ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

瓦礫処理で。

2014-07-31 06:28:38 | 日記

NO661
みなさまからのあたたかいご支援に深く感謝いたします。

伝票NO3031-0303-3380 S.Y様 アルファルファ25kg X 3個口
伝票NO3031-0303-3262 S.Y様 国産チモシー2番刈30kg X 6個口
伝票NO3031-0303-3306 S.Y様 国産チモシー1番刈30kg X 6個口 
伝票NO3027-0146-4214 Y.M様 エン麦
伝票NO3024-3172-0614 R.O様 飲料水
伝票NO3031-0303-3450 T.O様 USチモシースーパーグレード20kg
伝票NO3029-5246-1593 K.O様 USチモシースーパーグレード20kg X 4個口
伝票NO3029-5246-1560 Y.H様 エン麦 X 2個口
伝票NO3029-5246-1545 Y.H様 ふすま X 2個口
伝票NO3023-2926-4720 Y.H様 飲料水 X 2個口
伝票NO3022-3828-2754 M.S様 飲料水 X 2個口
伝票NO3028-9474-3001 H.O様 ふすま
伝票NO3294-4870-8956 S.N様 干し草
伝票NO9795-9823-5711 Y.K様 人参
伝票NO3027-0146-4192 M.M様 国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-4203 M.M様 ふすま
伝票NO3027-0146-4306     国産チモシー1番刈30kg   
伝票NO3027-0146-4306     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-3332     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-3365     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-4284     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-4273     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-4284     国産チモシー1番刈30kg
伝票NO3027-0146-3295     国産チモシー2番刈30kg
伝票NO3027-0146-3251     国産チモシー2番刈30kg

(順不同 複数の場合個口伝票NO省略 イニシャル違いの時はお許し下さい)

みなさん、本当にたくさん、ありがとうございました。
現地の代表松村直登に代わり厚く御礼を申し上げます。
これからもどうぞ応援よろしくお願いいたします。

富岡町もようやく本格的除染と言う事で、町のあちこちで除染が行われている。
富岡町赤木付近で50人はいただろうか?老若男女除染スタッフがぞろぞろと集合する光景に唖然とした。
統一性の無い簡素な防護服?で、本当に異様な光景だった。


木々は葉を風に揺らせながらそのままだったけど、地面の草はきれいに刈り取られていた。
この木の青々とした葉が枯れて地面に落ちるから、その時また放射能の数値が戻る。
やはり無駄な事だと思わずにいられない。


汚染物の袋はベージュだった。
黒と青とベージュがある。
草・木と土などで使う袋が違う。


富岡町上郡山付近の踏切。
磐線のJR特急スーパーひたちが東京上野からいわきまで時速120kmで、双葉郡内に入ると時速90kmで走っていた常磐線の線路。
単線だが、これでも唯一の鉄道路線。
つる草などに覆われ線路と警報機と遮断機は見えなくなってた。


牧場で一休み。
僕の携帯に電話をくれた支援者と話す松ちゃん。

一昨日、松ちゃんと話をしていたら「昨日電話が来てよ、放射能の数値が高くなってねぇか?って言うから、家の外に付けてもらった線量計を見たらほんとにあがってたんだ」って。
何故?って聞いたら、東電の放射能に汚染された瓦礫処理で、放射性物質が粉じんとともに舞い空間線量が上がってると彼は言った。

東電構内で瓦礫処理すれば、その瓦礫の粉じんが空に舞い別の場所に降り注ぐ。
今の除染はやらない方がいい。
これほど無駄な事はない。
南相馬市で採れた米から基準値を超えるセシウムが検出され、東電が補償することに。


滝川ダムから撮影。
今も復旧作業員が被曝しながら働いている福島第一原発。

今日の朝のニュースでも福島の汚染物を栃木・茨城・千葉・群馬の4県に処分場を造る計画で、栃木県のある町長が反対の意志を表明。

まだまだ終着点がまるで見えない福島原発事故。
これで九州鹿児島の川内原発を再稼働させるってか?

九州の人よ!熱く怒ってくれ!
福島の現状を見て下さい。
事故が起きたら失うものが本当に大きい事を知って下さい。
国・官僚・県・政治家・電力会社には、国民・県民が一つになり総意を見せないとダメです。
原発再稼働に強く反対して下さい。

今日は以上です。



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天然もの。

2014-07-30 06:30:01 | 日記
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発送は「ヤマト運輸」のみ対応、他社の運送会社からは送ることができません。
皆様、ご支援をよろしくお願いいたします。


NO660
昨日の朝、珍しく起きれなくて4時の目覚ましのベルに目が覚めるも体がだるく直ぐ起きれず、やっと5時に起きあがった僕は6時に富岡に向かった。


みなさんからの支援物資を荷台に乗せた松ちゃん号。
伝票NOなど後日報告させて頂きますので、今日はご了承ください。

そんな訳で、松ちゃんと話しをして来た。
昨日、色々と話した中で盛り上がった話題は、彼の好物ウナギの話だった。

「ウナギが絶滅危惧種になったとして、ここでウナギを獲ったら罰を受けるんだべか?」なんて笑いながら話し、震災の年に誰もいなくなった富岡町の川でウナギを獲った事を聞いた。

「スーパーで買って食べる鰻と全然違うぞ!あれは旨かった」って言った。
割いたらスーパーで売っているウナギの倍の大きさになる天然ウナギの味は、全然違うらしく僕は以前、彼から聞いた天然アユの話を思い出した。


牧場内にチモシーを運ぶ松ちゃん。

魚好きの僕にあの話は酷な話だった。
本当にそれほどうまいなら絶対に食べたいと思ったほど。
もちろん放射能に汚染されているのだけど、少しなら内部被ばくはしないだろうと挑戦する気満々だったが、行くと必ず雨で僕には幻の鮎になった。


