ぶら・のび

自分のために何か楽しいことやってますか?

Show Windowの前で最終回

2019年09月24日 | Weblog

Show Windowの前で


最終回



なんだよ〜 チャラチャラしやがって・・・何がヘレステーキだよ!

「あれ?」

なんか見覚えのある女だな・・・・

どこかで見たような?

待てよ・・・・

まさか?

でも髪は短く色も違う・・・そして肌の色も・・・・

う〜ん・・・・・人違い?

それとも思い過ごしかな・・・・

でも確かめるにもこんな格好じゃ店にも入れないし・・・・

でもなんか気にかかる・・・・

自分を納得させる為に店から出た後を付ける事にした


後ろ姿は確かに見覚えのある美人線

ねぶりつきたくなるような綺麗な足首

そしてたまらない腰のくびれ

俺はすぐ頭にピンときた!

間違いない! あの女だ! 

俺の身体が覚えている

絶対に間違いない!


俺は我を忘れ彼女の元へと駆け出しそうになったその瞬間・・・・

俺の横を超スピードでマイバッハが通り過ぎ彼女の横で止まった!


「ただいま〜」

「貴方・・・早かったのね』

「そうか? でも早く君に会いたかったのは間違いまいけどね」

「嬉しい! いいの会社?」

「大丈夫! 後は部下に任せてきたから」

「ヤッホ〜」


「君〜、もうここでいいよ! お疲れ様! もうここから歩いて帰るので、明日またいつもの時間に頼むよ!」


えっ? 前の彼氏とは違うな?  しかも彼女、全然歳をとってないほど綺麗なままだ

そして、幸せそうだ・・・

でも本当は俺が彼女と幸せにならないといけないんだ!

なのに・・・

くそ〜

彼女は俺の女なんだ!

おいつ、人の女を取りやがって・・・・

殺してやる!


もう歯止めが効かなくなり何をやらかすか自分でもわからなくなってきた

俺は一目散に駆け出して男の胸ぐらを掴んでおもいっきり顔面を殴ってやった

「お前! 俺の女に手を出しやっがてどういうつもりだ!」

「何だ急に! 貴様こそ誰だ?」

「俺はな、彼女の彼氏だよ!」

「彼氏?  何を馬鹿げた事を言っているんだ・・・」

「やかましい!」と再度、俺は男の顔を数回殴りつけた

「やめて! 何をするのよ?  警察呼ぶわよ!」

「あ〜呼べるものなら呼んでみろよ!  どうせ捕まるのはこの男なんだからな・・・」

「人の女に手を出したのは、こいつなんだ」

「人の女ですって?」

「何をおかしな事を言っているのよ?」

「今、貴方が馬乗りになっているのは私の夫よ! いい加減な事は言わないで!」

「何を言っているんだ?  お前は俺の女じゃないか? お前は騙されているんだ!」

「智子、早く警察を呼びなさい!」


そして俺は逆上し持っていたナイフで男を滅多刺しにした

「キャ〜何すの・・・人殺し・・・誰か〜、誰か〜」

「こいつが悪いんだ!  俺の女に手を出すからだ・・・俺は当然の事をしたまでだ・・・お前の為にやったんだよ!」

「貴方おかしいわ! 何を考えているの?  どうして?  どうしてなの?」

「俺はあの日以来、ずっとお前を探して生きてきたんだ!

なのにお前は知らぬ存ぜぬ! これだけお前の事を愛しているのにどうして何だよ・・・・」

「愛してるって?  それは貴方が勝手に思っているだけでしょ・・・

女なら誰でもいい・・・女はやるだけの道具にしか考えていない貴方が

よく、愛しているって言葉が言えるものね?」

「確かにお前と出会うまではそう思ってた!  でもお前と会ってからは俺は変わったんだ!

ひたすらお前を求め探し回ってたんだ!」


「人はそんなに簡単に言葉通りには変われないものよ! 

きっとまた同じ繰り返しをするわ・・・・

だからもう私を追わず自分の人生を歩きなさい!

この始末は私が処理してあげますから、早くこの場を立ち去りなさい」

「どうしても駄目なのか?  頼むよ・・・もう一度だけ・・・・」


すると一瞬あたりが真っ暗になり俺は目を閉じた

しばらくすると辺りが明るくなり元の街の騒音が耳に入ってきた

そして俺はゆっくりと目を開けた・・・・


すると目の前にはエルメスのショウウインドウ

そのガラスには真っ青な空と雲が映ってた




おわり




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1 コメント

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show window (ブラックロビー)
2024-06-11 21:31:11
展開としては面白いね
男は意外に女性と比べれば未練がましい所がありますよね
振っても振られても次々と出会いがあればいいのですが、いつかわは年齢も相重なって最後は1人になるか、誰かに受け止めてもらえれるか?
私の場合は辛抱こそが世間から見たら夫婦らしく見えるにでしょう
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