特捜最前線日記

特捜最前線について語ります。
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第279話 誘拐 ホームビデオ挑戦状!

2007年01月16日 07時55分08秒 | Weblog
脚本 長坂秀佳、監督 辻理

幼い少女が母親の目前で誘拐された。6歳の誕生日を祝おうとした矢先の悲劇に、嘆き悲しむ母親のもとに、1本のビデオテープが届けられた。そこには監禁された少女の姿とともに、女性が高級車で出かける場面が録画されていた。その女性は母親の姉で、現在は慈善活動で有名な評論家の後妻となっていた。特命課が評論家宅を訪れたところ、留守電に英語で「子供を預かった」とのメッセージが残されていた。声紋分析で犯人を特定しようとする特命課だが、その声は音声電訳機のものであり、犯人の手がかりはつかめない。
続いて届けられたテープには、少女の身代金として、評論家が妻に贈った高価なネックレスを用意せよとのメッセージが。部屋の窓から見える風景をもとに、監禁場所を割り出そうとする特命課だが、どれだけ調べても該当する場所は見つからない。それは映像上で合成された風景だったのだ。
翻弄される特命課を嘲笑うように、ネックレスの引渡し場所を伝えるテープが届けられた。しぶる評論家に頼み込んでネックレスを借り受けた母親は、指定された場所へと出向く。周囲に包囲網を敷く特命課だったが、付近で交通事故が起こった隙をつき、犬がネックレスを咥えて奪い去った。
ネックレスが奪われたものの、いまだ少女は解放されない。捜査を続けるなか、船村は評論家が主催したパーティー会場で起こった事件を聞き込んだ。誤って姉のドレスに水をかけたため、評論家からひどく罵られたカメラマンがいたというのだ。カメラマンを犯人と見た特命課だが、すでにアパートは引き払われた後で、奪われたネックレスとともに神代宛てのビデオテープが残されていた。
調べたところ、ネックレスはイミテーションだった。妻になじられつつも、「失敗の責任は警察にある」と冷淡な態度を崩さない評論家。ビデオには少女が炎に包まれるトリック映像とともに、再度の、そして最後の要求が。錯乱する母親の姿に、唇を噛む特命課の面々。橘は、少女への誕生日のプレゼントを買うことで、無事に救出することを自分に誓う。
姉から託された本物のネックレスを持って、指定された場所に赴く母親。再び現れた犬がネックレスを持ち去る。路地裏を縫って犯人のもとへと走る犬を必死に追う特命課。失敗を悟った犯人が少女を殺害せんとした寸前、監禁場所に犬とともに特命課が踏み込み、少女を保護する。橘をはじめ、特捜課の面々は、それぞれが買っていた少女への誕生日プレゼントを差し出すのだった。

視聴者から募集したプロットをもとに、長坂秀佳がシナリオ化した一本。とはいえ、元のプロットとは全く違った話になったらしいです。ストーリー自体はやや平板な印象がありますが、電訳機や映像トリックを用いた捜査の撹乱や、少女へのプレゼントを印象的に使ったラストは、まさに長坂脚本の妙味と言えるでしょう。

2 コメント

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Unknown (警視庁刑事部長y)
2016-06-15 10:10:28
DVD 見ました。なかなか良かった。私は、今でも大滝秀治さんと本郷功次郎さんを強く尊敬してます
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Unknown (特捜大好き)
2022-01-19 04:46:48
私は橘刑事、本郷功次郎さんを尊敬してます。それにしても犬が護国寺で母親から本物のネックレスをワン(いただき)とばかり盗みさってくところがいいね。犬は可愛いですよ。
でも、主人が逮捕されるときに守ろうとしませんでしたね。(笑)
犬が射殺されなくて良かった。
それにしても犯人、恨む人間違えてる。本人自身に復讐すればいいのに。妹たちは関係ないだろ。しかも義理の妹だし。
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