牛たちがまんべんなく食べられるようあちこちにチモシーを置く松ちゃん。

震災の前に仕掛けを10個かけたら大体一匹しか獲れなかった天然ウナギが、震災の年に4匹獲れたらしく獲る人がいなくなれば数は増えると彼は言った。

「今年は何匹かかるべ?後で仕掛けてみっぺ」と松ちゃん。

土曜の丑の日だというのに、僕と松ちゃんは鰻をまだ食べられずにいる。
この際、彼がそれほど美味いと言うなら、セシウム入りでも食べてみたい。
これを書くとまた偏見の目で見られるからやめておこう。
元々小心者だから批判されるとめげる。(笑)


昨日も彼は汗びっしょりになり仕事してた。
僕も暑くて帽子も被らず少々熱中症の症状が出て、頭がズキズキして痛かった。
次に行くときは帽子を持参しよう。

秋田県の名物で鰰(ハタハタ)と言う美味しい魚の数が極端に減り、禁漁の沙汰が下りて食べられない年があったけど、ウナギもそういった事をすれば数が戻るって松ちゃん。

僕は大の魚好きでハタハタは、特に好きな魚だったから食べることが出来ない年はさすがにがっかりした事を覚えている。

「鰻の稚魚を全部国が買い占めて禁漁時期に増やして全国に放流する。もっとも禁漁にしたら鰻屋さんは廃業に追い込まれてしまうから、その期間は国が手厚く保護してやればいい。国が本気でやればハタハタと同じように増やせるさ」と松ちゃん。


大好物の配合飼料を食べた後、チモシーを食べる牛たち。
仲良く食べてました。

地球温暖化が加速し海面温度が上昇して大好きな魚の分布図が変わりつつある。
また地上でも田んぼの除草剤に含まれる劇薬ネオ二コチノイドで、みつばちの大量死など環境が変わって来ている。

食料自給率の低い日本にあって、今回もまた中国の輸入食品で問題が発覚!
この先の日本の食糧問題は先が暗そう。
農水省はもっと未来の日本のために働いてもらわないといかん。
オランダのように日本もならないと!と、そう強く思った僕だった。















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少年の心。

2014-07-28 07:00:07 | 日記
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NO659
毎日暑いですね。
福島も暑かった。
本格的な夏の到来です。

松ちゃんは午前中の餌やりの作業を終え「手洗って次行くべ!」と牧場の下にある川に手を洗いに行った。彼の姿が見えなくなって少し経つと、ゴツッ」とか「ゴロッ」とか何やら低い音が聞こえて来た。


何の音か?と川を覗きに行ったら、松ちゃんが川底の石を一つ一つひっくり反していた。

何かいるの?と聞いたら「んっ、川エビがいんだぁ」って。
松ちゃんの遊び心です。
こういう彼の仕草は面白さと楽しさを与えてくれる。
まるで気持ちは小学生!になる自分もそこにいたりして、何故かわくわくする。(笑)
少年の心である。

川を遡上する鮭を手づかみで捕まえた話、沼に出掛けワカサギを獲った話、その他たくさん聞いてきたけど、それは本当に楽しい話で彼の失敗談なんて笑いが止まらない。

みなさんは、社会人になって初月給・初給料で何を買いましたか?
僕はかなり昔のことで何を買ったか覚えていませんが、松ちゃんは孔雀を買ったそうです。
初月給で孔雀を買う?に驚き、またすっごく高かったと思うから、本当に動物が好きなんだと思った。

少年の心を持った彼は、ある意味誰よりも純粋に生きている。
被災地を放浪する動物たちを助けることは、彼にとってごく自然の事だったのだ。
犬に猫、牛や馬にダチョウにイノブタまで、出会った動物たちに餌を与えてきた。

今いるダチョウのモモコも「餌がねぇのに放浪していて可哀想だんべ!俺が保護してやっぺと思ってる」って保護した。
身長2mを超えるダチョウを保護する???って聞いた時は本当にびっくりしたけど、彼の家にダチョウが2羽いた時は「さすが、松ちゃん!!!」って思わず言ってしまった。


人懐こくておとなしい性格で柵の中に入っていったら近寄ってくるモモ。
初めて来た人からの餌も喜んで食べてくれる可愛いダチョウです。
今では松村家の立派な家族の一員。

彼は残された動物たちと共に被災地で暮らしてきた。
そして物言わぬ動物たちの苦しみも悲しみも全部受け止めて来た。
彼しか出来なかったこと。
彼がいたからつながった命がある。
みなさん、これからも動物たちに愛情を注ぐ松ちゃんをこれからも応援して下さい。
宜しくお願いいたします。
























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梅雨明け。

2014-07-26 07:12:36 | 日記
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伝票NO3027-7648-3936 S.S様 ふすま
伝票NO3027-7648-3940 S.S様 国産チモシー2番刈30kg
伝票NO3027-7648-3973 Y.H様 国産チモシー1番刈30kg X 2個口
伝票NO4062-0544-9020 M.S様 鉱塩 塩のめぐみ X 2個口
(順不同 複数の場合個口省略 イニシャル違いの時はお許し下さい)

みなさん、本当にありがとうございました。
現地の代表松村直登に代わり厚く御礼を申し上げます。
これからもどうぞ応援よろしくお願いいたします。

ふるさと富岡町に放射性廃棄物の最終処分場が出来るのだが、とても複雑な思いだった。
反対じゃないけど、やはり自分の町に最終処分場が建設されることには正直抵抗があった。

富岡町の汚染物は10万ベクレル以下のものと言う事だが、双葉町、大熊町の人たちの思いはもっと複雑だろうなぁ~と思った。

松ちゃんと話しをしたが、松ちゃんも福島のごみは福島でという事で半分納得していた。
「他の県に放射性廃棄物の最終処分なんて引き受けてもらえるはずねぇ~。どっかに作らなければ何ねぇべ!」と、それは分かってるんだけどなぁ。。。。


