国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

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3年目突入! そんなわけで今日はトリオのアルバムを

2011年03月01日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
今日からこのブログも3年目に突入する。
まさか3年も続くとは思わず、
それでもまだ十分に聴き終えることのないジャズの広大さを噛みしめつつ、
とりあえず今日のアルバムの紹介だ。

「3」とくれば「トリオ」
ということで今日はトリオのアルバムを取り上げよう。
エルヴィン・ジョーンズの『プッティン・イット・トゥギャザー』である。
トリオなら、ピアノ、ベース、ドラムとくるものだが、
このアルバムはサックス系、ベース、ドラムときている。
そう、ピアノレス・トリオだ。
そもそもピアノは、結構しっかりとコードを叩き出してしまう。
(音楽の授業の前の「ジャーン・ジャーン・ジャーン」を思い出してもらいたい)
そうなるとコードががっちりと曲の形を作ってしまいがちで、
音楽的に窮屈に思うミュージシャンがこの形を好む。
特にサックス系のトリオといえば、ピアノレスが結構あるものだ。

今回のサックス奏者がジョー・ファレルという人だ。
テナー、ソプラノ、フルート、ピッコロを駆使しているのだが、
このアルバムの最大の肝でもある。
正直ジョー・ファレルがいなければただのピアノレス・トリオ編成の演奏だが、
ファレルの演奏が、このアルバム全体を引き締め
かつ異様な雰囲気をかもし出すのに一役かっている。
後にチック・コリアと『リターン・トゥ・フォーエヴァー』を出すことを考えると、
その卓越したセンスがやはりあるのだ。

ドラムはエルヴィン、ベースはジミー・ギャリソンと
コルトレーン・バンドのメンバーであるからその音楽の質の高さも分かるだろう。
僕はジミー・ギャリソンのベースが結構好きで、
メロディアスでグーンと伸びてくるところがいい(ただマンネリ的だけど)。

このアルバムは聴けば聴くほど味がにじみ出てくる。
特にジョー・ファレルには注目の1枚だ。