか分からず仕舞いでした。地図を調べるとこの辺りは土井という地名、もう大桑は過ぎてしまっています。人しか通れなさそうな橋や石垣が残っていますから、この辺りにも人は住んでいたのでしょう。ここでは歩いているのですが、左側の山手に新しいと思われる碑が建っていました。

             

東山神社との刻、でも何処にも鳥居や祠らしき物は見当たりません。氏子の名前が数名刻まれてありました。国土地理院の地図にはこの地点に鳥居のマークが描かれています。

             

明神から滝の拝へ行く途中で山手という標識のあるところがありましたが、そこから大桑へ抜ける道を示していました。ここはその林道の終点、山手まで8、1kmと書かれています。歩いても2時間、でも往復すると4時間はかかりますから歩きはしません。

             

山手への林道の終点から歩いて5分、ここには立合への林道が有ります。立会川地区まで8、6kmの表示が有ります。立合へ抜けれるなら帰るにはこの道が一番早いかも知れませんが、途中どんなところか分らないし、霜露の集落が眺められる尾根にも行きたかったので、この林道も通りませんでした。どちらの林道も国土地理院やGoogleの地図に載っていますから、とんでもない道では無さそうです。

結局霜露の集落が眺められるところは、木材の切り出し作業中で、作業する車や木材があちこちに置かれていて、愚車を停めるところがなかったので、写真を撮ることができませんでした。

       

立合への林道の終点から20分ほどで七川に到着、古座川は雨後の増水で濁り、流れが速くなっていたのに、ダムにはあまり水が貯まっていませんでした。頌徳碑が設けられているのは知っていましたが、何を書いてあるのか興味も無かったのですが、どうやら佐藤新次朗という人の偉業を讃えた碑のようです。翁は七川村の出で、村長から県会議員、県議会議長にも就いたと書かれていますが、昭和8年の建立になっています。駐在所に設置された高度を示す物差しには海抜110、0mと示されていました。ここなら巨大津波には安心です。