松ちゃんの今の問題は、梅雨の雨で牧場がぬかるんでいること。
東北地方も梅雨明けしたが、しとしと降る梅雨時期特有の雨に元田んぼはぬかるんでた。

「2~3日晴れたらこの泥かき出してやっぺ!」って。
僕のような外野と違い、彼にはやるべきことが毎日あるし、毎日起こると言った方がいい。
共に生きる動物の事が最優先で、一番大事な事なのだ。
そんな変化への対応を結構楽しんでいるようなところが彼にはある。
多分、泥を今日あたりかき出してるかな。


ぬかるみの中、餌箱に近づいて来た親牛に農家さんから頂いたわらをほどいて食べさせる松ちゃん。


子牛の足は深い所だと半分くらい泥に埋もれちゃうから、子牛には小さな山のようになってる場所とかにわらを投げて食べさせていた。


牛の大好物の配合飼料は投げる訳に行かないから餌箱に。
いつもの松ちゃんの餌やりと同じ光景ですが、雨が降ったあとの餌場で僕は長靴履かなかったから、靴下びしょびしょになり靴下を脱ぐ羽目に。
何事も基本が大事ですね。


親子で食事中。
のどかでのんびりした空間に牛たちはどっぷり浸かってる。
牛たちはみんな元気でした。
病み上がりのチビまる君も牧場の中を駆け回ってました。

それでは今日はこの辺で失礼します。
みなさん、またお会いしましょう。













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忘れてはいけない。

2014-07-23 06:08:50 | 日記
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NO657
僕はある牧場の牛舎に着いた。
そこは松ちゃんから聞いたことがある名の牧場だった。
そして畜主さんや牛たちの苦しみが一目で分かる場所だった。


きれいに並び置かれていた長靴が僕の心に虚しさを連れてやってきた。

えさやらないで!水やらないで!の木で作られたあおりに書かれた文字。
この頃は強制避難区域に動物ボランティアがたくさん入っていて、畜主さんが給餌していることを知らずに勝手にここの餌を与えていたのだと思う。

僕はここで、強制避難区域に指定され牛たちを連れ出せず牛と共に苦しんだ畜主さんの絶望を垣間見た。

ここの畜主さんは3日毎くらいに来て餌や水を与え、何とか牛たちを生かそうとしていたと聞いた。


きれいに並べられたわら餌がそのまま置かれていた。
牛たちの最後の餌だったかもしれない。

餌をやるために帰還困難区域に入るのも大変だったはず。
今回の原発事故をさぞかし恨んだ事だろう。
そしてどれほど辛かった事だろうか。。。。。


牛たちを長く生かしたいため立て掛けられた看板。
餌も水も大変な思いで与えていたと思うし、わらや水は本当に限られた大切な餌だったと思う。

百数十頭を超える牛たちは、少しづつ力尽き最後の頃は二十数頭になったと松ちゃんから聞いた事があった。
松ちゃんもあの時に「地獄だべ!牛も畜主も」と怒りの声を発したが、力尽きていく我が子同然の牛たちを見なければならなかった畜主さんの胸中はどれほどのものだっただろう。


ここは僕が知っている牛たちの骨が散乱する牛舎とは全く違っていて、手塩にかけ乳牛として大事に育てていた畜主さんだとすぐに分かる整理整頓の行き届いたきれいな牛舎だった。


子牛用の牛舎。
とにかくどの場所もきれいにされていて、畜主さんの無念だけが胸にしみた。

友人はここの牛たちの事を震災後間もなく知ったと話してくれたが「僕たちも一緒に助けて下さい」のボードと乳牛たちの写真を見て、福島に入り活動することを決めたと携帯でその写真を見せてくれた。
富岡町の避難民である僕にも胸が締め付けられる写真だった。


そして友人は牛舎の裏にある牛たちが埋められたという場所に花をたむけ合掌。


牛舎にもう一つの花を置き合掌。


死んで行った牛たちは友人を快く迎えてくれたのか?
無人の牛舎の扇風機が1つだけクルクルとゆっくり回った。

日本はチェルノブイリ事故を起したロシアのように家畜を避難させなかった。
人間だけを強制的に避難させ、残された動物たちはそのまま残された。

震災から3ヶ月後、ある牛舎で生死をさ迷う牛たちの修羅場を見た松ちゃんが「頼むからもう立たないでくれ!」と願った事があるほどの地獄絵図がそこにはあった。
たった一人で町に残された犬や猫に餌と水を与えるだけで精一杯。
助けたくても助けられないどうしようもない状況に、彼は「心の中でなんぼ泣いたかわかんねぇ!」って。。。

ここの畜主さんも本当に苦しんだと思う。
松ちゃんが餓死を忌み嫌うのも凄く分かった。
今、みなさんの記憶の中にある原発事故の事も薄らいで来ていることと思います。

僕たちは絶対に忘れません。
忘れてはいけないことなのです。
多くの動物たちが犠牲になったことを・・・。
















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二人の男に。

2014-07-22 07:55:57 | 日記
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NO656
昨日、友人と一緒に松ちゃんに会いに行き、その足で友人の友人と会うためいわき市に走った。
ストップ汚染水!海の日ACTIONが開催されていて、その会場で友人の友人に会った。


猫と戯れる友人を見て笑う松ちゃん。
作業前のひと時。
この頃、牛たちは大きな声を出し「モ~!!!」「モ~!!!」と下の方で鳴いていた。


お腹が空いたのか?松ちゃんの事を待ちきれず、第二の牧場で草や若竹を食む牛たち。
僕は先に牧場に降りて彼らを撮った。

昨日、海に流され続けている汚染水から海の生物を守ろうと活動している方々の純粋さを嬉しく思ったし、前福島県知事の佐藤栄佐久さんとお会いし話をすることが出来、僕にとって貴重な時間を過ごすことが出来た。

無実の罪を着せられ辞職に追い込まれた佐藤栄作久前知事の言葉は重かった。


若かりし頃、精悍な顔立ちから威厳が漂う方だったが、今は優しいお顔の佐藤栄佐久前知事。

県民の命や安全を原発から守るには、県知事が守らねばならない!と東電と国を敵に回したった一人で闘ってきた方の言葉にうなづく僕だった。

東電の度重なる事故や隠ぺいの発覚!一年も経たず約束を反故した東電の企業体質に「こんな企業では必ず大きな事故を起す」と予見し在任中、福島の原発を全機止めた知事である。

佐藤前知事在任期間中、不祥事や事故の隠ぺいが次から次に発覚し、東電の社長がどれだけ退任しただろうか?

