ときぶーの時間

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忘れてはいけない。

2014-07-23 06:08:50 | 日記
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NO657
僕はある牧場の牛舎に着いた。
そこは松ちゃんから聞いたことがある名の牧場だった。
そして畜主さんや牛たちの苦しみが一目で分かる場所だった。


きれいに並び置かれていた長靴が僕の心に虚しさを連れてやってきた。

えさやらないで!水やらないで!の木で作られたあおりに書かれた文字。
この頃は強制避難区域に動物ボランティアがたくさん入っていて、畜主さんが給餌していることを知らずに勝手にここの餌を与えていたのだと思う。

僕はここで、強制避難区域に指定され牛たちを連れ出せず牛と共に苦しんだ畜主さんの絶望を垣間見た。

ここの畜主さんは3日毎くらいに来て餌や水を与え、何とか牛たちを生かそうとしていたと聞いた。


きれいに並べられたわら餌がそのまま置かれていた。
牛たちの最後の餌だったかもしれない。

餌をやるために帰還困難区域に入るのも大変だったはず。
今回の原発事故をさぞかし恨んだ事だろう。
そしてどれほど辛かった事だろうか。。。。。


牛たちを長く生かしたいため立て掛けられた看板。
餌も水も大変な思いで与えていたと思うし、わらや水は本当に限られた大切な餌だったと思う。

百数十頭を超える牛たちは、少しづつ力尽き最後の頃は二十数頭になったと松ちゃんから聞いた事があった。
松ちゃんもあの時に「地獄だべ!牛も畜主も」と怒りの声を発したが、力尽きていく我が子同然の牛たちを見なければならなかった畜主さんの胸中はどれほどのものだっただろう。


ここは僕が知っている牛たちの骨が散乱する牛舎とは全く違っていて、手塩にかけ乳牛として大事に育てていた畜主さんだとすぐに分かる整理整頓の行き届いたきれいな牛舎だった。


子牛用の牛舎。
とにかくどの場所もきれいにされていて、畜主さんの無念だけが胸にしみた。

友人はここの牛たちの事を震災後間もなく知ったと話してくれたが「僕たちも一緒に助けて下さい」のボードと乳牛たちの写真を見て、福島に入り活動することを決めたと携帯でその写真を見せてくれた。
富岡町の避難民である僕にも胸が締め付けられる写真だった。


そして友人は牛舎の裏にある牛たちが埋められたという場所に花をたむけ合掌。


牛舎にもう一つの花を置き合掌。


死んで行った牛たちは友人を快く迎えてくれたのか?
無人の牛舎の扇風機が1つだけクルクルとゆっくり回った。

日本はチェルノブイリ事故を起したロシアのように家畜を避難させなかった。
人間だけを強制的に避難させ、残された動物たちはそのまま残された。

震災から3ヶ月後、ある牛舎で生死をさ迷う牛たちの修羅場を見た松ちゃんが「頼むからもう立たないでくれ!」と願った事があるほどの地獄絵図がそこにはあった。
たった一人で町に残された犬や猫に餌と水を与えるだけで精一杯。
助けたくても助けられないどうしようもない状況に、彼は「心の中でなんぼ泣いたかわかんねぇ!」って。。。

ここの畜主さんも本当に苦しんだと思う。
松ちゃんが餓死を忌み嫌うのも凄く分かった。
今、みなさんの記憶の中にある原発事故の事も薄らいで来ていることと思います。

僕たちは絶対に忘れません。
忘れてはいけないことなのです。
多くの動物たちが犠牲になったことを・・・。
















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