国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

仕事の背後で流れているのは…

2011年03月02日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
3月ともなれば年度末である。
だから何だというわけではないが、自然と忙しくなってくるから大変だ。
巷では花粉にインフルエンザなどと病気も流行っている。
今朝も気が付いてみれば、起床時間を三十分も遅れてしまい
危うく遅刻のところだった。
「疲れてるんだろうな」と思い、
「ファイト一発」を飲んでみたら、夜も9時を過ぎたら元気が出てきて、
ちょっと仕事を進めてしまった。
そんな時でもやっぱりジャズを聴きたいと思ってしまう。
「ながら」聴きはよくないのだが、
仕事の邪魔にならない程度に何かを流しておきたい。
となるとピアノ系のアルバムだ。

エンリコ・ピエラヌンツィの『プレイ・モリコーネ』
ピエラヌンツィはイタリア出身のピアニストであるが、
ここ最近飽和状態のピアニストの中で
ようやくその名が知られてきた人である。
ヨーロッパ系の落ち着いたピアノの音に、豊かな叙情がのれば
それこそ誰でも聴きやすいピアノ・トリオアルバムができあがる。

エンニオ・モリコーネという映画音楽作曲家の曲を取り上げた作品である。
僕はモリコーネという人を全く知らないのだが、
ピエラヌンツィが一つ一つを丁寧に弾きこなしていくと
しっかりとそのメロディーが残っていく。

何よりもサイドが強くて、ベースがマーク・ジョンソン
ドラムがジョーイ・バロンということでどちらも一流のミュージシャンだ。
特にジョーイ・バロンの勢いを殺したドラミングとブラッシングは
ピエラヌンツィの世界観とマッチしていて、アルバムに潤いをもたらしている。

1曲目の「さらば愛しき人よ」などは本当に水を弾くかのような柔らかなタッチで
テーマを少しずつ崩していくピエラヌンツィのピアノが愛おしい。

こんなことを考えているといつの間にか仕事が仕事でなくなってしまう。
困ったことだ…