福島県知事として18年に渡り原発問題と向い合ってきた前知事は、壇上に立ち話された後に会場に来て下さり二人で話せたことに僕は大満足だった。
誘ってくれた友人の友人に大感謝!!!

佐藤栄佐久前知事は、倫理観の欠如は日本の崩壊だが原発を止めるのは、最後は国民の力しかないと僕に話された。
福島の事故は絶対に許されるものではないと今もあちこちで演説する前知事に、これからも精力的に活動してほしいと強く思う。

僕は佐藤前知事と話せた後、松ちゃんを想った。
一人で闘う事は強い信念が必要だ。
僕は佐藤前知事と松ちゃん二人の男に信念の強さを見た。


昨日の松ちゃん。
残された動物のため彼はたった一人で闘ってきた。
今でこそたくさんの方が応援してくれているが、やはり最初はたった一人だった。
孤高の男と言われる所以。

流されて生きてるかも知れないと自分の事を思った。
いやぁ~ほんと考えさせられた一日だった。



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落さねぇで食ってくれよ。

2014-07-20 06:03:00 | 日記
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NO655
松ちゃんが餌やりをしてる時に、いつも凄く目立つ子牛がいたのに僕は見つけられなかった。
松ちゃんの牧場には、体の色半分が白い子牛がいる。
僕はその子牛を見つけられないでいたんだ。


麦わら帽子をかぶり、いつもの作業をする松ちゃん。

黒毛和牛なのに半分白い。
松ちゃんが一種の皮膚病だって言ってたが、獣医さんに貰った薬を彼が塗ってあげるのだが、この薬がしみて嫌なのか?子牛はいつも逃げ回っていた。
だから、この子牛も松ちゃんの手を煩わせている子牛の1頭だ。

以前は体の半分くらい白かったから一目瞭然!ってすぐに分かったのだけど、探せずにいて松ちゃんに「あの皮膚病の子がいないんだけど」って言ったら「ほら、そこにいるべ!」と言われ驚いた。


頭と足の部分には少し残っているけど、体半分くらいにあった症状が消えていた。
ほぼ真っ黒の牛に変わっていて、半分白かった牛は見事に変身。
これじゃ探せなくて当然だ。

松ちゃんに「凄いじゃん!」って言ったら、太陽のちから(恵みの光線)もあって良くなったんだって言ってたけど、本当にすごい。
皮膚病の症状が良くなってた子牛は気持ちよさそうに餌を食べていた。


お天気が良く気持ちよさそうに餌を食べる母牛と子牛。
見て分かりづらいかも知れませんが、川に沿った土手の上で餌を食べています。
こんな場所は牛どうし喧嘩しないで食べるのだと思います。

だけど問題もあります。
牛たちはわらを食べる時に口に含んで顔を左右に振るから、わらを川に落としてしまう。


「あ~あ、まったくしょうがねぇなぁ~、大事なわら落さねぇで食ってくれよ」と確かに聞きました。
松ちゃんの愚痴(笑)
こうして川に落とされたわらを一つ一つかき集める松ちゃん。


この濡れたわらを土手の方に向かって投げる松ちゃん。
濡れていても食べるけど、食べなければ太陽の光でまた乾燥したわらに戻る。
みなさんからご支援頂いたわらやチモシーを大事にしている松ちゃんです。

彼はあまり言わないけれど、牛の餌の確保はいつも大変だと思う。
こうして日々、餌を大事に扱う松ちゃん。

いつも応援してくださるみなさん、これからも松ちゃんの応援をどうぞ宜しくお願いいたします。





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農民の心。

2014-07-18 09:10:40 | 日記
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NO654
松ちゃんの事を時に反社会的人物のように言う人がいる。
確かに人間は避難するように決められた強制避難区域に残り、被災地に残された動物たちを保護してきたことは、ある意味違反しなければ出来なかったことだから仕方がない。


松ちゃんが餌やり作業に向かおうとして準備してる時に「松ちゃん、遊んでよ~、行かないで~」ってまとわりつく愛猫シロ

でも彼が助けた犬や猫の飼い主は、本当に感謝していた。
僕はいつの日だったか?彼の中にある農民の心を見た。


牛たちの大好物配合飼料をポリバケツに入れる松ちゃん

自分の牛や馬などが病気になった時、牛舎などに寝泊まり看病し牛や馬が治った時、我が子の病気が治ったように喜んできた農民が昔の日本にいた。
それだけ動物たちを大切にし、また動物たちに感謝し、同じ苦しみの中、共に生きてきたということ。

今は牛を経済動物とか商業動物としてしか見てない人がたくさんいるけど、昔の牛飼いには心があったと思う。


みなさんからご支援頂いたにんじんがこの日のデザート???

