国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

早く日曜日がこないかな。何かいいことがあるわけではないけど…

2010年03月23日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
巷では3連休だったため、昨日などは随分と道路も混んでいたようだが、
残念ながら年度末に向けて忙しい僕は、
仕事が終わらずヒーヒーと書類とにらめっこをしていた。
その甲斐があってかどうにかこうにかメドを付けることができて
ほっとしている状況である。

さて、最近はボブ・ディランを中心に聴いてきたいたため
そろそろジャズに戻るかと思い、
今日手に取ったのはバリバリのハードバップだ。

ブッカー・アーヴィンの『ザ・ソング・ブック』である。
ブッカー・アーヴィンという人、ジャケットを見てもらえば分かるが、
ちょっと怪しめのサングラスのおっさんである。
この人のテナーはイカしている。
鋭くつんざくような音がコルトレーンだとすると、
アーヴィンのテナーは、速くとも充分にゆとりのある音色である。
聴くにしても細かいところにまで集中をしなくとも
自然と耳に入ってきて馴染んでいく。
集中力を高めれば、アーヴィンの奏でる音がほんわかと柔らかくも
どっしりと地面に根ざした樹木のようにズンと迫ってくるような存在感がある。
ときおりこうした濃いサウンドが何よりも心地よく
まるで肩の疲れを揉みほぐすかのように欲しくなるのだ。

ピアノのトミー・フラナガンがどの演奏でも脇をしっかりと支えている。
「カム・サンデイ」のアーヴィンとフラナガンの掛け合いは、
「あぁ、早く日曜日がこないかな」という今の僕の心を刺激する。
そう、こんなゆったりとした休日が僕は欲しいだけなのだ!
と、思わず絶叫したくなる。
ドラムのアラン・ドウソンが叩くメリハリのあるドラミングもいい!
ピシピシとしっかりリズムが刻まれ、自然とスイングしてくる。

有名でなくともジャズには良い演奏がたくさんあるのだ。
まぁ、それを追い求めていくのは大変だけど、
それがまた楽しいのだ。