国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

ヒップ・ホップ事始め 一応ヒップ・ホップも聴いてます

2011年02月28日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
さて、今日で2月も終わろうとしている。
何かといって出費がかさんだ月だった。
何を言ってもヒップ・ホップとの出会いは大きいだろう。
ただ、なかなかにその音楽の楽しみを十分に味わい尽くすことは未だできていない。
何故かと言えば簡単なことだ。
聴き込みが足りていないのだ。

ここ数日ジャズをのんびりと聴く時間があり、
やはり聴いていると「ジャズって本当にいいもんですねぇ」と思えてしまう。
耳の方もずいぶんと聴き分けができるようになってきたこともあり、
それこそジャズを楽しむ土台はしっかりと出来上がってきているのだ。

一方で新しいものというのは不安が付きまとう。
つまりは「分からない」ということへの恐怖心だ。
僕の場合、ジャズはほぼ直感的に「聴きたい!」という気持ちから聴き始めた。
これに勝る気持ちはないだろう。
ところがヒップ・ホップはわいて出たような話から
「よし、聴いてみるか」という学習要素もあるところからの聴き始めだ。
ただでさえ時間が限られていることを考えれば、
とにかく聴いて耳を慣らしていくほかにないと思うしかない。

となればジャズとヒップ・ホップに共通しそうなアルバムが重要だ。
そこでマッドリブの『シャドーズ・オブ・ブルー』を聴いてみる。
これはマッドリブがブルーノートのアルバムを使って、トラックを作り、
ブルーノートの再解釈を行っているアルバムである。
確か連続講演会で聴いたときは、あまり売れなかったアルバムだそうだ。
だが、ブルーノートが基になっているなら取っつきやすい。
ジャケット裏に元ネタが書いてあるから「なるほど」と思いながら聴くのだが、
そもそもその元ネタが結構コアなアルバムのため、ほとんど分からない。
トラック4トンのLPを持っているだけのマニアックさはある。

まぁ、音楽について詳しく述べることはできないのだが、
やっぱりそれはジャズという音楽自体を解体し、そこに新たな命が吹き込まれている。
ラップなども入っていないから、
音を純粋に楽しみ、ラップに慣れていくのには最適かな?

ジャケットは素晴らしい! でも、その向こう側にある音も素晴らしい。両者に関係はない

2011年02月27日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
このジャケットは見るたびに「どうやって撮ったんだろう」と思ってしまう。
湖(海ではないだろう)の中に視点がある。
水草か、いや水中の砂埃がすすっと舞い上がる。
白いドレスに身を包んだ女性(女性でなければならない)が湖面をゆるゆると流れる。
手足の感じからではまだ動きがある。
顔だけは息がつけるように水場に出ている。
そこに柔らかな月の光が差し込んでいる。

僕に文章力があるのならば
もっと叙情的に(かつ想像力を交えて)書くことができるだろう。
それぐらいジャズのアルバムジャケットとしては魅力的だ。
タイトルや演奏者が書かれているわけでもない。ただ、写真があるだけだ。
裏をめくってみて初めてそのアルバムのタイトルと演奏者が分かる。

ビル・エヴァンス&ジム・ホールの『アンダーカレント』である。
僕が神保町の『BIG BOY』で初めてリクエストしたアルバムでもある。
大意はない。普通にエヴァンス・トリオを頼むのは気恥ずかしい。
ならエヴァンスとジム・ホールのデュオのこのアルバムならば
ちょっとひねりも利いている。
ただそれだけのことだ。

まぁ、これなんかを聴くとエヴァンスのリリシズムという言葉が出てきがちだが、
これはかなりジャケットの先入観があると思う。
実際に1曲目の「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を聴いてみれば、
エヴァンスの攻撃的タッチを感じることができるだろう。
『ポートレイト・イン・ジャズ』の「枯葉」同様に、かなり独自の解釈をしていて、
しかもスピーディーにスリリングにピアノに向かっている。
そこにジム・ホールのギターがガッツリと組んでいく。

この後の曲が少しおとなしめだが、アルバム全体を通した緊迫感は
安易にリリシズムという言葉だけでは語り尽くせぬだろう。
美しい音でありながらもデュオという形式に
エヴァンスは果敢に臨み、ジム・ホールも上手い具合に絡み合っている。

さて、ジャケットだがずっと眺めているとどうも模型のような感じがしてくる。
うーん、どうやって撮影をしたのか気になるなぁ。

2月26日(土)のつぶやき

2011年02月27日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
10:34 from Samsung Mobile
今日はやけに風が強い。花粉もずいぶん飛び始めたようだ。辛い季節になるなぁ~
10:56 from Samsung Mobile
電車が止まった… 長く延びた路線はそれだけ弊害が多くなるもんだ。便利と不便が背中合わせ。
18:39 from Samsung Mobile
ちょっと早めの夕食。今日も『いーぐる』の連続講演。
18:40 from Samsung Mobile
なぜ人は食べ物を写真にとるのか?
23:48 from goo
困ったときのマイルス頼み #goo_toyokoba1030 http://blog.goo.ne.jp/toyokoba1030/e/a462f0cf9af5926c122f0661d3d03881
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彼を通らずして、ジャズの進化は分からない

2011年02月26日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
「さぁ、次は何に行こうかな?」と悩んだときは
とりあえずマイルスをかけてしまう。
理由としてはその幅広い活動の中に、多種多様の音楽形態が含まれているからだ。
若々しきころのパーカーとのビ・バップ。
自身のスタイルを形成しつつあるクール。
新しい形の模索であるエレクトリック等々…
(何だか卒業式の呼びかけのようになってきた)

マイルス研究家の中山康樹氏曰く
「サイドマンもマイルスとやっているときが最高!」という
ある種の「マイルス至上主義」も聴いていくうちに
「なるほどなぁ~」と最初の反発心が弱くなっていってしまうのだから、
マイルスのアルバムは聴いておいて損はないのだ。

エレクトリックに走った理由は、
ロックに対抗とか、とりあえず売れる路線に走っただとか
諸処様々あれど、結局のところ「格好いい」というキーワードを要に
マイルス側にも聴き手側にも共通する単純な理由からではないだろうか?

フィルモア・イーストのステージに
マイルスが立った記録が『アット・フィルモア』である。
この時のステージでマイルスは受け入れてもらえるのか不安だったが、
結果として大成功だったとしている。
このころになると誰がどんな演奏をしているのかを聴き分けるのが大変だが、
サイドにキース・ジャレット、チック・コリア、デイブ・ホランドなどと
豪華メンバーが揃っているのを見れば、
「マイルスを通らずしてジャズは語れない」と実感してしまうだろう。

水曜から土曜まで出演した記録がメドレーになり連なる。
テオ・マセロの手は入っているが、美味しいところはてんこ盛りだ。
特に金曜日にはキースとコリアが激しくオルガンとエレピでぶつかり合っている。
聴き終わって、「やっぱ、マイルス選んで正解だったな」と思ってしまう。
それがマイルス・デイヴィスなのだ。