牛飼いだった富岡の半谷じっちゃんは「こいつらのおかげで米の飯食って暮らせてこれたんだ。被曝したのは東電が悪いんだべ!こいつらは何も悪くねぇ~!おらの牛たちを殺処分させてたまるか!」って。


義父の親友半谷のじっちゃん。
以前紹介した時の写真で、仮設住宅で今も元気に暮らしてます。

じっちゃんは、子牛が産めなくなった老牛を廃牛にしないで、命尽きるまで飼養して来たらしいが、これが農民の心だと思う。


裁断機の刃にニンジンを叩きつけニンジンを切った。
これでみなさんから頂いたサツマイモも細かく切ったんだなって納得。

子供産めなくなった老牛は、廃牛としてペットフード用の缶詰めや動物園のライオンなど肉食動物の餌になるのが多いって以前聞いた。
ライオンだって生きているから、文句言わないけど。
それをしなかったじっちゃん。

そのじっちゃんから「直登、おらぁ~もう歳で世話してやれねぇ~、代わりに面倒見てくんねぇか」と託されたのが、農民の心を持った松ちゃんだった。


きれいにカットされたニンジン1ケース分。

じっちゃんの牛を預かって保護する松ちゃんのどこが悪いの?
別に反社会的行動じゃぁないよね?
もっとも殺処分とされている放れ牛に餌付けして保護したのもいるけれど、何でもかんでも被曝したから殺してしまうのは問題あるよ。


この日はヤマもニンジンをもらって行儀よく食べてた。

動物の命も人間の命と同じように扱わなければならない、無益な殺生は良くないというのが彼の信念。
原発事故の悲劇をもろともせず、被災地で動物たちと生きる彼を世界は称賛している。

被曝した動物を殺して臭いものに蓋をするような政治家や官僚は、海外の人たちに何と言われているのか認識していないらしい。
あなた達のおかげで「やっぱり日本人は野蛮人」と言われていることを恥じてもらいたい。

被曝しながら生きる牛たちを殺処分するのではなく被曝検査、遺伝子検査など色々とデータを取るべく生かすべき!、
彼らは放射能の中をさ迷いながら生きてきた正真正銘の原発事故の生き証人。
生れて来た命に無駄なんてない!彼らの命は絶対に無駄な命では無いのだ!

彼らには生きる意味があると改めて強く思う僕だった。










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被曝したけど。

2014-07-17 06:00:03 | 日記
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NO653
みなさん、ご支援ありがとうございます。
一昨日までに受け取りました支援物資のご報告をさせていただきます。

伝票No3023-6445-6973 K.S様 チモシー2番刈30kgX3個口
伝票No3026-5818-0926 M.S様 チモシー2番刈30kgX3個口
伝票No4004-7154-2041 M.S様 にんじん10kg
伝票No3020-8839-6632 R.O様 飲料水
伝票No3027-4113-9271 K.S様 ふすま
伝票No3027-4113-9282 K.S様 えん麦20kg
伝票No3027-4113-9283 K.S様 チモシー2番刈30kg
伝票No3027-4113-9256 A.K様 人参10kgX2個口
伝票No3027-4113-9352 Y.Y様 にんじん10kg
伝票No3027-4113-9444 Y.Y様 クレイングラス25kg
伝票No4020-1799-4206 K.O様 人参X10kgX2個口
伝票No3455-8643-8304 K.O様 飲料水
伝票No7402-9745-6080 Y.O様 にんじん10kg
伝票No4030-6607-2032 M.S様 サツマイモ5kg
伝票No3516-2152-7434 M.A様 ペットフード
伝票No744-9810-0541 A.K様 米・みかん
伝票No3026-5818-0845 K.O様 USチモシースーパーグレード20kgX5個口
伝票No3025-5817-3610 Y.A様 アルファルファ25kg
伝票No3021-5589-6114 H.M様 バナナ8kgX2個口
伝票No3384-2493-0292 T.S様 バナナ8kg
伝票No3020-6196-0981 A.K様 食料品
伝票No3025-5817-3525 R.T様 アルファルファ25kgX4個口
伝票No3026-5818-0786 T.O様 USチモシースーパーグレード20kg
(順不同 複数の場合個口省略 イニシャル違いの時はお許し下さい)

みなさん、本当にありがとうございます。
本当に助かってます。
現地の代表松村直登に代わり厚く御礼を申し上げます。
これからもどうぞ応援よろしくお願いいたします。

昨日鹿児島県の川内原発のニュースが流れてがっかりした。
原子力委員会が認めたって、住民の避難計画に大きな穴があるのに何で??? 福島の原発事故から3年4カ月。
日本中でストップしていた原発が再び動き出そうとしている。
原発ゼロは何処に行ったのか?

気を取り直していこう。
原発絶対反対は、被災地松ちゃんの気持ちも同じだから、僕は彼の事を書く。


午後一番の作業場所。
一つ目の牧場にトラックから下り、遠くにいる牛たちを見つめる松ちゃん。
そういえばこの頃、松ちゃんが牛を呼ぶ時の「べぇ~べぇ~べぇ~べぇ!」を聞かなくなったなぁ。
じっと見つめるだけで、遠くにいる牛がやって来た。


真っ先に駆け付けた食いしん坊のヤマを先頭に、ぞろぞろと遠くにいた牛たちもこちらにやって来た。
それにしても、こういう時のヤマは行儀がいい(笑)

「午前中、目いっぱい餌やったから食いつきが悪り~かも?」って言ってたけど、こちらに向かって来た牛たちはこの後、やっぱり食べた。


結局子牛も入れて全頭柵の前に集合。
松ちゃん、それを見て好物のふすまと配合飼料を準備。


1番目の餌はふすま、風も無く快晴だった。
しかし直射日光をまともに浴びると、さすがに暑かった。
この時点で、汗っかきの僕は額に汗が・・・


「うっ、暑っ、麦わら被っぺ!」って自分専用の麦わらをかぶり出した松ちゃん。
僕のは自宅の物置まで取りに行けばあるけど、そんな時間勿体ないのでそのまま帽子も被らず一緒にいたから、顔まっかかに日焼けして帰る羽目に。
いやぁ~写真撮っているだけで汗ぼたぼたでしたから、作業してる松ちゃんは当然汗びっしょりでしたよ。

雑談しながら作業を続ける松ちゃんに「松ちゃんは被曝したけど、絶対に大丈夫だね!」と僕は言った。
笑いながらこちらを見る松ちゃんに「水をたくさん飲んで汗をかくから絶対に大丈夫だ」と念を押すように言った。

