ジッタン・メモ

ジッタンは子供や孫からの呼び名。
雑読本の読後感、生活の雑感、昭和家庭史などを織り交ぜて、ぼちぼちと書いて見たい。

〔年歳 2008〕 2月17日~2月26日

2008年03月07日 | 2008 読後の独語
2月17日
 以前からリクエストしてあった本が届いたと図書館から連絡あり。
「評伝 高野長英」( 鶴見俊輔 藤原書房)を借りてくる。
 杉戸町町議・改革市民クラブの第1回議会報告会が同内のホールであるというので出席してみた。
 この新会派は春日部合併反対をあいことばに立ち上げたもので、今回は平成20年度の予算要望書をまとめたそうだ。
 対新町長の個別政策には「是々非々」の立場で臨むとの説明があった。

町議ひとりづつの報告があったが、新人の石井女史は合併特例債とは、後世我々の借金お荷物になることを喝破し、それをパワーポイントを使って場内に説明していた。
若さと、誠実さと、今風さがあって好感が持てる報告だった。
 来賓町長には場内から質問があった。
 越谷市とくらべて老人介護保険の負担があまりにも大きいことをとりあげた高齢男性の質問に町長が 「感想として申し上げれば、自己責任が必要な時代になっている」と答えたことには驚いた。
 老齢を迎えたことと介護保険の値上がり負担を「自己責任」とする見識は町長資格そのものが疑われる暴言ではないか。
 相変わらず、この町長にはこの5万人足らずの町をどうしてゆくのかという定見もなく、どう変えていきたいかとする熱意も感じられない。
 町議も町政も経験ゼロで出発しているからその能力も疑わしいが覇気がまったく伝わってこないのはどうしてか。

ただ、一会派にまとまっているこの「改革市民クラブ」の今後にも不安は多い。
 なにがなんでも春日部との合併を唱える町長に対して反対という立場でスクラムは組んでいるが、今後の合併展望では宮代町などの動きから議員各人の温度差が出てくるような感じだ。
 この町は人口5万に満たないが単独で100億の予算を組める小自治体だ。
 近隣、越谷市は50万の人口で予算規模は500億だそうだ。
 単独財政でも生きられるためのいろいろな知恵はありそうだが、今後の動きを注意して応援してゆきたい。 
今日の会合に春日部合併の町長は来賓となっていたが、合併反対では共同歩調をとった共産党は招待された様子はない。  
あるいは共産党のほうが断ったのか、このあたりが、まだまだ、わかりづらいこの町の政治状況となっている。

2月18日
 晴れ。強風。
 読売社説に「公文書保存 諸外国並みの本格的システムを」の提唱があった。
これによると、目下興味を持って学んでいる古文書などが国立公文書館には111万冊あるそうだ。
公文書館は現在「独立行政法人」となっているが職員数は41人。
「米国の2500人、ドイツの800人、韓国の130人と比べ極端に少ない」と指摘してあった。
 「強力な権限を持つ国の機関とし、司法、立法の分野を含めた文書の収集を主導する中心的な組織に改めよ」という提言は至当と思う。 むだが多い官僚組織のなかで、たった41人という館員人数そのものは文化行政へのひとつの姿勢が物語られている感じだ。
 
朝飯後、足湯に浸かりながら読書。
高野長英(鶴見 俊輔)を読む。
午後 確定申告で役場へ。
6万5000円の所得税還付あり。
待っている間に行革会議で顔なじみのTさんに逢い、地元の花見を兼ねた図書館周辺の美化ボランティアの計画を話した。
町広報のひまだねとして扱ってもらえればの旨を話し快諾してくれ担当員を紹介してもらう。

2月19日
 晴れ。無風。
少し 風邪気味。
 夜、東大将棋ソフトに挑戦、「レベル4」に勝つ。
こちらは四間飛車、ソフト側はイビアナ。
 当方、藤井システムをまねて端攻めを重ねたが、いつもの鋭い東大将棋の反撃がなく珍しく”彼”は受けに専念した。
盤面、こちらが必死の局面を作れたとき、東大側も一手だけ申し訳なさそうに王手をかけたあと投了を宣言した。
 その後に「規定によりレベル最強5と対戦できるようになりました」のメッセージがあった。
たとえ相手がソフトとは言え勝ったのだから気分はまことによい。
富山銘酒・立山があったので勝利の美酒をひとりで味わった。

2月20日
無風の倉松川土手を西へ西へと歩いてみた。
 幸手高校前でいったん行き止まりになったので戻る。
 散歩コースに蕾状態のホトケの座もあったが、オオイヌフグリはすでに満開の状態だった。
 東側の土手下の陽だまりが生活空間になっているから、ほかとの差が出るようだ。
 図書館近くの池で、また今日もカワセミが止まっていた。

午後、あーちゃんと二人で映画「母べえ」を見に幸手シネマへ出かける

 反戦を唱えた文学者の夫が治安維持法違反で検挙され、2人の娘を育てる母親を吉永小百合が好演。
夫不在の一家を支える「山ちゃん」役の浅野忠信、特高刑事の笹野高史も光っていた。
 これは昭和15年あたりが社会背景にになっているが、朝日新聞社、岩波書店、満鉄調査部などに所属していた多くの人間が治安維持法違反容疑で検挙されたその後の「横浜事件」がなんとなく頭に浮かんだ。
そして、こうした事件に連座された当時無数の「母べえ」が日本中にいたということも考えさせられた。
 我が家の昭和史をとってみても、叔父が昭和7年2月1日、治安維持法で検挙、数年間投獄された。
当時二十代の叔父に”母べえ”は死去していなかったが、そのとき面会に行っていたのは私の父と母だった。

