脚本 藤井邦夫、監督 藤井邦夫
ある夜、叶は記憶喪失の少女を保護する。オルゴール人形を持っている以外は何の手がかりもないが、何者かに命を狙われているらしい。入院している病院で歯医者の治療音を聞いた少女は「お父さんを殺さないで!」と錯乱する。
その後、捜索願から少女の身元が判明。少女の母親が、父親の助手とともに駆けつけるが、依然として記憶は戻らない。父親は大学医学部の教授で、自宅で青酸カリを飲んで死亡したという。所轄では、所属する医学部の入試問題漏洩事件の責任を問われ、ノイローゼ気味だったことから、自殺と判断する。叶は少女の言葉から「教授は歯医者で殺されたのではないか」と主張するが「青酸カリは即効性があり、歯医者で飲まされたというのは無理がある」と桜井に否定される。
そんなとき、入院中の少女の病室に何者かが侵入する。侵入者は歯科医の使うペンライトを病室に落としていったが、叶が気づく前に、何も知らない看護婦が拾ってしまった。
少女の記憶にあった、階段、青白い部屋、というキーワードを手がかりに、該当する歯科医を探し回る叶。そんな中、殺された教授のお手伝いの姿を見かけ、尾行する叶だが、背後から何者かに襲われ、気絶する。眼が覚めたとき、叶は歯科医の診療台に括り付けられ、薬で声を出せない状態にされていた。
その頃、桜井の調べで、教授の歯に新しい治療痕があったことが判明。歯科医で歯に穴を開けられ、青酸カリを詰められたものではないかと推測する。殺された教授と同様、奥歯に青酸カリを詰められた状態で解放される叶。いつ青酸カリが露出するか判らない恐怖の中で、叶は少女の病室へと急ぐ。
看護婦が拾っていたペンライトは、刻まれたイニシャルから、教授の助手のものだと判明した。お手伝いに青酸カリ入りのジュースを飲まされる寸前の少女を救った叶は、人形に隠されていた私書箱のカギを発見する。そこには入試問題の漏洩犯が助手とお手伝いであると記した書類が隠されていた。事件後、叶は自分の奥歯から青酸カリを取り除くところを少女に見せ付けることで、記憶を取り戻させるのだった。
奥歯に穴を開けられる恐怖は、歯科医に行ったことがある者なら誰でも分かりますが、だからといって、そこに青酸カリが詰められると言う発想はなかなか出てきません。脚本家は、歯科医でよほど酷い目に合ったのでしょう。証拠が隠されているのはオルゴール人形、登場した時点で助手が犯人だと丸判りであり、プロットは安易と言えるものですが、それでもサスペンスに満ちた仕上がりになっているのは、ひとえに歯科医に対する恐怖心が視聴者の心に迫るからでしょう。
ある夜、叶は記憶喪失の少女を保護する。オルゴール人形を持っている以外は何の手がかりもないが、何者かに命を狙われているらしい。入院している病院で歯医者の治療音を聞いた少女は「お父さんを殺さないで!」と錯乱する。
その後、捜索願から少女の身元が判明。少女の母親が、父親の助手とともに駆けつけるが、依然として記憶は戻らない。父親は大学医学部の教授で、自宅で青酸カリを飲んで死亡したという。所轄では、所属する医学部の入試問題漏洩事件の責任を問われ、ノイローゼ気味だったことから、自殺と判断する。叶は少女の言葉から「教授は歯医者で殺されたのではないか」と主張するが「青酸カリは即効性があり、歯医者で飲まされたというのは無理がある」と桜井に否定される。
そんなとき、入院中の少女の病室に何者かが侵入する。侵入者は歯科医の使うペンライトを病室に落としていったが、叶が気づく前に、何も知らない看護婦が拾ってしまった。
少女の記憶にあった、階段、青白い部屋、というキーワードを手がかりに、該当する歯科医を探し回る叶。そんな中、殺された教授のお手伝いの姿を見かけ、尾行する叶だが、背後から何者かに襲われ、気絶する。眼が覚めたとき、叶は歯科医の診療台に括り付けられ、薬で声を出せない状態にされていた。
その頃、桜井の調べで、教授の歯に新しい治療痕があったことが判明。歯科医で歯に穴を開けられ、青酸カリを詰められたものではないかと推測する。殺された教授と同様、奥歯に青酸カリを詰められた状態で解放される叶。いつ青酸カリが露出するか判らない恐怖の中で、叶は少女の病室へと急ぐ。
看護婦が拾っていたペンライトは、刻まれたイニシャルから、教授の助手のものだと判明した。お手伝いに青酸カリ入りのジュースを飲まされる寸前の少女を救った叶は、人形に隠されていた私書箱のカギを発見する。そこには入試問題の漏洩犯が助手とお手伝いであると記した書類が隠されていた。事件後、叶は自分の奥歯から青酸カリを取り除くところを少女に見せ付けることで、記憶を取り戻させるのだった。
奥歯に穴を開けられる恐怖は、歯科医に行ったことがある者なら誰でも分かりますが、だからといって、そこに青酸カリが詰められると言う発想はなかなか出てきません。脚本家は、歯科医でよほど酷い目に合ったのでしょう。証拠が隠されているのはオルゴール人形、登場した時点で助手が犯人だと丸判りであり、プロットは安易と言えるものですが、それでもサスペンスに満ちた仕上がりになっているのは、ひとえに歯科医に対する恐怖心が視聴者の心に迫るからでしょう。