以前被ばく検査を受けて「東電構内で働いている人ですか」って医師に言われ、友人の元JAXAの博士に彼がその数値を聞いたら「松村さんはチャンピョン!」って言われてから、真面目に健康管理をするようになった。

博士に言われたとおりきれいな水をたくさん飲み、体の内部に入った放射性物質を体外に出す事を心掛けてきた。
お茶よりも水の方が断然いいらしい。


彼が地元(楢葉町)の農家さんから頂いたと言った小さなロールわら餌。
これを見てやっぱり嬉しかった。
彼が保護してる牛の事を思って下さって、今、全国の皆さんと地元の皆さんに本当に感謝!です。

今日は昨日の続きを書こうと思ったけど、こんなブログになってしまいました。
また今度にします。
それでは、みなさん本当にありがとうございました。

















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10年後?

2014-07-16 06:53:33 | 日記
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NO652
昨日、富岡の松ちゃんに会ってきた。
先週は急きょ予定変更になり会えず、その前の週はベルギーの取材にぶち当たり、ホントに久しぶり~っていう感覚だった。


彼は、今から牧場の牛たちに餌やりしに出かけるところだったのだが、そんな松ちゃんに、開口一番僕は「町の10年後はどうなると思う?」と聞いて足を止めてしまった。

彼は少し考えて「原子力村」と言った。
僕は「・・・」言葉が出なかったけど、えっ!マジと思った。

彼は「若い子が帰って来ないべぇ~。そんなとこ復興しねぇよ、元に戻るのは50年後だべ」と、僕らが生きていない先の話をしたが、やっぱりショックだった。


高速道路の放射線量計、昨日は2.66マイクロシーベルト。
これじゃぁ、年間20ミリを超えるので、若い人や子供たちは帰れない。

原発事故から一人町に残り、残された動物たちと共に暮らし町の姿を見てきた松ちゃんの言葉には、説得力がある。


町の中にこんな見慣れないものが建設されていて、僕もちょっと異様な雰囲気を感じてる。

彼と彼のお父様と僕の3人で話は除染の話までした。

若い人たちが帰って来れないという致命傷の根元が除染だからだ。
「山のてっぺんから除染しねぇから、ホントの除染に何ねぇんだ。あんなもん、やる必要ねぇ!」と松ちゃん。

確かに今の除染はいい加減なところがあって、住民が住む家と周辺を除染して今の数値の半分まで下がったら終わり。


今年こそは除草剤を蒔こうと思っていたが、忙しくてそんな時間も無く我が家は草に覆われてこのざま。
町にはこんな家がたくさんある。

汚染された広大な山林の樹木の枯葉が落ち、セシウムを含む枯葉が風に舞い飛散し、雨が降ればまた流れて来て町を汚しても再除染はしない。

何処の町も再除染・再除染・再除染と何度も同じことを続けてきた。
さすがに、環境省もこれではいくらあっても無理と再除染しない事を発表した。

僕が山の除染を本格的にやったら良くなるべか?って聞いたら、「今の除染の10倍以上の予算が必要になっぺ。50兆60兆を超えるぞ。絶対に無理!」を彼の口から聞いてまたがっくし。

そんな予算なんて絶対に作れないだろうし、原発事故はこれだけ大きな事故なんだと、みなさんに知って欲しいです。


何も無い町だったけど、夜ノ森桜だけは有名で誇れる町の産物だった。
高速道路の町の紹介看板は、やはり桜の絵図。

「若い人が帰れない町に、病院や学校なんて作るとは思わねえし、医者も看護婦も若い先生や若い看護婦さん来るわけねぇべ、50年先だ、本当の復興は」と彼は除染の話を締めくくった。

明日はこの後の話を書きますので、またお会いしましょう。




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友人の怒り。

2014-07-15 05:51:10 | 日記
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NO651
昨日、事故を起した第一原発から20km以上離れた南相馬市の米から、基準値越えのセシウムが検出されたニュースが流れた。
このニュースは、復興をめざし頑張っている近隣の市町村にどれだけ不安を感じさせただろうか?

今日は松ちゃんのファンの一人で、猫大好きのかみさんの友人の事を書こう。

彼女の家は富岡町の帰還困難区域と居住制限区域の境にあるのだが、復興する時に行政区単位で分けないと町民がバラバラになり、復興の足かせになると行政区単位で決めてしまったから、帰還困難区域と同じ高線量なのに友人の家は居住制限区域になった。


以前、彼女が一次帰宅した時にイノブタと遭遇したとメールしてくれた写真。
今でも彼女の家の裏側の帰宅困難区域には、「イノブタたちがまだたくさんいるよ」と話してくれた。

ここで大きな問題なのが、一度居住制限区域に決まってしまったから、あくまでも居住制限区域と言う事で環境省は除染して帰そうという事らしい。


今も町を分断してる夜ノ森地区帰還困難区域入口のゲート。

高線量の家を「除染するから帰れ」とういう事だが、僕は除染しても帰還困難区域と同じ高線量では絶対に帰れないと思う。
彼女の家も帰還困難区域にしてあげれば済むことだと思うのだが、国も環境省も行政も何やっているのだろうか?
震災時、友人は初孫(1歳)と一緒に暮らしていたのに、今は一家離散状態で避難している。

友人が憤慨したのが環境省から依頼を受けた大手ゼネコンの手抜きの計測で、正確なモニタリングのデータを出してなかった事に始まる。
5か所モニタリングしなければならないのに、2か所だけをモニタリングしてそれを友人宅に送付した。
他の地点は居住制限区域にあってはならない値だったからだと思う。


今は動物さえも徘徊していない鼓動を失った町に。

友人は何度も何度も環境省に掛け合っているが、約束を反故にされたり催促した書類に不備があったり、たらい回し状態に怒りが頂点に達していた。

「しょせん他人ごとで、人の気持ちが分からない人たちがやっていることの裏返しでしかない」と友人は怒っていたが、僕は聞いてあげる事しか出来なかった。

このような問題は僕が知らなかっただけで、まだまだたくさんあるだろう。
友人はいつまで環境省などとやりあわなければならないのだろうか?