2月21日
Sさんから農園仲間の湯西川旅行の手続きで電話あり。
 足湯に浸かりながら1時間ほど「古文書はこんなに面白い」(油井 宏子)の古文書部分を模写。
 納得したことがあった。
東北の方言と九州の方言とはまるで違うが各地の名主文書の字体は統一されている。
方言はあっても各地の字体の違いがなく乱れていないのはどうしてか。
「御家流」(青蓮院流)というのがあって江戸時代に大衆化して全国にひろまったとのことが本文に書かれていた。
 この流派の文字が公用文字となって各地の高札や制札に使われ、寺子屋の手本などでも採用されていったらしい。

夕方の犬との散歩でSさんがジャガイモ準備のため土地を起しているところに出会う。
今後の春の作付けなどで経験談などを伺う。

2月22日
晴れ。あたたかな日和となった。
 早朝の犬との散歩が終わると、今度は庭にやってくる雀の出番だ。
 窓越しのウッドデッキの手すりに止まって餌をねだるのがきまって3匹いる。
ひとつまみの古米をまくと雀の小隊がいっきょに10羽に増える。
庭に姿を見せる野鳥はこのほかヒヨドリ、ムクドリ、ジョウビタキが常連で、大きなツグミや背黒セキレイもときおり姿を見せている。

 格好のテニス日和なのでクラブへ。
リタイア組も続々集まって男だけで3ゲームを楽しみ全勝。
サウスポーは得だネ。相手が勝手に嫌がってくれる。

 サイゼリアで娘と3人で食事。
午後から菜園に出て赤カブ、小松菜のネットを外す。
春菊とキャベツを収穫。
夕方、 家の裏の大池にまたカワセミが枯れ枝に止まっていた。
 夜の冷え込みの中、ヨガ帰りのあーちゃんを途中まで自転車で迎える。
 今月に入って映画監督・市川崑さんが亡くなった。
彼の作品「ドラ平太」をテレビで鑑賞。
 主人公の町奉行に役所広司が扮し、宇崎竜童もサムライ役で出演しているのに驚いた。
 新任の町奉行が、地方の藩に横行している不正を暴き、悪いやつらをやっつける物語なのだが単純明快すぎて、いまひとつ面白さに欠けた。

2月23日
このところ町のあちこちでパトカーの巡回が目立つ。
通り魔の事件はまだ未解決のようだ。

 公民館の古文書読む会でこの土地の木崎村年貢割付の文書を輪読。
 杉戸町の一部は幕府直轄領だったが1000石の旗本領があってそこの年貢割付のことが細かく書かれてあった。
 読む会が終わってから隣の将棋クラブに顔を出す。
町の名人A四段と稽古二番。
 ●○の結果でまずまずだった。
 彼から前日の町議石井女史の後援会長をやっていたSさん逝去のことを聞く。
 去年町の将棋大会でC級優勝をしていた元気印の人だったが・・・。 智恵子と哲生一家と夕食を共にする。
孫の2人が泊まる。
 今日も風が強い。
 公民館の自転車がすべて倒されていたのとおなじ強風で武蔵野、京葉、東西線、常磐などが運転を見合わせたとのこと。
春一番なのだが南風から午後北風に変わった。
 
連日のイージス艦事故報道に腹が立つ。
 眼の緩み、気のたるみ、高艦としての驕り、士気の衰え。
北朝鮮や中国に笑われるぞ。

2月24日
 晴れ。 足湯をしていると「何をしてるの」と小1の孫。
「やってみるかい」と体験させると「アチチッ」と声をあげ、すぐ飛び出した。
 42度の足湯体感にジイサマとマゴの鈍感、鋭敏の差が出たわけだ。
泊まった2人の孫は紙相撲に大喜び。
100円ショップで見つけて買ってあったものだが固い紙の土俵があってカラーの豆力士を何人か組み合わせて闘わせるお相撲だ。
 ボール紙の力士を何人か追加して作ってやると、朝青龍ならぬ赤青龍とかアメリカ青龍、カナダ青龍、失敗青龍などと勝手に名前をつけてトントコ、トコトンと土俵をたたいて夢中になって遊んでいた。
 外は大荒れの強風。
玄関横の陶器製傘立てが倒れてこなごなになる。
 網戸が幽霊戸になって吹くたび、右に左にスルスルッと動く。
 犬も散歩をせがんでおおごえで鳴いていたが、あまりの風のひどさに途中であきらめた。
 宇都宮で瞬間29メートルの風速を記録。
突風、暴風の感じで首都圏各線の足は昨日も今日も影響したとのニュースがあった。
子どもを迎えに来た息子夫婦と春日部の回転寿司屋で食事を共にする。

2月25日
 晴天。
 2階の雨戸を開けるとベランダ手すりにスズメがやってきた。
 互いの眼の色がのぞける近い位置で、そこから下の芝生前の餌場に急降下していった。
餌をめぐっての以心伝心ということか。
  午後菜園作業。
 キャベツは9個ほど収穫して後を鍬で掘り起こし春ジャガイモ用地とする。

2月26日
 東京ドームで開幕中の「世界らん展」を2人で見る。
 21か国から集められた「洋蘭」「東洋蘭」が10万株以上集まっているというから壮観だ。
「らん展」は93年ごろにも来たことがあるが、あの頃は今回と違ってデジカメやケータイの写真撮影はなかった。
今回はいたるところで、パチパチと気軽に撮って いた。
 エビネ苗と胡蝶蘭を買う。
 休憩一服をするところは野球の観覧席が利用されていた。
アイスクリームの売り子さんもいて注文した。アイスひとつ260円也。



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