能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

最後はなぜかうまくいくイタリア人 イタリア人に学ぶ、心軽やかに生きるヒント・・・好きなことだけ楽しみ、嫌いなことは先延ばし

2023年11月01日 | 本と雑誌

長引く経済停滞、円安も加わり、この国のGDPはドイツに抜かれて世界4位に転落・・・というニュースが出ていました。

平均賃金もお隣の韓国に抜かれ、先進国と呼ぶには少し難しいポジションになってきました。

少子高齢化が進み人口減少、イノベーションも起きない、円安の進展・・・これからの日本経済は更に厳しい状況になっていくのだと思います。

一人当たりのGDPもイタリアぐらいになりました。

でも、そのイタリア・・・ラテン的で、自由奔放、デザイン力、ハイブランド・・・苦虫をかみつぶしたよう表情で生きる日本人、貧乏でも笑顔で生きるイタリア人・・・国民性の違いでしょうか?

BSを見ていると、イタリアの片田舎で老夫婦が屋外にテーブルを出し、わずかなチーズとパン、そして赤ワインを楽しみながら談笑している光景がオンエアされていました。

決して裕福ではありませんが、そこには幸福が満ち溢れていました。

日本人には決して出来ない人生の楽しみ方だと思った次第です。

最後はなぜかうまくいくイタリア人

宮崎勲著  日経ビジネス人文庫 750円+税

 

同書は、広島の紀伊國屋書店、丸善で大量に平積みされている一冊。

人気があるんですかねえ。

サブコピーの「イタリア人に学ぶ、心軽やかに生きるヒント」も気になり、購入しました。

著者は、イタリアのワインや食を専門とする執筆家。

ローマの新聞社を皮切りに35年以上、イタリアと日本を行き来している方です。

同書では、著者がイタリアで体験した様々な出来事をベースに、ちょっと辛口にイタリア人を語っています。

 

目次

1 仕事 ルーズなのになぜか結果の出る秘密

2 人生 好きなことだけ楽しみ、嫌いなことは先延ばし

3 家族と恋愛 対人関係を支配する、義理、絆、コネ

4 食事 食卓でのふるまいは、商談以上に難しい

5 独断と偏見で考えるイタリア

 

イタリアという国が統一して、わずか154年であること、地域によって文化や価値観が全然違うこと・・・新たに知ったことがたくさんありました。

面白かったのが、最終章にある「不思議の国イタリアの、あるある行動」。

思わず笑ってしまいました。

 

あるある1 国民意識を持つのはサッカー観戦の時だけ

あるある2 列は絶対に作らない

あるある3 レジを待つ最中に商品を食べ始める

あるある4 夜でもサングラスをかける

あるある5 雨が降ると、元気をなくす

 

時間にルーズ、食卓へのこだわり、家族第一、好きなことだけ楽しむ、コネ社会・・・イタリアの国民性に少し嫉妬します。

日本も、もう少しスローダウンしても良いような気がします(笑)。

 

同書でアンダーラインを引いたところを少し紹介させていただきます。

イタリア人気質が、うまく表現されています。

 

アポの時間は努力目標と考える

仕事とプライベートは、あえて分けない

計画はなくても、最後は何とかする

一度に2つやろうとしない

人生における「寄り道」を大切にする

 

嫌なことは、後回しでよいことにする

どんな状況でも、しぶとく楽しみを見つける

好き嫌い、美しいか醜いかで物事を判断する

短所は直さない、長所は大事にする

使えそうなコネは、とりあえず使う

日本の社会とは少し異なる風土を持つイタリアの社会。

お金がなくても楽しそうに、幸せそうに生きていける社会は、実に魅力的でした。

ラテン系の楽観的に生き方が出来るイタリア人。

努力しても、日本人の自分には出来ないんだろうなあ、と少し諦め気分です(笑)。


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