日本全国に建設された原子力発電所は、老朽化し配管はひび割れ、さび、腐食などボロボロの状態だとある原発作業員の談話が掲載された雑誌を読み、どこも一緒だなと思った。

福島県民は東電の嘘を事故後初めて知ったが、これからはもっと特定秘密保護法案の元、悪い情報が出されなくなるだろう。

原発再稼働に向けて意図的に風化させようとしているのか?報道するニュースの数も減った。
被災地の苦しみはこれからも続く。
これからも・・・。























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誰も言わない。

2014-07-13 06:01:20 | 日記
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NO650
先週、原発復旧に携わっていた友人たちに会った。
その中の一人は原発構内の高線量区で働き100ミリシーベルトに近い被曝をして、原発復旧作業から身を引いた。
いや、働けなくなったと言った方がいい。
今までの基準20ミリシーベルトの約5倍の被曝だ。

僕は友人に聞いた「体に影響はないの?」
「今すぐには出ないと思うけど、必ずあるべな」と、返って来た・・・・・。
「・・・・・」返す言葉がなかった。


今日の写真はhttp://mainichi.jp/graph/2013/02/02/20130202k0000m020099000c/013.htmlより
爆発直後、2号機と4号機の間にある3号機は特にひどい状況だった。

今もロボットを使わないと作業出来ない3号機の高線量区付近で、復旧工事に当たっていた地元双葉郡の会社の社長さんが、急に癌になりお亡くなりになった話を聞いた。
その後すぐ、同じ場所で仕事をしていた従業員数名(4~5人と聞いたが)も後を追うように癌で亡くなり、現在その会社は無くなった。


人が近寄ることが出来ないところの多い3号機の事故直後の写真。

大手ゼネコンや東電上層部も知っている有名な話らしいが、彼らの死を完全に放射能による被曝死と分かっているのに、誰一人それを「死因は放射能」と言わず口を閉ざしているらしい。
誰も言わないのだ。
原発再稼働したくているから絶対に言わないのだろうか?

他の会社社長の死も聞いた。
いずれにせよ二人とも高線量区域で働いていた人で、40代前半の働き盛りの人だった。

事故直後、相当高い線量を浴びた人がいたと思う。
被曝後現場を去り知らないところで病気を発症している人やお亡くなりになっている人がたくさんいると思うのだが、いつもの「放射能との因果関係はみられない」と言われて表面化しないのだろうか?

この三年間で多くの被爆者を生みだした福島第一原発は、これからも被爆者を製造し続ける。

ほんのちっぽけな危険手当で働かされ、被曝していく人々がいる。
危険手当をもらって働いているから、何かあっても「危険手当貰ってるでしょ!それを承知で働いて来たのですよね?」って言われて終わりなのだろうか?

事故を起さなくたって下請けの人などの被曝犠牲があって稼働されてきた原発。
事故を起した原発はなおさら危険な場所だ。
友人たちを被曝させた原発が憎い!!!
原発反対!再稼働反対!これからもこうして書いていこうと思う。



















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汚染物が危険物に。

2014-07-10 10:27:57 | 日記
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NO649
昨日、ある友人から2冊の本の紹介を受けた。
友人は福島県の人でないのに、原発問題を深くとらえていて色々と考えさせられた。
そして、福島の放射能汚染物を入れた黒い袋の記事もメールしてくれた。

地元の人が黒いピラミッドと呼ぶあの袋が耐用年数を経過し、袋が破れて放射能汚染物と放射線が飛散しているという記事だった。
痛い所を突かれた感じだった。


船引町から大越町を通り川内村を抜け富岡町に向かう道で撮った写真。
沿道や家の前に並べられた放射能汚染物入れの袋。

実は福島で車を走らせていた時に「ここはひでぇ!袋が破れてるじゃん」って場所に遭遇した経験があり、あの黒いフレコンバックの袋を見慣れてしまっていることで、何か怒りの矛先が全く見えなくなっていたように思った。(反省)

走行中に車を止めて撮らなかったことを今後悔してる。
その袋は破れていて中から葉っぱが見えていた。


こうして大量に集められている基地は今も増え続けている。
福島や郡山とか全域で耐用年数を経過し破れている汚染物の袋は今、危険物になっているのだ。

僕は横浜⇔富岡の往復が多いけど、福島の至る所に破れた放射能汚染物の袋があり、今の福島を憂いている記事はきつかった。

僕が知らないだけで、記事の通り袋が破れ放射線を出している危険なフレコンバックがたくさんある事を改めて知った。
そんな危険な場所で生活している人たちがいることも・・・・
住民の中にはきっと、小学生や中学生のお子さんもいるに違いない・・・


福島では自宅前にこのフレコンバックが並べられている家が本当に多い。

先日、松ちゃんちに環境省から除染を委託された業者が除染の確認に来たそうだ。
彼はその業者に「本当にきれいになるなら喜んでやってもらいてぇ。だけど、絶対にきれいになんかならねぇべ!今の除染なんてゼネコンの金儲け、税金の無駄使いだべ!」と押し問答。

押し問答の最後は究極だった。

「だったら、俺はここで野菜を作る。そしてその野菜を食うから、もし基準値を超えて食べられなかったら、その責任を取れよ。環境省に責任を取ってもらって弁償してもらうから、環境省に一筆書いてもらって来い」と、言ったそうだ。

