国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

まさに映画のようなアルバム

2011年03月17日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
あるインタビューでエルトン・ジョンが
「レディ・ガガはジョン・レノンと似ている」とかいう発言をして
そのことがネットニュースで流れていた。
僕はレディ・ガガが
「派手な服装をしている奇抜なオネーさん」程度でしか知らないため、
どこら辺がジョン・レノンと似ているのかはよく分からない。
雰囲気なのか、それとも歌で作り出す世界なのか…
まぁ、それをまた奇抜な生活をしている
エルトン・ジョンが言っているのだから、一体どんな意図があったのか不明だ。

芸能ニュース的にもエルトン・ジョンという人は様々な話題提供者であるが、
その音楽センスはかなり高いものだと思う。
しかも独特の世界観をきっちりと表現ができている。
コンセプトアルバムを作り出そうとしても、
統一された世界観を音楽で表現するのはかなり難しい。
だが、エルトン・ジョンはそれを難なく、しかもポップに創り上げてしまう。

『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』
邦訳して『黄昏のレンガ路』と、言葉のセンスがたまらなくいい。
しかもジャケットには、ポスターの中に入り込もうとするジョンの姿が描かれている。
このブックレットを見ていくと、
歌詞に合った絵が添えられていて、しかもそれが映画のように統一された世界である。

もちろん、これだけならばアルバムコンセプトが優れていたものだろうと言える。
だがその中身も十二分に濃い。
オープニングを飾る「葬送~血まみれの恋はおしまい」では、
ジョンの力強さ溢れるピアノ演奏に激しい演奏が絡み合う。
「風の中の炎のように」は後にリメイクされるが、
ピアノだけで語り弾くだけよりも、
ロッカーとしてのジョンの姿勢をうかがい知ることができる。
ポップあり、ロックあり、ブルースありと多様な才能を見せてくれる。
まさにエルトン・ジョン・ムービーだ。