ここまで言われたら絶対に無理だわな?
すごすごとその業者は帰って行ったと、松ちゃんのお父さんから聞いた。


愛猫シロを抱きかかえ話しかける松ちゃん。
普段は動物を慈しみ柔らかい表情の松ちゃんだが、こと原発・除染の事になると厳しい表情をする時がある。

実は僕のところにも委託を受けた業者から電話が入ったが、自宅の除染を断った。
松ちゃんが言うように、税金の無駄使いだと思っているからだ。


富岡町もあちこちで除染作業光景を見るが、全然進んでいない感じ。

みんなの税金で5兆円も6兆円も除染に充てているが、今、死にゆく被災者にお金を使えと言いたい。
16万人余の賠償に使ったって使えきれない金額だ。

先だってブログアップした飯館村の除染後のあの数値は、いかに除染が無駄なのかを知ることが出来ると思います。


除染により大地ははぎ取られ木々は枝葉をもぎ取られた場所で、6.602μシーベルト。
とてつもなく高い!年間57.8ミリシーベルトになる。
大人でも危ない数値。

政府、自民党は、これでも原発再稼働を唱えている。
愚か者集団と化するのか?自民党!
原発がなくても電気は足りてるぞ!

日本の未来を憂いている方が福島県外にもたくさんいることを知り改めて感謝した一日だった。













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先が見えねぇ!

2014-07-09 07:30:38 | 日記
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NO648
一昨日、福島に向かい二日目に松ちゃんに会って戻って来る予定だったけど、行ったとたん急用が出来二日目の昨日、松ちゃんに会わず横浜に帰って来た。


メスの後を追う雉のオス。
何故か富岡には雉が多い。

昨日松ちゃんと電話で話したが、前日は雨が降り肌寒い中での餌やり、昨日はかんかん照りの中で餌やり。
「今日は暑い」って短い言葉だったが、今、沖縄で猛威を振るっている台風8号が心配だ。


草を食べる松ちゃんちの子猫。
お腹の調子をこれで整えるんだと聞いた。

松ちゃんに会う事は出来なかったけど、大熊町の友人に会った。
ほぼ全域、帰還出来なくなった町の苦悩は根が深かった。

環境省が開いた大熊町住民説明会で使われた説明資料が僕の手元にあるが、中間貯蔵施設に係る土地への対応、生活再建、地域振興についてを読んでみて、住民が今、知りたいものでない事がよく分かる。

放射能汚染物の中間貯蔵施設問題だが、国はきちんとした指針を示さないばかりか、住民の苦痛・不安を増長するばかりの回答しか示していない。
はっきり言って「検討中です」とばかり言ってないで、ちゃんとした指針を示せ!と言いたい。

国も東電もこんなだから、みんな(被災者)精神的に疲弊している。


子猫の写真でも見て、癒されて欲しい。
このTVの上に飛び乗り部屋に入るのだが、遊び足りないのかまた降りようとしてる子猫。


猫ランドになった松ちゃんちの庭。
子猫にとってあるものは何でも遊び道具になり、楽しそうだ。

今月6日に福島第一原発5号機で問題が起こった。
またまた汚染水が漏れた。

僕も地元新聞で読んできたが避難先の横浜では全然報道されず、そのギャップを改めて感じ取った。

五百億円近くもかけて建設中の汚染水の凍土遮蔽壁だって、原子力委員会の人がその性能を疑問視している事実を、新聞各社はもっと報道すべき。
今の地下水流で凍らせることが出来ないなら、汚染水を凍らせて遮蔽することは出来ないと、新聞に登場した委員の人は言っていた。

事故後、被爆者を製造し続ける福島第一原発。
このままでは絶対に明るい未来なんてない!

横浜に避難した僕は地元のニュースなどに疎い点があり敏感さに欠けている。
松ちゃんがあの日言った「福島の未来も牛たちの未来も全く先が見えねぇ!」が、響いて来てる僕だった。






























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彼の横顔。

2014-07-06 05:46:59 | 日記
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NO647
今日は、松ちゃんと町の事を書きます。
松ちゃんが以前僕に言ったように、正直言って故郷富岡町の未来は明るくない。

彼が一人町に残り被曝を覚悟の上、住民が残して行った犬や猫を守っていた頃、海外メディアが彼を取り上げ世界中に富岡町を知ってもらう事が出来た。
そうでもなければふるさと富岡町は、それほど有名な町にはならなかったと思う。


彼が殺処分から救い保護した牛たち。
彼の苦労もつゆ知らずの牛たちである。

彼は今も保護した動物たちの命を繋ぎ暮らしているが、彼が取った行動は各国のジャーナリストの心を動かし勝手に担ぎ上げられてしまった。
黙殺している日本とは違い海外ではとても有名な男になった。


富岡駅近くで撮られた写真のポスター
荒野のような姿を見せる海岸付近でフクシマ最後の男と紹介された。

現在、僕の知り合いの大半の人が避難先、または新しい土地に家を建て帰還しない事を決めている。
住民が帰って来ることを信じ、以前の町に戻ることを願って来た松ちゃんの心境はいかに・・・。
除染で町がきれいになり、みんなが帰って元通りになる事を彼は本当に夢見ていた。
付き合わせてもらっている僕も同じ夢を見ていたのだが。。。。


人のいなくなった富岡町の商店街。
あれから3年が経った今もこのままだ。
この先もずっと同じ姿だと思う。

先週、松ちゃんが海外メディア(ベルギー)の取材を受けていた時、僕は松ちゃんのお父さんと話しをした。
いや、お父さんの話を聞かされたって言った方がいいかな。

「原発事故で夫婦別れしてんの多いらしいど、男は帰りてぇのに、女は帰らねぇってのが多くてそうなるみてぇだ」にドキッ。
夫婦別れまではしないが、自分の事を言われたみたいでグサッときた。
これ結構笑えません。

松ちゃんはあの時「もう、町は元には戻らねぇべ。望郷の念が強い老人だけの町になり、いつかは地図上から消える町」と僕に言った。

人一倍富岡町を愛し、残された動物たちに慈愛をかけて来た彼の少し寂しそうな横顔が痛かった。




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